FC2ブログ
DATE: 2017/08/29(火)   CATEGORY: 自衛隊&米軍
無定見な兵器導入と日米軍事一体化に反対する!
  全くひどい話だ!日米の外務・防衛「2+2」(8/17)で、日本は北朝鮮の脅威を理由に、新迎撃ミサイルシステムの導入や自衛隊の役割拡大を約束してしまった。国内での説明や議論のないままの対米公約である。
 政府は、向こう10年間の防衛力のあり方を示した「防衛計画の大綱」と、5年間の自衛隊の装備を定めた「中期防衛力整備計画」を前倒しで改定すると米側に伝えたのだ。

       17.8.19朝日・陸上イージス、なし崩し導入 - コピー

 この問題について、半田滋氏(東京新聞・論説兼編集委員)の論評が分かり易いので要約して紹介しておきたい。(現代ビジネス)
――防衛省は北朝鮮の弾道ミサイルへの対処能力を強化するため、米地上配備型の「イージス・アショア」の導入を決めた。同艦は、性能的にはイージス護衛艦の迎撃システムと変わりない。
 近い将来、日米で共同開発中の「SM3ブロック22A」にバージョンアップされた場合、日本海に1隻浮かべれば十分となるにもかかわらず、弾道ミサイル防衛に8隻を保有するのは過剰な装備というほかない。費用も過剰に過剰を重ねることで、あらたに合計約2600億円の巨費が投じられることになる。

    maxresdefault[1]
    (イージス・アショア)

 ミサイル防衛関連のカネの多くは米政府に流れ込む。イージス・アショアは他の米国製武器と同じく、対外有償軍事援助(FMS)という米国独特の売買方式で米政府が日本政府に売却する形となる。日本は米政府の金ヅルとなっているだけでなく、武器供給を通じて自衛隊が米国にコントロールされる仕組みを自ら強化している。

     無人偵察機グローバルホーク
     (導入中止が検討される無人偵察機「グローバルホーク」)

 イージス護衛艦は強力なレーダー波を出すため、乗員はレーダーの稼働中、甲板に出ることができず艦内にいることが義務づけられる。迎撃に最も有効な地点を選ぶとすれば、あらたな用地が必要になるかもしれない。どちらの場合も住民に理解を求めるのは容易ではない。

 ミサイル防衛システムは1980年代のレーガン政権で開発が始まり、2002年にブッシュ政権で米軍が正式採用した。これを米国から導入したのは世界中で日本だけ。欧州のイージス・アショアや韓国のTHAAD、PAC3はいずれも米軍が配備したものであり、配備先の国が購入したわけではない。

     運用を支える防衛産業基盤

 今回のイージス・アショアも大綱、中期防と矛盾することから、それぞれ見直され、イージス・アショアという武器に合わせた中身に変更される。
 北朝鮮が上空通過を予告した島根、広島、高知に加えて愛媛の4県にある自衛隊駐屯地にPAC3が配備された。しかし、その一方で落下すれば大惨事となる原発のうち、比較的近い上空を通過する島根原発(島根)、上関原発(山口)、伊方原発(愛媛)を防衛する地点には配備していない。
 半田氏はこのレポートの最後に「防衛省は日本の防衛をどこまで本気で考えているのだろうか」と結んでいる。

防衛費の推移

 防衛省は2018年度予算案の概算要求で、過去最大の5兆2551億円を計上する方針を固めた。17年度当初予算に比べ1300億円(2.5%)増。
 海洋進出を強める中国や弾道ミサイル発射を続ける北朝鮮を〝奇禍〟として、防衛省は新たな装備・兵器導入に余念がない。
 ちなみに、話題のオスプレイは米陸軍が「高価すぎるし脆弱だ」と言って(陸自も持っている)大型ヘリを採用したのに、自衛隊は17機も導入するのだ。

     オスプレイ

 兵器導入には莫大な「利権」が伴うものだ。防衛省汚職事件の象徴的なものは、07年に発覚した「山田洋行事件」である。
 収賄容疑で逮捕された(のち有罪判決)守屋武昌・防衛事務次官。だが、日米の軍需企業・商社と日本の政治家の仲介者だった秋山直紀こそ「防衛利権の黒幕」である。
 
     IMG_20170829_184910.jpg

 秋山は、「日本平和・文化交流協会」専務理事と「安全保障議員協議会」事務局長を兼ね、「日米安全保障戦略会議」を主宰している。
 また、「日米安全保障議員協議会」には、元首相や防衛相、与野党の〝防衛族〟議員が名を連ねていた。(07年の「山田洋行事件」を機に名簿から名が消えた)
 当時、年に数回、こうしたメンバーと米国軍需企業スタッフが「三菱迎賓館」に集まって、兵器売買などが話し合われたという。

     武器見本市
     (武器見本市)

 10年後の現在、議員協議会は「日米安全保障議員協議会」として存続しており、会長・中谷元元防衛相、会長代理・前原誠司、幹事長・長島昭久、会員は78名である。
 かつての防衛施設庁は2年前に「防衛装備庁」に改編され、防衛装備の開発・取得、輸出などを一元的に扱い、「制服組」の影響が一層大きくなった。
 かの守屋元次官が「シビリアンコントロールが危ない!」と嘆くのも、皮肉なことである。

     長距離弾道ミサイル

 いま政治は、9月下旬予定の臨時国会をめぐって、野党は「森友」「加計」問題で安倍政権を追い込むつもりだ。一方、自民党は開会直後に解散総選挙に打って出ることを検討中とも言われる。「森友」「加計」問題から逃れ、民進やファーストなどの野党が態勢を整える前だと勝てると見込んでいるとの情報もある。
 こうした「政局」まがいの局面に隠れて進む、兵器導入と防衛予算増大を許してはなるまい!
スポンサーサイト

コメントの投稿

 管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバック URL
Copyright © 梟のつぶやき日記~今川正美のブログ. all rights reserved.