「集団的自衛権」閣議決定へ最終調整~公明党の裏切り

 「積極的平和」とは、ノルウェーの平和学者ヨハン・ガルトゥングによると、戦争という直接的な暴力がない状態を「消極的平和」と呼び、貧困や差別なども取り除いた状態を「積極的平和」と定義した。かつて、南アフリカのマンデラ大統領も同じようなことを言っていた。

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 ところが、安倍首相の唱える「積極的平和主義」ではまったく逆の意味となる。PKOへの派遣にとどまらず国連の集団安全保障の活動、実質的には多国籍軍にも参加して武力行使できるようにすると言うのだ。
 「武器輸出の解禁」を「防衛装備移転」と言い換える。「後方」支援という言葉で戦場の危険を覆い隠す。集団的自衛権を「限定的」に使うという語義矛盾。自衛権発動の条件を国の存立や国民の生命・権利が脅かされる「おそれ」があるとして、無制限の拡大運用。

       14.6.15新3要件案

 「集団的自衛権」をめぐる自公協議では、政府が「15事例」を示してきたが、多くの専門家から失笑を買った。
 例えば、「騙されてはダメです。事例はあまりに非現実的です」(柳沢協二・元官房副長官補)。「この事例があるとしても、個別的自衛権の話しであって集団的自衛権とは何ら無関係です」(小林節・慶応大名誉教授)。「米国が核攻撃された際の米艦防護など噴飯もの。オマーン湾には多くのパイプラインが敷設され、ホルムズ海峡封鎖の意味はない」(前田哲男・軍事評論家)。「多国への攻撃が国民の生命・権利を根底から覆すなど想像できない。安倍さんは戦後体制の破壊・脱却を図りたいという不純な動機です」(杉田敦・法政大教授)。

       事例の役割終えた
        (朝日新聞 6月18日付)

 さて、肝心の「集団的自衛権」行使について、自公協議は「事例」をめぐる議論を離れ、閣議決定案の文言調整に焦点は移ったようだ。
公明党の北側一雄副代表ら幹部は「『事例』は議論のための小道具に過ぎない。役割はもう終わった」と言い切った。結局、公明党は「政策の相違で政権離脱はありえない」と門を閉ざした上で、憲法解釈変更の閣議決定を先送りするだけのことだったのだ。
 
        14.6.18朝日・速攻

 社民党など野党や反対する市民団体は、公明党に一縷の望みをかけていたのだが、見事に裏切られてしまったわけだ。
もちろん闘いが終わったわけでは決してない。政府・自民党は、秋の臨時国会で「国家安全保障基本法案」提出をはじめ、自衛隊法や周辺事態法などの関連法の改正へと向かう「第二ラウンド」が予定されている。
この間、国民の中には〝戦争できる国〟への大転換に対する不安や疑念は大きく広がってきている。私たちは、安倍政権の綻びを見逃すことなく、追撃の準備をしなければならないと思う。
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生年月日 1947年8月7日
住  所 長崎県佐世保市
学  歴 佐世保北高等学校
     卒業(66年)
     佐賀大学農学部農
     学科中退(68年)
職  歴 佐世保地区労書記
       (68年)
     佐世保地区労事務
     局長(94年)
政 治 歴 衆議院議員
     (2000年・1期
      社会民主党)