孟子の思想と天皇家

 『昭和天皇実録』が公表されてから、天皇に関する話題が増えている。
そこで、「なぜ天皇家には『姓』がないのか?」ということについて、思想家・松本健一氏の著「『孟子』の革命思想と日本」の書評が興味深かった。(朝日新聞9/14付)引用してみると、

          裕仁
           (昭和天皇・裕仁)

ーー天皇とは「何者であるかを意図的に隠した」存在である。(中国の)孟子もまた意図的に隠された思想家である。権力者に重用された孔子の思想と異なり、孟子は権力者に隠された形跡が随所にある。孟子の思想の核は革命論で、徳を失った君子は討たれてよいとするものだ。

          孟子
           (孟子)

ーー中国では易姓革命と言い、王朝ごとに姓が変わる。これは日本にはふさわしくないと考えた誰かがいつにころか、天皇家の姓をなくしたらしいのである。
 しかし、姓がないからこそ、「万世一系」のフィクションも生まれ、天皇はどんな物語も引き受ける器となったのではないか。歴代の覇者たちは、天皇を討たず、むしろ「利用」した。

           睦仁
            (明治天皇・睦仁)

ーー明治維新は実質上の革命。にもかかわらず「維新」と言い換えた。だから革命の立役者は「維新」の敵対者とされなければならなかった。これが西郷隆盛に起きたことだ。

ーー「戦後のかたち」「国のかたち」がゆらぎ、それを問う機運が高まっている。日本とは何かが根本から問われtいるが、その問いは古代からすでにあったものだ。欧米由来以外の道筋があり歴史がある。

 天皇家の「正統性」のいい加減さはすでに周知のことであるが、「姓をなくした」根拠も定かでない訳だ。自民党の憲法改正草案ではかかる天皇を元首に頂くとしているが、まさに〝古色蒼然〟である。
 今、スコットランドでは独立を問う住民投票を巡って賛否両派が鎬を削っている。EU(欧州連合)では、加盟各国が主権の一部をEUに委譲して古典的な国家の枠組みは希薄になっている。
 間もなく始まる臨時国会では、枝葉末節なことよりこれからの「国のかたち」をアジア諸国との関係において論じてみてはどうか。
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生年月日 1947年8月7日
住  所 長崎県佐世保市
学  歴 佐世保北高等学校
     卒業(66年)
     佐賀大学農学部農
     学科中退(68年)
職  歴 佐世保地区労書記
       (68年)
     佐世保地区労事務
     局長(94年)
政 治 歴 衆議院議員
     (2000年・1期
      社会民主党)