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DATE: 2018/02/25(日)   CATEGORY: 論評
命・平和・人権を詠む詩人
 今月の天声人語に「平和」と「命」「人権」に関する短歌・俳句が二日続いた。(2/22、2/23)

     金子兜太

 22日は、98歳の生涯を終えた俳人・金子兜太さん。
 死と隣り合わせの戦場・南洋トラック島。海軍中尉だった金子さんは、「みんな気持ちが暗くなるから、句会をやって慰めてやれ」と上官から言われて、将校や軍属の工員たちが階級に関係なく句を批評しあった。
 やがて敗戦を迎え、捕虜生活を経て復員する船のなかで詠んだ。<水脈(みお)の果て炎天の墓碑を置きて去る>。航跡の向こうに残した仲間への鎮魂だった。
 季語や型にとらわれない作風だといい、<曼殊沙華どれも腹出し秩父の子><原爆許すまじ蟹かつかつと瓦礫あゆむ>などの句がある。

       18.2.20朝日・不妊強制、関連資料を公表

 23日は、歌人・小島ゆかりさんの句を紹介しながら、強制的な不妊手術の理不尽さを問うている。
 <身の奥にまだ開けられぬ一通の手紙あり遠く産月おもふ><いましばし言葉をもたぬをさなごに青き樹のこゑ洌(きよ)き水のこゑ>

 こうした子を持つ喜びへの道筋を奪う。本人の意思と関係なく。
知的障害などを理由に強制的な不妊手術が施されていた問題。60代の女性が国に謝罪と慰謝料を求め、全国で初めての訴訟を起こした。
 1996年まで続いた「優生保護法」の下、1万6千人以上の男女が手術を受けたという。「不良な子孫」の出生防止が掲げられ「育児能力がない」なども理由とされた。
 16歳で手術をされた70代女性の話し。――知能検査を受けさせられ、翌年、内容を知らないまま手術を受けた。結婚したが、離婚した。「子どもを産めないことに引け目があった」という。

      18.2.20朝日・不妊強制、関連資料2

 国が謝罪しない理由は「当時は適法だった」という。あまりにもおぞましい限りだ。
同様の仕打ちを「ハンセン病患者」も受けている。
 いったい、国は憲法が示す「基本的人権」をどのように理解しているのか、甚だ疑わしい。
 国は昔も今も、兵士や自衛官を「人的資源」とよんできた。単なる〝モノ〟として捉えて戦場に送り出し、その命を〝消費〟してきたのだ。
 人の命は地球より重いのではなかったのか。
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