陸自の南スーダンPKO派遣に「駆けつけ警護」任務は無理だ

 南スーダンPKOに派遣されている陸自に、政府は「駆けつけ警護」任務を付与するように最終調整に入っている。

 この問題を巡っては、南スーダンの首都ジュバに入り、避難民の支援活動を行った日本国際ボランティアセンター(JVC)スーダン事務所現地代表の今井高樹さんの話が分かり易いので、引用・抜粋しておきたい。

     南スーダンPKOの陸自

――2013年の内戦勃発以降、継続的に戦闘が発生しているが、その状況は国外にほとんど伝えられていない。南スーダン政府が海外に知られることを極度に嫌い、報道関係者に対する弾圧を行い、専用の収容所まである。

――南スーダンでは自衛隊の存在自体知られておらず、「PKO5原則」や憲法上の制約があることなど全く認識されていない。
 国民は、戦闘を止めきれなかったPKO部隊に対して期待しておらず、政府も「PKOは主権の侵害。出て行ってほしい」と思っている。

――現地のNGO関係者の間では「安全確保ではPKOに期待できない」という意見が一般的で、民間警備会社と契約をして身を守っている。
 南スーダンでは、政府軍と反政府軍のそれぞれに同調する民兵が入り乱れている状況。もし駆けつけ警護で出動して、政府側の民兵とことを構えれば、南スーダン軍とPKOが戦闘状態に入ってしまう可能性すらある。

     陸自第9師団司令部
     (11月中旬に派遣予定の陸自第9師団司令部)

――日本政府は駆けつけ警護に際して「相手国の同意を得る」と言っているけど、不可能だ。自衛隊が自国民を守るためにPKOの指揮を離れて独自に救助活動することが現実的とも思えない。
 駆けつけ警護はそもそも前提がおかしい。現地の状況を知りもしないで行われている、架空の議論に疑問を感じる。

――日本では、自衛隊がどうするかということばかり議論されている。「武力の行使」以外の分野では、どのような形で内戦・紛争解決に貢献できるのかといったことも議論するべきだ。

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 就任後初めて南スーダンを視察した稲田防衛相は、「(治安が)落ち着いていることを見ることができた。持ち帰って政府全体で議論したい」と記者団に語った。
 安倍首相は9月、自衛隊幹部への訓示で「仕組みはできた。今こそ実行の時だ」と語った。
 11月中旬以降に交代する派遣部隊(第9師団第5普通科連隊)は、9月中旬から駆けつけ警護の実働訓練を開始している。
 戦闘に巻き込まれるリスクを最小限に抑えるため、活動範囲をジュバ周辺に限定する方針だ。
 しかし、そのジュバでは7月に大規模な戦闘が発生している。自民党の議員の中からも「ジュバで衝突が起きたばかり。再び起きない保証はあるのか。駆けつけ警護付与で身を危険にさらすことになるのは自衛隊だ」との指摘が出ている。

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 かつてイラク(サマワ)派遣のころ、ある陸自幹部が「専守防衛に徹してきた自衛隊員を海外での戦闘行為に派遣するのであれば、少なくとも1年間の訓練期間が必要だ」と断言していたのを思い出す。
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生年月日 1947年8月7日
住  所 長崎県佐世保市
学  歴 佐世保北高等学校
     卒業(66年)
     佐賀大学農学部農
     学科中退(68年)
職  歴 佐世保地区労書記
       (68年)
     佐世保地区労事務
     局長(94年)
政 治 歴 衆議院議員
     (2000年・1期
      社会民主党)