清貧の政治家・ムヒカ元大統領

  「世界で一番貧しい大統領」――こんなすごい政治家がいるとは知らなかった。
 南米ウルグアイのホセ・ムヒカ前大統領が、近く初来日するという。

    img625.jpg
    (自宅前のムヒカ元大統領)

  前大統領の自宅を訪ねた朝日新聞の萩一晶記者の記事「清貧の政治思想」(4月1日)から引用してみる。
――(大統領公邸に引っ越さなかった理由は)「私はもともと農民の心を持って生まれた。4階建ての豪邸で30人からの使用人に囲まれて暮らすなんて、まっぴらだ」。

    img626.jpg
    (大統領公邸)

――(「世界で一番貧しい」という称号をどう思うか)「『貧しい人』とは、限りない欲を持ち、いくらあっても満足しない人のことだ。でも私は少しのモノで満足して生きている。質素なだけで、貧しくはない」。

――(軍事政権下、14年近く投獄された)「10年ほどは軍の独房で、眠る夜マット1枚があるだけで私は満ち足りた。質素に生きていけるようになったのは、その経験からだ」。「人は苦しみや敗北からこそ多くを学ぶ。大事なのは失敗に学び再び歩み始めることだ」。

    img627.jpg
    (ショッピングモールに変わった、ムヒカ元大統領が収監された刑務所)

――(独房で見えたものは)「生きることの奇跡だ。人生で最大の懲罰が、孤独なんだよ。ファナチシズム(熱狂)は危ない。狂信は必ず、異質なものへの憎しみを生む。異なるものにも寛容であって初めて、人は幸せに生きることができるんだ」。

――(有権者があなたに期待したものは)「自分たち(貧しい層や中間層)の代表を大統領にと思ったのだろう」。「民主主義の原点は、私たち人間は基本的に平等だ、という理念だったはずだ。ところが、まるで王様のように振る舞う大統領や、お前は王子様かという政治家がたくさんいる」。

――「私たち政治家は、世の中の大半の国民と同じ程度の暮らしを送るべきなんだ。一部特権層のような暮らしをし、自らの利益のために政治を動かし始めたら、人々は政治への信頼を失ってしまう」。

――(かつてウルグアイは〝南米のスイス〟と呼ばれたのに、格差が広がったのは)「規制を撤廃した新自由主義のせいだ。格差など社会に生まれた問題を解決するには、政治が介入して、公平な社会を目指す。国家には社会の強者から弱者に再分配する義務がある」。「怖いのは、グローバル化が進み、世界に残酷な競争が広がっていることだ。すべてを市場とビジネスが決めて、政治の知恵が及ばない」。

――(ご自身を政治的にどう定義するか)「左派だろう。ただ心の底ではアナキストでもある。実は私は、国家をあまり信用していないんだ」。「もちろん国家は必要だけど、危ない。あらゆるところに官僚が手を突っ込んでくるから。彼らは失うものが何もない。リスクも冒さない。なのに、いつも決定権を握っている。だから国民は、自治の力を身につけていかないと」。

  まるで、安倍政治と弱小野党に対する痛烈な皮肉ではないか。日本にもムヒカ氏のような政治家が現れて新党の旗を振れば、無党派層をはじめ圧倒的な人々が支持して政治が抜本的に変わるのではないかと思う。
  (写真はいずれも朝日新聞 4月1日付)
スポンサーサイト

comment

管理者にだけ表示を許可する

最新記事
カレンダー
05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
月別アーカイブ
カテゴリ
プロフィール

FC2USER537587ATX

Author:FC2USER537587ATX
今川正美のブログへようこそ!

生年月日 1947年8月7日
住  所 長崎県佐世保市
学  歴 佐世保北高等学校
     卒業(66年)
     佐賀大学農学部農
     学科中退(68年)
職  歴 佐世保地区労書記
       (68年)
     佐世保地区労事務
     局長(94年)
政 治 歴 衆議院議員
     (2000年・1期
      社会民主党)