ODA50年~軍事利用に反対する

 安倍政権は、武器輸出を解禁したのに続き、ODA(政府開発援助)大綱も見直して「軍事的用途」も可能にするようだ。

  14.4.1朝日・ODA軍事利用
  (朝日新聞14年4月1日付)

 日本のODAについて、Wikipediaなどをもとに簡単に整理をしておきたい。
 援助の方法は、途上国に直接援助する「二国間援助」と、国連やアジア開銀など国際機関に資金提供する「多国間援助」がある。さらに、「二国間援助」には円借款などの「有償協力」と贈与の一類型「無償協力」、「技術協力」がある。

 途上国援助には、選定基準としての「四原則」がある。――➀環境と開発の両立➁軍事用途、紛争助長の回避➂被援助国のミサイル開発・製造、武器の輸出入監視➃被援助国の民主化、人権・自由の保障を喚起。
 日本がODA大綱を作ったのは、92年であり、その後03年に現在の大綱に改定された。

   09年の各国ODA(対GNI)
    (Wikipediaより)

 戦後復興期に被援助国だった日本が援助国となるのは54年、ビルマ(ミャンマー)への賠償供与に始まった。60年代の高度経済成長期に援助対象国や拠出額も増大し、74年には、資金・技術協力の部門としてJICA(国際協力事業団)が設立される。00年までの約10年間は拠出額世界一位であったが、07年時点で第5位に低下し、国民総所得(GNI)比率ではさらに低順位である。
 
   201403_hakusho[1]
   (外務省HPより)

 日本がODA拠出大国になったのは、➀途上国インフラ整備は日本企業にとって利益が大きい➁対米貿易黒字への批判回避➂外国政府に対する影響拡大のツール、などが考えられると言われる。
 また、アジア諸国へ拠出比重が偏っているのは、「戦後賠償」に端を発している事情があるようだ。いまや、アジアが世界経済の牽引役と言われるほど発展してきた要因の一つは、ODAによる経済インフラ整備であろう。

  ODA予算の推移
    (外務省HPより)

 一方、日本のODAは、道路・橋・鉄道・ダム・発電所などのハードインフラ整備の比率が大きい。この受注費を巡る政治家と日系企業の癒着、仲介業者の不当報酬など、ODA利権の問題や環境破壊が常に付きまとってきた。
 こうした批判を受けて、80年代以降は「アンタイド援助」(非・ひも付き援助)が増えて、現在では90%前後を占める。

    これまでのODA支援国
     (外務省HPより)

 このように日本は、国際社会で軍事的貢献をしない代わりに経済援助をすることで、平和国家としての信頼と評価を高めてきたはずだ。 
 しかし、安倍政権は、ODA大綱の「軍事的用途、国際紛争助長への使用を回避する」との規定を改定して「ODAで作った港湾・空港などを軍が使用できる」ようにするのだ。民生分野に限定していたODAの軍事利用である。日本の経済界が歓迎するのは言うまでもない。
 安倍政権のもとで、平和諸原則が相次いで崩れていく。その先に控えるのが「集団的自衛権の行使」である。--これ以上国際的信頼を失墜しないよう、なんとしても阻まなければと思う。
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生年月日 1947年8月7日
住  所 長崎県佐世保市
学  歴 佐世保北高等学校
     卒業(66年)
     佐賀大学農学部農
     学科中退(68年)
職  歴 佐世保地区労書記
       (68年)
     佐世保地区労事務
     局長(94年)
政 治 歴 衆議院議員
     (2000年・1期
      社会民主党)