福島原発事故から7年~再稼働を止めて「脱原発」社会の構想描け

 人類史にその惨禍が刻まれた福島原発事故から7年が過ぎた。
 政府は、今夏に閣議決定するエネルギー基本計画で、2030年度に30基前後の運転を目指す予定だが、果たして現実的だろうか。

     18.5.13朝日・エネ計画原案、原発30基必要
     (朝日新聞5/13付)

 大手電力会社は徐々に原発の採算性にシビアになっているようだ。福島事故で安全規制が抜本強化され、世界で常識だった過酷事故対策が日本でも義務付けられた。
 再稼働や運転延長には巨額の安全対策費がかかり、しかも司法や住民の厳しい目にさらされる。再稼働にこぎつけた9基のうちの5基は、運転差し止めの判決や仮処分命令を受けた。

     再稼働した原発と審査の状況18.5.13
     (朝日新聞5/13付)

 原子力規制委員会の審査では、すでに7原発の14基が新規制基準に適合するとされた。
 しかし、同規制委では、同じ敷地内の複数の原子炉で同時に事故が起きることは想定しているが、近隣の複数の原発でも並行して事故が発生する事態は審査の対象外だ。
 実際、福井県の若狭湾沿いでは関西電力の3原発11基を中心に、14基もの原発が林立する。「もんじゅ」など6基の廃炉が決まったが、高浜1~4号機と大飯3、4号機、美浜3号機の計7基が適合とされた。

 そもそも米国では、原発の立地指針で、相互に影響する複数の原発については放射性物質の想定排出量を合算して評価するのを原則とする。
 日本は災害大国であるにもかかわらずこうした規定がなく、狭い地域に多くの原発を集中させてしまった。(この日本列島に原発を押し付けた米国自体が問題なのだが)

       再稼働を巡る主な出来事18.5.13朝日
       (朝日新聞5/13付)

 ちなみに、一つの重大事故の背後には29件の軽微な事故と300件の異常がある、という「ハインリッヒの法則」があると朝日新聞の社説「余滴」が紹介されていた。(5月4日付)
 実際、再稼働後、川内1号機(九電)では2次冷却系に海水が混入し、その後、細管5本に穴が見つかった。(15年8月)高浜4号機(関電)では変圧器周辺の設定ミスで緊急停止した。(16年2月)玄海3号機(九電)では、蒸気漏れトラブルがあった。(今年3月)

 福島原発事故を巡る裁判(東京地裁)で、国の専門機関による地震予測「長期評価」をまとめる責任者だった島崎邦彦・東大名誉教授は証人として出廷し、東電が長期評価に沿って対策を取っていれば、「原発事故は防げた」とする認識を明らかにした。
 福島事故の検証・教訓は不明確、原発地域の複数事故の審査もなく、周辺住民の避難訓練も不十分、こんな状態下の再稼働自体を止めて「原発に依存しない」エネルギー基本計画を作り直すことがよほど有益だと思う。
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生年月日 1947年8月7日
住  所 長崎県佐世保市
学  歴 佐世保北高等学校
     卒業(66年)
     佐賀大学農学部農
     学科中退(68年)
職  歴 佐世保地区労書記
       (68年)
     佐世保地区労事務
     局長(94年)
政 治 歴 衆議院議員
     (2000年・1期
      社会民主党)