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DATE: 2017/11/21(火)   CATEGORY: 国際政治
「パラダイス文書」~タックスヘイブン(租税回避地)の酷い実態が露見した
 パラダイスといえば楽園のことだけど、このたび「パラダイス文書」の膨大なデータが明るみに出た。
 大西洋の島などのタックスヘイブン(租税回避地)を舞台に、富豪や政治家、大企業が〝税逃れ〟をしているベールが剥がされた。イタリアやフランスでは「税のパラダイス」と呼んでいるそうだ。
 北大西洋の英領バミューダ諸島、人口1萬人の中心都市ハミルトン。パラダイス文書の主な流出元である法律事務所「アップルビー」がある。

       バミューダ諸島・ハミルトン港
       (バミューダ諸島・ハミルトン港)

 ファンドに個人資産を投資して大きな分配金を受ける。英女王やヨルダンのヌール王妃、カトリック新婦、歌手マドンナ、スポーツ用品ナイキ、アップル社など数え上げたらきりがない。
 米国のクリントン元国務長官、トランプ氏(現大統領)や元閣僚ら。カナダではトルドー首相の腹心など。
 象徴的なのは、「世界有数の大富豪」でタックスヘイブンの「巨大帝国」を築いたとされる米国のロス商務長官だ。彼が深くつながる海運会社、その得意先は、ロシアのガス・石油会社である。その会社をオーナーとして支配しているのは、プーチン大統領の娘婿や大富豪の名前がある。米大統領選にロシアが関与した疑惑の源でもある。

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 日本関連では、東京電力、住友商事、商船三井、丸紅、日本郵政と大阪ガス、東京海上火災ソフトバンク、京阪ホールディングス、UHA味覚糖など。
 政治家では、元総務大臣・内藤正光(旧民主、参議)、元首相・鳩山由紀夫、山田太郎・元参議(旧みんなの党)。
 こんな程度ではすまない、もっと多くの企業や政治家らの名前が出てくるだろう。

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 文書の総数は1340万件にのぼるというから、判明しているのはまだ一端に過ぎない。これらタックスヘイブンの金融資産は、少なくとも21兆~32兆円(2010年時点)と推定されるという。
 今回は、南ドイツ新聞と国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)の連携によって綿密な調査が行われ、情報を共有したのだった。
 今回のプロジェクトには日本からは朝日、共同通信、NHKの三社が参加した。

       パナマ文書

 昨年春には「パナマ文書」が明らかにされているが、島国マルタの政府首脳らの疑惑を追及していた女性ジャーナリストが今年10月16日車を爆破され、即死している。
まさに、命がけの取材である。

       オーバーマイヤー記者
       (フレデリック・オーバーマイヤー記者)

 租税回避は「脱税」と違って必ずしも違法ではないという。租税回避する顧客たちを支えているのが、法律事務所や金融機関だ。グローバル経済にはどうやら、金持ち専用の〝隠し金庫〟があるようだ。
 パラダイス文書を入手した南ドイツ新聞のフレデリック・オーバーマイヤー記者は言う。「内部告発者の保護と、情報共有による記者の協働が重要なのです」「グローバル化した世界では、こうした方法で取り上げるべきトピックスがたくさんあります」。
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