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水道の民営化に反対する

 「水道法改正案」――今国会で「入管法改正法案」に次ぐ重要法案は、政府のまともな答弁もないまま、採決強行された。

 改正案は、経営悪化が懸念される水道事業の基盤強化が主な目的。
安倍政権は公共部門の民間開放を成長戦略として推進。2013年に閣議決定した日本再興戦略で「企業に大きな市場と国際競争力強化のチャンスをもたらす」と位置付けていた。

   18.11.23朝日・水道法改正の概要
   (朝日新聞 2018.11.23付)

 今回の民営化の手法は「コンセッション方式」と呼ばれ、自治体が公共施設の所有権を持ち認可を手放さずに、運営権を民間企業に売却できる制度である。
契約期間は通常20年以上で、自治体が利用料金の上限を条例で決め、事業者の業務や経理を監視するとされる。

 この方式の導入を検討したのは6自治体。宮城県は市町村に水道水を「卸売り」する事業での導入を計画している。下水道事業で同方式を始めた浜松市は、水道でも導入できるか検討する。
 一方、検討を進めた大阪市と奈良市は議会の賛同を得られなかった。また、新潟、福井の両県では改正案に反対や慎重審議を求める意見書を可決している。

   水道事業のコンセッション方式のイメージ

 参院の厚生労働委員会での参考人質疑では、有識者から「料金高騰や必要な設備投資が行われない」、「欧米では企業が情報開示に応じない事例があった」などと、営利企業が運営を担う弊害への指摘が相次いだ。
 実際、民営化が広がった海外では水道料金の高騰や水質が悪化する問題が相次ぎ、近年は公営に戻す動きが加速している。2000年~15年で、パリなど37カ国の235水道事業が民営化後に再公営化された(英国調査団体のまとめ)。
 しかし、厚労省の調査は5年前の3件のみというお粗末さだ。

   横浜市
   (横浜市の水道管破裂)

 拓殖大の関吉基教授(環境政策学)は指摘する。「水道は地域独占。役員報酬や株主配当、法人税も生じ、適正な料金になるのか」、「契約は2030年で終わり、事業の最終責任は自治体が負うかたちで、営利企業が維持管理にどこまで真剣に取り組むのかも疑問」。
 そもそも民間が参入を希望するのは利益が見込める都市部が中心とみられる。課題が多い過疎地などの問題解決にはつながりそうにない。
 自治体も技術やノウハウが失われ、問題発生時や契約終了後に運営権を取り戻そうとしても担えない恐れがある。
 このところ、日本を代表するような多くの企業で不正事件が相次いでいる。こうした民間企業に、命にかかわる最も重要なインフラを任せるにはあまりにも問題が多いと言わざるを得ない。
 水道事業の危機の根幹は、人口減少と水道管の老朽化だ。水道管の限度は40年とされるが、1960年代の高度経済成長期に全国的に整備されて、地球を2周り半の長さになるという。とっくに寿命は尽きているが、すべて更新するには100年以上を要するという。耐震化などへの対応も必要で、かかる費用も極めて膨大だ。

   宮城県・南部山浄水場

 広域連携は、それぞれの利害が絡み、市町村任せでなかなか進まなかった。
人口減少時代に合わせ、水道インフラを再構築し、必要な負担をどう分かち合うか。自治体と住民が問題意識を共有し、国は必要な資金を提供する、そうしたことから始める以外にないと思う。
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生年月日 1947年8月7日
住  所 長崎県佐世保市
学  歴 佐世保北高等学校
     卒業(66年)
     佐賀大学農学部農
     学科中退(68年)
職  歴 佐世保地区労書記
       (68年)
     佐世保地区労事務
     局長(94年)
政 治 歴 衆議院議員
     (2000年・1期
      社会民主党)