平岡敬・元広島市長の論評に感動した

  「死者の声に耳傾けたい」――敗戦記念日の15日、佐賀新聞に載った平岡敬・元広島市長(87歳)の論評の見出しである。
 長くなるが要点を記してみる。

      平岡敬
      (平岡敬・元広島市長)

――私は学徒動員により北朝鮮・興南の化学工場で働いていた。突然、戦争が終わり、京城へ脱出した。9月末に引き揚げると、郷里広島は、原爆で壊滅していた。これが私の戦争体験である。

     広島原爆ドーム
     (広島の原爆ドーム)

――飢えに苦しみながらも、新しい憲法のもと、平和な世界を夢見て、日本再建に汗を流した。しかし、いま私たちの目の前には、荒涼たる光景が広がっている。
 かつて焦土に生きる日本人の希望であった憲法は、邪魔者扱いである。米国に従属する戦後政治の流れの中で、先の戦争は明確な過ちであったということを認めようとしない人々が権力を握り、非憲法的な手段によって国の行方を大きく変えようとしている。

    安保法制懇

――特定秘密保護法に続く集団的自衛権の行使容認は、自衛隊が米軍と一体となって海外で戦争する道を開いた。ヒロシマ・ナガサキを忘れて原発再稼働を目指し、原発輸出に狂奔する政治には、国民の安全を守る姿勢は見えない。

――戦後がいつの間にか、新たな戦前になってしまった。それはなぜなのか。日本が歴史と向き合うことなく、戦争の責任を追及せず、全てを曖昧にしてきたからではないか。
 過ちを反省せず、現実から目を背けて問題を先送りし、責任を回避する日本政治の体質はフクシマでも明らかになった。

     福島第一原発
     (福島第一原発)

――私は、目先の利潤追求に走り、戦争の悲惨を実感できない人々が、安全保障を論ずる危うさを痛感している。近隣諸国との信頼醸成と相互依存関係の強化が、日本の安全を確かなものにする。軍事力に頼って失敗した過去の歴史から学ぶべきことは、外交力による平和構築である。

      国会議員の靖国参拝
      (靖国神社に参拝する閣僚たち)

――アジア・太平洋戦争での日本人の死者は300万人、アジアの人たちの犠牲は2千万人といわれる。死者一人一人の無念と、生き残った人間の戦争体験こそ「肝要な部分」であり、歴史の土台である。それゆえ、私は自らの体験に固執し、戦争への動きを拒否する。敗戦時に民を見捨てた国の本性を見たからである。

――転機に立つ私たちは、非業の死を遂げた死者の声を聞いて、日本の未来を考えなければならない。巡りくる敗戦の日が、そのことを私たちに問い掛けている。

 戦争体験に基づく平和への揺るぎない信念に、心から感動した。どこぞの総理大臣も爪の垢を煎じて飲んだらどうか。

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今川正美のブログへようこそ!

生年月日 1947年8月7日
住  所 長崎県佐世保市
学  歴 佐世保北高等学校
     卒業(66年)
     佐賀大学農学部農
     学科中退(68年)
職  歴 佐世保地区労書記
       (68年)
     佐世保地区労事務
     局長(94年)
政 治 歴 衆議院議員
     (2000年・1期
      社会民主党)