FC2ブログ

最新記事


カレンダー

07 | 2018/08 | 09
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -

月別アーカイブ


カテゴリ


プロフィール

FC2USER537587ATX

Author:FC2USER537587ATX
今川正美のブログへようこそ!

生年月日 1947年8月7日
住  所 長崎県佐世保市
学  歴 佐世保北高等学校
     卒業(66年)
     佐賀大学農学部農
     学科中退(68年)
職  歴 佐世保地区労書記
       (68年)
     佐世保地区労事務
     局長(94年)
政 治 歴 衆議院議員
     (2000年・1期
      社会民主党)


衆院選を振り返る(その2)~憲法改正の正念場

  選挙結果を具体的に見てみる。
  自民党は289選挙区で2669万票を獲得し(得票率48%)、218議席を獲得(75%)した。
 希望の党と立憲民主党はそれぞれ18議席を獲得。得票数では希望が1144万票(得票率21%)、立憲は485万票(同9%)であった。
  一方、比例区(全176議席)では、自民が1852万票で66議席、得票率は33%。立憲は1107万票で37議席、得票率は20%。希望は966万票で32議席、得票率は17%であった。
  また、投票率は53.68%で戦後2番目の低さ。棄権した人も含めた全有権者に占める「絶対得票率」では、自民が小選挙区で25%、比例区で17%であった。
  つまり、自民党は得票率25%で議席75%を得た、小選挙区制ならではの結果である。

     党派別当選者の内訳

  複数の野党候補が競合した「野党分裂型」226選挙区のうち、約8割の183選挙区で与党候補が勝利(の党43勝)した。
 これに対し、「与野党一騎打ち型」の57選挙区では、与党39勝、野党18勝。分裂型に比べて野党側が善戦している。
  もし、希望の党結成や民進分裂がなく「野党共闘」で候補者一本化が成っていれば、政権交代の可能性があった選挙であった。
  ところで、安倍首相の周辺は「日本人は右が3割、左が2割、中道5割」と語っているという。(朝日新聞『安倍政治を問う』 9/29付)
  小熊英二氏(歴史社会学者)が、今回の選挙をこの図式をもとに解説している。
――日本の有権者は約1億人。「右3割」は自公+維新で3千万票、「左2割」は広義のリベラル(共産を含む)で2千万票、「中道5割」は棄権を含む無党派。
――民主党が勝った09年衆院選では投票率が69%で棄権が3割。民主・社民・共産は選挙区で3783万票、自公は2808万票。両者の比率は4対3。リベラル(2割)+無党派票(2割)で自公(3割)に勝った形だ。(図1)
――今回の選挙で、希望の党は無党派票を集めて自公に勝つ(リベラル2、自公3、希望4)と報道されたが、それには投票率90%が必要で、とても不可能だ。(図2)

       小熊英二氏
       (小熊英二氏)

――今夏の都議選では、小池ブーム以上に、公明党の動向が大きかった。
創価学会は小選挙区に2、3万票を持つ。つまり、次点と4~6万票差以下で当選した自民党議員は落選する。14年衆院選の票数で試算すると、公明票の半数でも離反すれば自民党議員が百人は減るという。
 都議選の投票率は51%で棄権5割。得票を単純化した図3を見ると、小池ブームは意外と小さかったのだ。
――「希望」の大勝など幻想だったのだ。過大評価されたのは、メディアの責任が大きい。小池の「排除」発言がなければ勝っていたという意見は、「永田ムラ」と「報道ムラ」の責任回避だと思う。
 小池自身はまだしも冷静だったが、支持率調査さえ出ないうちに自滅行為に走った前原誠司は軽率だった。
 前原は、民進党内のリベラル派を切り、保守二大政党を実現する好機と考えたかもしれないが、自公に勝つには図2の達成が必要だ。
――立憲民主党の健闘が示すように、自公に勝ちたいなら、リベラル層の支持を維持しつつ無党派票を積み増す図1の形しかない。保守二大政党など幻想であることを悟るべきだ。

        選挙に見る各勢力の構図

  ところで、気になるもう一つの記事を見ておきたい。(「サンデー毎日」11/5号)
ノンフィクション作家の保阪正康氏の寄稿である。タイトルは「政党解消からファシズムへ~繰り返される『戦前』の動き」。
――かつての日本のファシズムが、まったく同じ形を描いて現代に登場するわけはないが、その本質の部分で類似性がある。
 昭和15年は、ファシズム体制の完成期だ。近衛文麿の新体制運動になだれを打って流れ込んできた諸政党の解党状態。それに進歩的知識人や軍部の統制派と革新官僚が加わって「ファシズムの第三期」が展開、また同年は「皇紀二千六百年」でもあった。
――近衛は、既成政党の寄り合いではなく、『内外未曽有の変局』に対処するために『強力なる挙国政治体制』を確立すると謳い枢密院議長を辞した。
 まず社会大衆党が解党して新体制運動に合流し、米内内閣総辞職のあと政友会や民政党などの大半が流れ込んだ。
 近衛は内閣を組閣し、陸軍大臣に東条英機と外務大臣に松岡洋右を据えた。折からドイツが各国を制圧し、日本はドイツと手を結びアジアでの盟主に向かって歩み始める。

       保阪正康氏
       (保阪正康氏)

――それから77年の今、同じ構図ではないが、もっとお粗末な政党解消の動きが表面化した。このドラマの主人公たちは大真面目に政治的大変革を考えたのだろう。
 「希望の党」を設立した小池都知事と野党勢力の結集を図る前原・民進党代表が自由党の小沢共同代表を交えて会談(9月初め)。その後(9/27)、小池・前原会談が行われて、民進党の代議士は希望の党へ合流することが民進党内で容認された。
 ところが、小池代表が「選別・排除」を公言し、改憲・安保法制容認の「踏み絵」を迫る意向を明らかにして、状況は一変。民進党内の反小池グループは「立憲民主党」を設立した。
――小池は状況不利と見たのか見事なほど巧みに身をそらしてしまった。前原は情けないほどの感覚で小池に丸め込まれたということになるのだろう。

――昭和15年と平成29年。新体制運動と野党再編の動きを見て、あえて共通点だというのは、一党をこれほどあっさりと解党して時流に呑み込まれるようなことを行っていいのかということである。
 新しい体制を呼びかけるにはそれなりの風格と度胸と、理論づけが必要である。近衛の周りには知識人、研究者、財界人などがいて、助言を続けている。第三期ファシズムの完成は、これらのリベラルな人脈の敗北といった側面があった。
――これに反して小池と前原の考える「新体制運動(野党の再編)」はまったくの思いつきと、独善と、早とちりが混じり合った拙劣な政治ドラマであった。
 このような政治ドラマは、安倍首相の政治姿勢や行動にも通じていると思う。
 しかしもとをただせば政治がこれほど劣化し、何ひとつ誠実な説明をしない姿勢に国民は倦いているにもかかわらず、対抗勢力をつくりえない政治風土の貧困さに因がある。

――実はファシズム第一期は、外敵を必要以上につくりあげ、国民をあおり、そしてナショナリズムの高揚から始まっていく。
 安倍首相は間違いなく第一期の手法を採り、北朝鮮の脅威を口にし、ナショナリズムをあおっている。
 それに対抗する勢力はそれが読めずにコマのようにただ回っているだけなのである。
                                              (以下次号)

  さて、安倍第四次内閣が発足して、特別国会を39日間(12/9まで)とすることが決まった。
  自・公は改憲発議に必要な三分の二を超える議席を確保して、安倍首相は〝改憲政局〟を仕掛けてくるとの見方が出てきた。
  来年は国政選挙のない年であり、単独で国民投票を実施できる。――来春までに自民党案をまとめ、通常国会を大幅延長して  夏ごろ改憲案を発議、10~11月に国民投票というのが〝最短スケジュール〟だ。
  しかし、ことはそれほど簡単ではない。改憲項目を四つに絞り込んだ論点が増えて、「おもちゃ箱をひっくり返したようになり、放  談会に逆戻りだ。改憲発議という果実を得るのはまた遠くなってしまった」(衆院憲法審査会スタッフ)。

        17.10.24朝日・改憲賛成姿勢、当選者の8割 - コピー
        (朝日新聞 10月24日付)

  朝日新聞と東大の共同調査によると、今回の当選議員の8割が改憲に賛成の姿勢だという。ただし、改正すべき項目については各党でばらつきが出ている。
 自民は「戦争放棄と自衛隊」、公明は「緊急事態条項」、立憲と希望は「衆院の解散」、維新は「改憲の手続き」といった具合だ。

  いずれにしても、「憲法改正」は正念場を迎える。本格的な論戦を国会内のとどめず、国民的議論を広げ深めることが肝要だと思う。
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿



管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://blogumanome.blog.fc2.com/tb.php/384-10e2b566

 | ホーム |  page top