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米朝首脳会談と在韓・在日米軍の行方

 歴史的な米朝首脳会談から9日が過ぎた。
 最近まで米朝のトップ同士が激しく罵り合ってきた経過からすると、まさに青天の霹靂だ。

     米朝首脳会談

 関係国のメディアを見ると、米国では「北朝鮮に成果を取られた」とトランプ大統領の外交力の無さを批判。韓国では「文在寅大統領が橋渡し役を果たした」と歓迎の報道。
 日本では「朝鮮半島の非核化の方法と道筋に触れていない」と批判的だ。

 振り返れば、1950年に始まった朝鮮戦争の「休戦協定」(53年)から65年の歳月が過ぎた。この間、南北朝鮮の〝武力統一〟を目指した北朝鮮は数々の事件を引き起こしてきた。
記憶に残るのは「大韓航空機爆破事件」(87年)である。犯人の一人である金賢姫は捕らえられた後、韓国人と結婚しソウルで暮らしている。

 最大の危機は94年、北朝鮮が弾道ミサイルを発射してNPT脱退を表明。米国では北朝鮮への軍事攻撃も検討されたが、カーター元大統領が訪朝して「枠組み合意」を成立させた。
 2000年には、初の「南北首脳会談」(金大中氏・金正日氏)が行われた。
 金大中氏によると、「金正日氏は実に聡明だった」「在韓米軍の撤退を求めるのは国内向けであり、南北統一後は『平和維持軍』として存在すればよい」と言ったそうである。

 しかし、06年に初の核実験を行い、昨年までに6回を数える。またその間、長距離弾道ミサイルを繰り返して、米国を射程に入れる「火星15」(射程1万3000㌔以上)の試射でICBMエンジンを成功させたとみられている。
 今回の首脳会談にあたり、北朝鮮が核実験とICBM発射を中止すると発表したのは、核保有国として「米国と対等の交渉」ができるとの意思表明であろう。

     朝鮮向けLST
     (佐世保から出港する米海軍LST)

 ところで、佐世保は朝鮮戦争と深い縁がある。同戦争が始まると、佐世保に駐留していた米軍は韓国に派遣され、佐世保港からはLSTに物資を積んで出港した。
 また、旧日本海軍の一部は「掃海部隊」として朝鮮海域に出動させられて、触雷で一人死亡している。

 今回の「共同声明」では触れられていないが、北朝鮮は体制保証として「休戦協定」を「平和協定」に転換することを求め、トランプ氏は意欲を示した。
 また、米国は韓国の同意を得て「協議中の米韓共同演習中止」を表明した。トランプ氏は「今ではない」と断りつつ、在韓米軍の縮小・撤退に触れた。「我々は戦争ゲームをやめる。そうすれば巨額のお金を節約することになる」とも語った。(現在の国防費は約60兆円)

       17.2.26朝日・米韓、大規模演習 - コピー
       (朝日新聞 2017.2.26付)

 仮に、「平和協定」が成立した場合、在韓・在日米軍はどうなるだろうか。
 羽鳥慎一モーニングショー(6/14)で、半田滋(東京新聞)・石井暁(共同通信)・田中宇の専門家3氏による討論が興味深かった。
 三人とも、「朝鮮戦争に終止符」を打てば在韓米軍(約28500人)の縮小・撤退は十分あり得るとの意見で一致した。

     トランプ大統領の記者会見

 在日米軍への影響について、半田氏は語った。
――03年、米軍は三沢の空軍を撤退する(基地は存続)計画だったが、日本政府が強固に反対した。沖縄の海兵隊は、元々「朝鮮有事」の際に在韓米国人を救出する任務であり、その存在理由がなくなる。いざという時は、高速・大量輸送の航空機や空母をハワイや米本土から派遣すれば済む。辺野古の新基地建設はまったく無駄だ。
 但し、横田の空軍基地は〝日本支配〟の象徴だから、現状を維持するだろう。
(※今川註:そうなれば、佐世保に配備されている4隻の揚陸艦部隊は無用になり、ハワイあたりに配置換えとなるだろう。)
 
 「拉致問題」だけにこだわり、最大の(対朝鮮)圧力を叫び続けた安倍政権は、国際情勢の激変に取り残され完全に蚊帳の外だ。
 朝鮮半島の非核化や安定的平和にはまだずいぶん時間がかかるだろうが、逆流させてはならない。東北アジアの非核化と協調的安全保障についてはすでにいくつも提唱されているので、それを実現するための努力が求められている。
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生年月日 1947年8月7日
住  所 長崎県佐世保市
学  歴 佐世保北高等学校
     卒業(66年)
     佐賀大学農学部農
     学科中退(68年)
職  歴 佐世保地区労書記
       (68年)
     佐世保地区労事務
     局長(94年)
政 治 歴 衆議院議員
     (2000年・1期
      社会民主党)