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INF失効ーー非核保有国は共同で新たな核軍拡を押しとどめよう!

 INF(中距離核戦力全廃条約)といえば冷戦終結の呼び水ともなった画期的な条約だった。
ところが、米・ソ(現ロシア)が1987年に結んだ同条約が8月2日に失効した。
 新START(戦略核兵器削減条約。1991年締結)も、2021年に期限切れとなるが、米国は条約延長に消極的だ。
米ロが世界の核兵器(約14000発。全米科学者連盟資料)の9割を占める中、新STARTに未加盟の中国は急ピッチで核開発を進めて約290発を保有している。中国をはじめ他の核保有国を包含する多国間の核軍縮枠組みの必要性は、ずいぶん以前から指摘されてきた。
  19.8.4朝日・INF全廃条約失効4
  (朝日新聞 19.8.4付)

 新START条約が締結された1991年の9月、米国のブッシュ大統領(パパ)は海上艦船及び原潜が搭載していた戦術核兵器を撤収すると発表した。後日、米国の核兵器研究者であるウィリアム・アーキン氏は世界各地に配備されている米国の戦術核兵器を克明にレポートしている。(当時、朝日新聞の石川巌・編集委員が特集記事で解説している)
 オバマ大統領は2009年4月、チェコ・プラハで核兵器のない世界の平和と安全をめざす「核なき世界」を宣言した。これに先立つ2007年1月、冷戦時代に核の威嚇でソ連を抑止してきた米国のシュルツ、キッシンジャー元国務長官、ペリー元国防長官ら4人は「核テロが深刻な脅威となった現代において従来の核抑止論は時代遅れだ」として『核なき世界』を提唱した。

  19.8.4朝日・ウィリアム・ペリー元国防長官談話
   (朝日新聞 19.8.4付)

 当時(2009年~2010年)、新聞各紙は競って『核なき世界』の特集・連載記事を掲載したものだ。
 この方針転換により、佐世保、横須賀など日本に入港する米海軍の原潜など核搭載艦船から戦術核は撤去されたはずだが、日本政府は米国に問い合わせることはしなかった。
 この度のINF失効により、再度、核兵器の搭載の可能性が濃厚になってきた。搭載の有無を米政府に求めることは、国民に対する義務であろう。

  赤崎岸壁に停泊
  (佐世保・赤崎岸壁に停泊した米原潜)

 米国は、INF失効から間もない18日、地上発射型中距離巡航ミサイルの発射実験を行った。11月には中距離弾道ミサイルの発射実験を行う計画で、日本を含むアジア太平洋地域への配備を視野においている。
 ロシアのプーチン大統領は「米国が攻撃兵器を製造するなら我々も同じことをする」と述べている。また、条約に縛られない中国は90年代からミサイル開発を加速。「空母キラー」や「グアム・キラー」と呼ばれる最新鋭中距離弾道ミサイルの開発を進めている。

  地上発射型中距離巡航ミサイルの発射実験 19.8.21
  (米国・地上発射型中距離巡航ミサイルの発射実験 
   朝日新聞19.8.21付)

 来年、50周年を迎えるNPT(核不拡散条約)は、非核保有国から不公平だとの批判が絶えない。多くの国に核保有を禁じる一方、核保有国には核軍縮を義務づけるだけだ。
 2017年には核兵器の製造・保有などを禁じる「核兵器禁止条約」が国連で採択されたが、核保有国が目に見える核軍縮を進めない限り、北朝鮮やイランの核開発をとがめる資格はあるまい。
 21世紀を新たな核軍拡の時代としないために、非核保有国の結束と協力が不可欠である。

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生年月日 1947年8月7日
住  所 長崎県佐世保市
学  歴 佐世保北高等学校
     卒業(66年)
     佐賀大学農学部農
     学科中退(68年)
職  歴 佐世保地区労書記
       (68年)
     佐世保地区労事務
     局長(94年)
政 治 歴 衆議院議員
     (2000年・1期
      社会民主党)