「海遍路」~有明海の再生を考える

 有明海の再生を、海上で考えるという朝日新聞の記事(5/28)が興味深い。
日本の海辺をシーカヤックで巡るNPO法人「海遍路」。そのブログには――海に生きる漁師に学び、実感し、発信し、自然と人のあるべき関係を紡ぎながら、未来に繋ぐ新たな価値観を創出する、とある。

    海遍路

 今回は、有明海の再生のための糸口を探る目的で、熊本県玉名市を出発し、反時計回りに有明海を進んで、きょう南島原市の口之津港にゴールインした。

    海遍路・有明海

 海遍路副理事長の八幡暁さんは「砂地、干潟、河口域など、有明海には多様な生き物、漁の姿があったのだろうが、漁師からは『とれない』という話しか出てこなかった」と語る。田中克・京大名誉教授は「有明海の異変は日本の沿岸環境、沿岸漁業の縮図。再生のためには、子どもたちを水辺に呼び戻すような大きな視野が必要だ」と語った。

    有明海を巡る航海

    「あれで有明海は死んだ」(湯江漁師)
   (「あれで有明海は死んだ」と語る湯江の漁師)

    「にし」という巻貝
    (「にし」と呼ばれる巻貝)

 諫早干拓、筑後川大堰など沿岸開発や海砂採取など、有明海の環境悪化の原因は人間だ。本来、協働するべき漁業者と農業者を分断する象徴であるかのように、「諫早干拓」が存在する。

    潮受け堤防上の道路
    (潮受け堤防上の道路)

 地方行政は、公平・中立な立場で相対立する両者を和解させるべきなのに、農業者の側に立っている。同じ構図は、「石木ダム」問題にも見られる。「海遍路」が言うところの〝自然との共生〟という視点に欠けている。
 

日本の木材輸入と森林破壊

 酸性雨問題がクローズアップされた頃、「日本の森林破壊」が糾弾されたことを覚えている。今朝の朝日新聞・環境欄で「マレーシアの森林破壊の実態」についての記事に目がとまった。

         森の慟哭

 NGO「FOE JAPAN」のドキュメンタリー映像「森の慟哭」の紹介だ。さっそくアクセスして見てみた。――マレーシア・ボルネオ島のサラワク州の熱帯雨林が、パーム油を採るアブラヤシのプランテーションや急速に進む木材伐採の様子と、森に住む先住民族の生活が脅かされる様子を伝えている。

         マレーシア・ボルネオ島

 伐採された木材はほとんどが日本など海外へ輸出される。先住民族が野生動物や植物を食料にしてきた土地も伐採されている。プナン人の長老は「日本の方々には、伐採によって森の天然資源が急速に消えつつある現実を知って欲しい」と訴える。プランテーションで使われる農薬が水源も汚染しているという。

     先住民族が利用している森の木が伐採され運ばれた様子
   (先住民族が利用している森の木が伐採され運ばれた様子。朝日新聞1月23日付)

 一方で、サラワク州政府高官の一族が、森林の開発利権の裏取引で利益を得ることを裏付ける映像が、「グローバル・ウィットネス」(英国)のホームページで公開されている。FOEの資料によると、サラワク州から輸出される合板の5割弱、丸太の9%程度が日本向けだという。

        日本の木材需給状況

 日本は、国土面積の7割弱が森林で世界有数の森林大国だった。しかし、輸入自由化による安価な外材に押されて、木材自給率は9割から2割へと衰退した。肝心の森林が、間伐など行わず放置されたことで、やせ細った樹木が生い茂っている状態だという。
 NPOの団体や林業関係者が言うように、森林は➀生命の根幹であり➁豊かな土壌を作り➂水害を防ぐ天然ダムの役割を持ち➃CO2を吸収する大気浄化などの豊かな機能を持っている。また、下流域の農業や漁業にも恵まれた環境を提供している。

        木材の自給率

 国は、以上の観点をしっかり踏まえて、林業の人材育成のために充分な資金拠出を行うべきではないか。雇用を生み出す面でも大いに意義あることだと思う。
※映像は、FOE JAPANのサイト(http://www.foejapan.org/)と、グローバル・ウィットネスのサイト(http://www.globalwitness.org/shadowstatejp/)で公開している。

地球温暖化の❝CO2原因説❞を疑う

  温帯低気圧の影響で、一昨日は西日本一帯、昨日は関東から東北、北海道が大荒れの天候となり、被害も出ている。ここ数年来、世界各地で気候変動が相次いだが、❝異常気象❞(地球温暖化)の主な原因は二酸化炭素(CO2)だとして原発推進の論拠ともされてきた。

 しかし、私は❝CO2原因説❞に大きな疑問を抱いている。4年前の11月、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の中心的機関である英国・気候研究所が、肝心の地球温暖化データを改ざん・捏造していたということが暴露されたのだ。欧米では、米大統領の盗聴スキャンダル(ウォーターゲート事件)になぞらえて「クライメート(気候)」事件と呼んで責任を問う動きが広がった。だが、何故か日本のメディアは殆ど沈黙して、北海道新聞(09年12月15日付け)と読売新聞(10年3月7日付け)が報道したのみであった。

 北極圏研究の世界的権威と言われる赤祖父俊一・元アラスカ大学教授によると――実際の気温変動は、1800年頃から2000年まで直線的に上昇してきた。CO2原因説も一つの仮定として認めるが、温暖化の原因はCO2などの温室効果ガスであると決めつけ、他の理論を排斥することが問題なのだ。CO2原因説は科学ではなく「宗教」と化している。今回の捏造事件は「科学史上最大のスキャンダルだ」。――と厳しく批判している。詳しくは同氏の著書「正しく知る地球温暖化」(誠文堂新光社)を参照されたい。

    赤祖父俊一氏                                              (2009年12月15日、北海道新聞夕刊) 

  IPCCは赤祖父氏らの主張を受け入れず、日本政府も黙殺している。国会で議論された形跡もなく、国民に情報を公開していない。「3.11」の福島原発事故で露呈したように、電力業界と政治家・官僚たちが癒着して、国民に肝心な情報を塞いでいるのと同じ構図だ(原発問題は別途論じたい)。
 人間だけでなく地球に住む生物すべての生命と健康に関わる問題だ。まず、正しい情報にもとづく国民的議論から始めたい。
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生年月日 1947年8月7日
住  所 長崎県佐世保市
学  歴 佐世保北高等学校
     卒業(66年)
     佐賀大学農学部農
     学科中退(68年)
職  歴 佐世保地区労書記
       (68年)
     佐世保地区労事務
     局長(94年)
政 治 歴 衆議院議員
     (2000年・1期
      社会民主党)