西普天間住宅地区の返還と「原状回復」義務を問う

  いま沖縄の辺野古移設を巡って、政府は翁長知事を筆頭とする沖縄県民の切実な声を無視して強行姿勢が顕著だ。

 その沖縄で、米軍キャンプ瑞慶覧の西普天間住宅地区(約51㌶)が昨日、日本側に返還された。TV報道では、米軍住宅149棟が残る土中からドラム缶が発見された映像が目を引いた。

   クラーク空軍基地跡で汚染された子供
   (クラーク空軍基地跡で汚染被害を受けた母子)
 フィリピンでは、90年代初頭にピナツボ火山の噴火でスービク海軍、クラーク空軍両基地が返還された。ところが、クラーク空軍では土壌や地下水が重金属類などの有害物質で汚染されて、住民たちに甚大な被害が及んだ。だが、米国は「原状回復の義務はない」として汚染状態を放置したままフィリピンから撤退した。

 韓国でも現在、全く同様の事態となっている。例えば、釜山の米軍基地では、ベンゼンなど(油類)や鉛・カドミウム(重金属類)などの有害物質によって土壌や地下水が汚染されている。韓米の地位協定(SOFA)では「汚染治癒後に返還」として、米軍の費用負担で汚染除去義務が課せられている。
 しかし、米軍は「健康に影響が及ぶ基準以下だ」との理由で除染作業を拒否して、韓国民の怒りを買っている。

   釜山・ハヤリア基地
   (釜山・ハヤリア米軍基地)

 一方、米国内の陸・海・空軍及び海兵隊基地では90年代、約200億ドルもの費用をかけて除染作業を実施した、というレポートを読んだ記憶がある。とくに、重金属類で汚染された地下水は州境を超えて広域に及んだという。

 日本の米軍基地では、日米地位協定で「米国の原状回復義務」を定めておらず、冒頭の西普天間住宅地区では、沖縄防衛局が2~3年かけて土壌汚染対策やアスベスト除去を含む解体作業をするのだという。

   返還される住宅地区
   (返還される西普天間住宅地区)

 こんな理不尽極まるふざけた話しはないだろう。個人レベルでも、借家を出る時は「原状回復」をするのが常識だ。
 私は常々、地位協定は少なくともドイツの「ボン補足協定」並みに改めるべきだと主張してきた。ドイツでは、米軍基地に定期的に立ち入り調査を行い、独政府が不要と判断した基地はすみやかに返還すると定めている。
 立ち入り調査は不可、原状回復義務はなし、しかも駐留米兵一人当たり約1300万円もの駐留経費を日本負担――もうこれ以上、〝自虐的〟なあり方に決着をつけるべきだ。
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生年月日 1947年8月7日
住  所 長崎県佐世保市
学  歴 佐世保北高等学校
     卒業(66年)
     佐賀大学農学部農
     学科中退(68年)
職  歴 佐世保地区労書記
       (68年)
     佐世保地区労事務
     局長(94年)
政 治 歴 衆議院議員
     (2000年・1期
      社会民主党)