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陸上イージスで米国に「貢献」する安倍政権

 「首相・シンゾウは大量の米国兵器購入を約束してくれた」、とトランプ大統領は満面の笑みで語った。
 中でも陸上イージス(イージスアショア)。防衛省は来年度予算の概算要求に初年度経費2352億円を計上した。
 将来7千億円にも達しそうだが日本防衛には不必要。ハワイ、グアム防衛に有効だ、と説くのは軍事ジャーナリストの田岡俊次氏だ。
 AERA誌でおなじみの田岡氏の説明を、長くなるが要約しておこう。(10月1日号)

   イージスアショアの配備計画
   (陸上イージスの配備計画)

――政府は2017年12月、陸上イージス2基を導入することを決め、陸自新屋演習場(秋田市)と同むつみ演習場(山口県萩市)に配備する計画だ。
 米国への支払いは総額4664億円だが、これには迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」は含まれず、2基(48発)で約1900億円、用地買収や整地、建設費なども含めば7千億円に達しそうだ。

――陸上イージスは本来自衛隊が求めたものでない。米国の要請をのんだ「政治主導」で導入を決めたから、必要性の説明に無理をせざるを得ない。
 配備予定地の自治体・住民への説明で防衛省は「イージス艦4隻では常時警戒態勢を続けるのは困難だから、陸上イージスが必要」と説明。
 だから、イージス艦を8隻にし、稼働6隻の内弾道ミサイル警戒に4隻2交代にして、他の2隻は本来任務の艦隊防空に充てられる――というのが海上幕僚監部、防衛省の計算だ。
 2021年には8隻態勢が整うことを言わず、「現在の4隻では苦しいから陸上イージスが必要」と主張するのは詐欺的だ。
 しかも、陸上イージスの納期は2025年、配備はさらに遅れる。

   18.1.16朝日・日本のミサイル防衛
   (日本のミサイル防衛)

――弾道ミサイル防衛の最大の弱点は迎撃用ミサイルの弾数が極度に少ないことだ。
 イージス艦には各種ミサイル90発(新型艦は96発)が入る垂直発射機を備え、50発以上の迎撃ミサイルを積める。
 だが、イージス艦は1隻に8発しか搭載していない。費用が不足する(旧型ミサイルでも1発16億円)からだ。
 つまり、相手が8発以上発射すれば対処できない計算だ。

――地点防衛用の「PAC3」も同様だ。34輌の自走発射機は1輌に16発のミサイルを入れられるのに4発しか積んでいない。「PAC3」は1目標に2発ずつ発射するから、1輌で2目標にしか対処できない。
 実はミサイル防衛は形ばかり、気休めにすぎないのだ。
――防衛白書では「北朝鮮はノドン・ミサイルを数百発配備している」と強調するが、陸上イージスの導入で防衛能力が「抜本的に向上」するはずがない。典型的な誇大広告だ。

   新屋演習場
   (新屋演習場)

 また、北朝鮮の弾道ミサイルが首都圏に向けて発射されれば能登半島上空を通る。近畿地方を狙うなら隠岐諸島付近を経由する。日本防衛に陸上イージスを配備するなら能登と隠岐に置くはずだ。
 防衛省が配備先を秋田(新屋演習場)と山口(むつみ演習場)を選んだのは、ハワイに向かう弾道ミサイルは秋田の上空を、グアムに向かうものは山口の上空を通過する。
 射程が2500キロもある迎撃ミサイルはどこに置いても日本全域が防衛圏内に入るし、イージス艦でも十分な弾さえあればやれる。

   むつみ演習場
   (むつみ演習場)

――問題はまだある。イージス用のレーダーは低い角度で電波を出し続けるから、健康への影響が案じられる。防衛省は「レーダーのSバンドは無線LANにも使われるから安全」と地元に説明するが、イージス用のレーダーは最大4百万ワットで4億倍だから説明はインチキだ。海自のイージス艦は入港前にレーダーを切り、港内や市街地への影響を防いでいる。

――米国は、陸上イージスをルーマニアに配備、ポーランドに建設中で、韓国には「サード」を置いたが、いずれも費用は米国が全額負担し米軍人が運用する。
 日本に陸上イージスを置くのは、ハワイ、グアムの防衛に有効だから、少なくとも経費の半分くらいは米国が出すよう交渉すべきだったろう。

 相変わらず実に詳しく皮肉たっぷりの田岡氏の論説だが、皆さんの感想は果たして如何だろうか?
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生年月日 1947年8月7日
住  所 長崎県佐世保市
学  歴 佐世保北高等学校
     卒業(66年)
     佐賀大学農学部農
     学科中退(68年)
職  歴 佐世保地区労書記
       (68年)
     佐世保地区労事務
     局長(94年)
政 治 歴 衆議院議員
     (2000年・1期
      社会民主党)