「明治のこころ」と「昭和のこどもたち」

 天声人語に「明治のこころ」展(江戸東京博物館)の紹介記事が載っていた。大森貝塚の発見で知られる米国の博物学者エドワード・モースは「日本は子どもたちの天国だ」と書き残しているという。また、火鉢、箱枕から大工道具にいたる暮らしの中の身近な品々の収集品も膨大で、文明開化の波の及ばぬ市井の日常がよみがえる展示らしい。

           エドワード・モース1 - コピー
             (エドワード・モース)

 私はふと、思い出した。15年前、横浜のSOGOビルに立ち寄った時、「昭和のこどもたち」展というものに出会った。桐塑(とうそ)人形作家・石井美千子さんの作品群である。思わず自分の子どもの頃の記憶と重ね合わせて、ほのぼのとした感傷にひたったものだ。

           石井美千子 - コピー
            (石井美千子)

 展示会場で買い求めた「石井美千子人形作品集」(1998年出版)の中の「ごあいさつ」で、石井さんは次のような願いを込めた。
 ――願わくば、この作り物の人形達が、今後、ますます深刻になってゆく高齢社会を生きる人々の心を潤し、これからの日本の未来を担う生身のこどもたちの顔に、くったくのないこども本来の表情を取りもどす、そんなきっかけになってくれたらと祈ります。
 
  慌ただしく移り変わってゆく目の前の景色にとまどう暇もなく、ひたすらに生きてきたこの国の人々の心に暫し休息の時を。そしてその時間の狭間で忘れてきた、大切な心を取りもどす魔法の呪文を耳を澄ませて聞いて下さい。

       昭和のこどもたち展 - コピー

 佐世保でもぜひこの人形展を開きたいと、ギャラリーを主宰する女性に相談したことがあるが、全国各地の予約が満杯で開けないままになっている。
「作品集」からいくつかを添付するので、ご覧いただきたい。

チャンバラ - コピーとばしっこ - コピー
(チャンバラ)                  (とばしっこ)
またのぞき - コピー紙芝居 - コピー
(またのぞき)                  (紙芝居)
内職 - コピー豊饒の一刻 - コピー
(内職)                      (豊饒の一刻)
野菜売り - コピー
(野菜売り)

 いじめや虐待が絶えない今の世相に比べて、当時の子どもたちは貧しくともはるかに自由で幸せだったような気がしてならない。
 私たち大人も、かつて高度経済成長に浮かれて、かけがえのない大切なものを置き忘れてきたように思う。
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今川正美のブログへようこそ!

生年月日 1947年8月7日
住  所 長崎県佐世保市
学  歴 佐世保北高等学校
     卒業(66年)
     佐賀大学農学部農
     学科中退(68年)
職  歴 佐世保地区労書記
       (68年)
     佐世保地区労事務
     局長(94年)
政 治 歴 衆議院議員
     (2000年・1期
      社会民主党)