謀略に満ちた戦争・テロと武器輸出

 先日、フェイスブックでシェアされたブログで興味深い記事があった。
例の「イスラム国」の必要な武器や物資などはトルコ経由でシリアに運び込まれている。
 また米国は、イスラエルだけでなくサウジ、クェートなどアラブ諸国に資金と武器を提供しているが、それが数種のアルカイダ系イスラム武装勢力に渡っているという。しかも、米軍はそれを知っていながら看過していたというのだ。

   ラッカ竹刀を凱旋するイスラム国兵士

 さらに、イスラム国のパキスタン人幹部が「アメリカから資金援助を受けている」と証言したと言われる。
 にわかには信じがたい謀略じみた話のようだが、過去の米国が関わった戦争を検証してみると似たような事実が浮かび上がる。

   アフガン侵攻・抵抗するムジャーヒディン
   (旧ソ連軍と戦うムジャーヒディン)

 「9.11米国同時テロ事件」の首謀者とされ、のちに米軍に殺害されたウサマ・ビン・ラーディン。ソ連がアフガンに侵攻した(79~89年)時、ムジャーヒディンと称する抵抗運動に入って仇敵・ソ連軍と戦うビン・ラーディンを米国は支援したのだった。

   ウサマ・ビン・ラーディン
   (ウサマ・ビン・ラーディン)

 また、イラク・イラン戦争(80~88年)の時、米国は独裁者フセインに武器などを提供して支援した。イランのパーレビ親米政権が「ホメイニ革命」で倒されたので、「敵の敵は味方」だという理屈であった。

   イランに侵攻したイラク軍兵士
   (イランに進撃したイラク軍兵士たち)

 結局、100万人の兵力と化学兵器を持つ中東最大の軍事国家となったイラクに対して、米国のブッシュ親子二代の大統領は湾岸戦争とイラク戦争を仕掛けてフセイン体制を打倒したのだった。

   フセイン大統領
   (フセイン・イラク大統領)

 湾岸戦争の前夜まで、米国政府はイラクの穀物輸入に関わって供与した総額50億ドルもの債務保証を、フセインは化学兵器開発や兵器調達に充てていた「イラク・ゲート」事件が発覚した。さらに、英・仏・旧西独・旧ソ連などの軍需産業にとってイラクは格好の「兵器市場」となったのである。

   ネオコン・ラムズフェルド国防長官
   (イラク戦争を指揮した・ネオコンのラムズフェルド国防長官)

 ところで、安倍政権は「積極的平和主義」を唱えて「武器輸出三原則」を廃止し「防衛装備三原則」という看板で「武器輸出大国」を目指している。
 イスラエルには、米国経由で最新鋭のF35戦闘機を輸出する。日本が「防衛装備」で軍事協力を深めるイスラエルとフランスは、兵器輸出によって中国の「軍事大国化」に手を貸し、その脅威を増大させている。
 中国の脅威を背景に、韓国・ベトナム・マレーシア・シンガポールなどアジア諸国で軍備増強が続いている。まさしく、留めのない新たな軍拡競争である。

   武器展示会で武田防衛副大臣

 武器輸出と空爆・戦争で、アフガン・イラクはかえって混乱が深まり、数十万人の民衆がその犠牲となった。そして、今回の「イスラム国」という残酷な化け物を生み出したという訳だ。

   イラク・空爆に逃げ惑う子ども
   (米英の空爆に逃げ惑う子どもたち)

 この際、イラク戦争をしっかり検証・総括し「武器輸出三原則」をもとに戻して、「武力によらない平和構築」にじっくり取り組むべきだ。
 いまや、国家間の戦争などありえず、無人機・ロボット・サイバー戦の時代と言われる。「集団的自衛権」を振りかざすような古典的戦争観は、全く無意味である。

 真の脅威はいまや、気候変動と地球環境の変動、F2.5などの大気汚染、鳥インフルエンザなどの感染症などなど、世界規模で迫っている。これらこそ、国際協調に基づく積極的な取り組みが求められているのではないだろうか。
(※「イスラム国」という呼称は日本のマスコミだけが使っており、米国や仏政府などは過激な武装集団「ダーイシュ」と呼び、日本の外務省や自民党も「ISIL」と呼び換えています。従ってここでも「ダーイシュ」と呼び換えます。)
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今川正美のブログへようこそ!

生年月日 1947年8月7日
住  所 長崎県佐世保市
学  歴 佐世保北高等学校
     卒業(66年)
     佐賀大学農学部農
     学科中退(68年)
職  歴 佐世保地区労書記
       (68年)
     佐世保地区労事務
     局長(94年)
政 治 歴 衆議院議員
     (2000年・1期
      社会民主党)