「イスラム国」と邦人人質問題について

 中東の過激派組織「イスラム国」の人質になっている二人の邦人のうち、湯川遥菜さんが殺害されたもようだ。とても残念でこうした暴力を決して許せない。

   後藤健二さん

 きょうの朝日新聞で、「安倍晋三首相の勇ましい言葉が、今回の事件の一因になったと考える」と言うフリージャーナリストの常岡浩介さん(元NBC長崎放送記者)のインタビュー記事が参考になるので、要旨を紹介しておきたい。

――訪問先のエジプトで難民支援の無償資金協力(総額2億ドル)を発表した演説で、「ISIL(イスラム国の別称)と闘う周辺各国を支援する」と敵対的な言葉が飛び出した。思慮の足りない、浅はかな言動だったと思います。

   常岡浩介さん
    (常岡浩介さん)

――湯川遥菜さんが拘束されたのは昨年8月。後藤健二さんの誘拐情報も、昨年11月には政府が把握していたのは間違いない。政府は慌てて現地対策本部を立ち上げましたが(註:1月20日)、ではこの間、いったい何をしていたのでしょうか。貴重な時間を無駄にしていたように思えてなりません。(註:日刊現代によると、外務省内には「自己責任だ」「放っておけ」という空気が支配的で、「いい迷惑だ」と言い放つ職員もいたという。)

   ヨルダン国王と対談する中山外務副大臣
   (ヨルダン国王と会談する中山外務副大臣)

――私は、「イスラム国」側から湯川さんの裁判に立ち会うよう求められ、昨年9月ラッカに入りました。いったん帰国して10月に再び現地入りしようとした矢先、警視庁の家宅捜索を受けたのです。私戦予備・陰謀の疑いで事情聴取された際のことです。
 あの邪魔さえなければ、湯川さんを救えたかもしれない。そうすれば後藤さんも無理して現地入りする必要はなかった。本当に悔しく、腹立たしくてなりません。

   15.1.22朝日・イスラム国4
   (朝日新聞1月22日付)

――今回の人質事件で恐ろしいのは、日本でも反イスラム感情が広がることです。気をつけるべきは、不要なリスクを作り出さないことでしょう。
 その点で心配なのが、武器輸出も進める安倍首相の「積極的平和主義」が今後、具体化していったときです。平和国家ニッポンのイメージが失われたとき、そのリスクを背負わされるのは海外で働くNGOであり、観光客であり、国民です。
 中東での親日感情が、壊されていっていいのでしょうか。
 なんと罪つくりな安倍政権。いずれにしても後藤健二さんがなんとか解放されて欲しいと祈るばかりだ。
(※「イスラム国」という呼称は、多くのムスリムの人々への差別・排除を助長するので、「ダーイシュ」(アラビア語の省略形)に呼び換えます。
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生年月日 1947年8月7日
住  所 長崎県佐世保市
学  歴 佐世保北高等学校
     卒業(66年)
     佐賀大学農学部農
     学科中退(68年)
職  歴 佐世保地区労書記
       (68年)
     佐世保地区労事務
     局長(94年)
政 治 歴 衆議院議員
     (2000年・1期
      社会民主党)