兵器開発のための軍事研究はやめるべきだ!

 潤沢な資金をちらつかせて手招きし、慢性的な研究費不足にあえぐ大学が揺れている。
兵器などに応用できそうな基礎研究を、防衛省が公募して資金提供する制度ができた。その予算が2016年度の6億円から17年度で110億円に急増したのだ。

 「日本学術会議」。学術が戦争に動員された反省をもとに設立された団体である。敗戦から5年後、同会議は「科学者としての節操を守るためにも、戦争を目的とする科学の研究には今後絶対に従わない」と表明する。ベトナム戦争による厭戦気分が広がると、67年に2度目の声明採択をする。

     17.2.16朝日・学術会議シンポ - コピー

 防衛省・防衛装備庁の研究助成制度をきっかけに、学術会議は検討委員会を設けて「安全保障と学術」に関して審議を続けてきた。先月4日には都内でシンポジウムを開催。
 そして今月7日、新声明案をまとめた。検討委員会の杉田敦委員長(法政大教授)は、「研究機関に命令する権限はないが、戦争協力への反省とともに発足した歴史的な経緯もあり、声明案は重みを持って受け止めてもらえると思う」と語った。

 以下、シンポや審議内容について報道などの要旨をまとめてみたい。
――「科学者は、研究が軍事利用される危機を察知して、それを回避する態度を取ったことは重要な論点だ」と指摘。福島原発事故の後、学術会議が「科学者の行動規範」に特定の権威や組織の利害から独立するように記した経緯に触れ、「同じような反省を行うことになってもいいのか」と問いかけた。(兵藤友博・立命館大教授)
――「『日本の安全保障のために』ではなく、『学術研究のために』という視点を優先して行動しなければならない」。防衛装備庁の研究助成制度ができた「今こそ引き返すべきだ」と訴えた。(須藤靖・東大教授)
――「(デュアルユースについて)成果の利用という視点だけでなく、研究の意図も含んで検討しなければならない」と指摘。(佐野正博・明治大教授)
――世界科学者連盟が科学者の役割を定めた憲章を紹介し、「科学者の責任は時代の要請に応えることではない」。「我々は今、思想の大転換点に立っている。科学者はいまこそ団結しなければならない」と訴えた。(福島雅典・先端医療振興財団臨床研究情報センター長)

     17.2.4朝日・軍事研究、政府旗振り - コピー

――GPSやインターネットは元々、軍事目的に開発された技術などを紹介。「軍事研究イコール兵器研究ではない。戦闘行為だけでなく、通信、輸送、医療などに幅広く活用される。(軍事、民生の)境界がない中で技術が日常的に利用される時代に入っている」と述べた。(西山淳一・未来工学研究所参与)
――参加者との公開討論では、「企業や防衛省の研究所だけがやればいいのか」と、学術界が防衛研究に慎重であることに疑問を呈した。(小松利光・九大名誉教授。検討委委員)

     「軍事と学術」をめぐる動き

 学術会議は審議にあたって、憲法9条の論争を避け、論点を23条の「学問の自由」に絞った。
 50年の声明では「『戦争』が定義されておらず、軍事研究に一切の歯止めがないとも読めてしまう」(杉田委員長)。
新声明案では、大学の自治に加え、防衛省・自衛隊の存在を否定するという政治的立場につながらないように配慮した。
 また、大学や学会などに対して、研究の自律性、公開性、輸出管理などの観点から、軍組織からの研究費を受け入れることが学問の自由に抵触しないことの審査などを求めたとされる。
 一方、防衛省とは別に米軍は日本の大学などの研究者に少なくとも9年間で8億円を超える研究助成を行っているという。
 米空軍アジア宇宙航空研究開発事務所の研究助成に西田豊明教授(京都大)は応募した。理由は資金不足と米軍資金は使途が自由であることという。

     米軍の研究助成

 米軍の狙いは、日本側の協力者を通しての人脈づくりらしい。米軍は基礎研究を推進する目的を「成果を軍備増強に活用することで軍事的優位を保つこと」と提言書に明記。
 67年、日本物理学会主催の国際会議に米軍が資金を助成して問題になった。だが95年、学会は「武器の研究といった明白な軍事研究以外は自由」と方針転換した。
 前述の検討委員会でも、米軍やNATOの研究助成の是非も議論され、委員からは「基礎研究であっても軍事力の強化という目的によって方向づけられており、軍事研究にほかならない」(小森田秋夫・神奈川大教授)といった指摘が出たそうだ。

     17.2.18朝日・デュアルユース - コピー

 「平和を望むなら戦争を準備せよ」とのことわざがある。いまの日本では、「安全保障環境の変化への対応」という言葉に言い換えられ繰り返されている。これまで紹介してきた研究資金助成は、「積極的平和主義」をうたう一連の流れの中にある。
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今川正美のブログへようこそ!

生年月日 1947年8月7日
住  所 長崎県佐世保市
学  歴 佐世保北高等学校
     卒業(66年)
     佐賀大学農学部農
     学科中退(68年)
職  歴 佐世保地区労書記
       (68年)
     佐世保地区労事務
     局長(94年)
政 治 歴 衆議院議員
     (2000年・1期
      社会民主党)