横瀬貯油所の油流出事故とLCAC新駐機場

  例年より11日も早く梅雨が明けた。東日本側から明けるのは極めて珍しく、「伊勢湾台風」の時がそうだったとTVで解説していた。各地とも、連日30度を超える猛暑となりそうだ。

     横瀬貯油所
       (横瀬貯油所)

 基地の3回目は、貯油施設とLCACについて説明したい。
 佐世保港内には三カ所(赤崎、庵崎、横瀬)の貯油施設がある。総貯油量は最大43万キロリットルで、米第七艦隊の全艦船が3か月間行動するのに必要な量を補えるという。

           米海軍油流出事故の真相
            (軍事問題研究会の故・佐々木竹一会長が作成)

 81年、横瀬貯油所(西海市所管内)から大量の油流出事故が生じた。1月31日に漏れ始めた油の総量は350トン(ドラム缶2千本)で、対岸の俵ヶ浦湾にまで流れ込み、魚介類が全滅するという被害をもたらした(当時、社会党の調査による)。
 ところが、米海軍は、油の流出量を偽り、日本側の調査を拒否した。

           LCAC.jpg
           (轟音をたてて港内を航行するLCAC)

 米海軍は、05年より揚陸艦搭載のLCAC(エアクッション型揚陸艇)6隻を崎辺地区の補助施設に駐機して、エンジンテストなどの運用を繰り返してきた。
佐世保市は、LCACの騒音(最大80デシベル)を問題視して再三運用中止を求め、火曜と木曜日の午後3時間に運用を限定した。

      崎辺地区
       (崎辺地区 右側が3台のLCAC 「基地問題白書」より 96年)
 
 米海軍は、横瀬貯油所の海面を埋め立てによりLCAC12機を収容できる新駐機場建設を計画。米海軍ホームページによると、「運用が制限され、格納庫や修理施設などもなく不便」だとの理由が記載され、後日、削除されたとのこと。(在日米軍基地のサイトより引用)

          LCAC学習会のビラ
                 
 移転問題の発生と同時に住民の間から反対運動が起こり、私は学習会に招かれたことがある。女性町議(共産党)がとても熱心に反対活動を行なっていたのを覚えている。
結局、99年12月、西海町(現・西海市)の議会と町長は、地域振興策や漁業補償などの条件により、建設反対の住民請願を否決して受け入れに同意した。

             LCAC住民説明会
              (LCACの甲板上で米海軍の説明を受ける西海市住民)

 新しいLCAC駐機場は12年3月に完成し、今年3月、すべてのLCACが同駐機場に移転した。当初の総工費見積り(約150億円)は、最終的に予算ベースで約250億円に膨らんだ。すべて「思いやり予算」によるから、米海軍にとっては願ったりかなったりである。

 何かにつけて日本のおカネを当て込む米軍と、その米国に媚を売る政治家、ここぞとばかり公共事業にありつく土建業者、補償金目当ての漁業関係者……こんな調子で財政規律は乱れて借金が膨らみ、市民の自立心は萎え、豊かな自然が食い物にされる。安倍首相はいったい何を「日本に取り戻す!」と言うのか?
スポンサーサイト

comment

管理者にだけ表示を許可する

最新記事
カレンダー
05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
月別アーカイブ
カテゴリ
プロフィール

FC2USER537587ATX

Author:FC2USER537587ATX
今川正美のブログへようこそ!

生年月日 1947年8月7日
住  所 長崎県佐世保市
学  歴 佐世保北高等学校
     卒業(66年)
     佐賀大学農学部農
     学科中退(68年)
職  歴 佐世保地区労書記
       (68年)
     佐世保地区労事務
     局長(94年)
政 治 歴 衆議院議員
     (2000年・1期
      社会民主党)