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瀬戸際の防衛産業~武器開発&輸出を見直せ!

  先月、「瀬戸際の防衛産業」という連載記事が載っていた。(朝日新聞 3/22・3/23)
 およそ10年ほど前に朝雲新聞が連載記事を組み、防衛関連の中小企業が相次いで撤退しており防衛省が危機感を抱いている、との内容を載せていたのを覚えている。
  三菱や川崎重工業のような大企業と違って、中小企業は防衛産業だけでは経営が成り立たないというのだ。
 
  戦闘機開発の日英会議が開かれた在日英大使館
  (戦闘機開発の日英会議が開かれた在日英大使館)

  朝日記事の要旨はこうだ。
――日本政府が30年代に開発をめざす次世代戦闘機開発へ、米国・欧州勢が参画を狙って売り込んでいる。実現すれば兆円単位のビッグビジネスになる。
 冷戦終結や金融危機を受け、自国の防衛費削減に見舞われた欧米の防衛関連企業は、日本など海外市場への売り込みを強めてきた。
――日本の防衛予算における装備品購入などの物件費に占める割合は、11年度の7.4%から、19年度には27.6%に達する。米政府からの調達(FMS)はこの間、16倍に急増した。
 欧米大手の防衛部門の売上高は1社で年2兆~4兆円なのに対し、日本勢は数千億~数百億円。開発の資金力で大きな差がある。

  対外有償軍事援助(FMS)が急増

――日本では長年、三菱は戦闘機、川重は輸送機とすみ分けてきたが、「護送船団方式」は高コスト体質につながった。国産のC2輸送機の価格は、米国のF35戦闘機の2倍にのぼる。
 防衛大手10社は、次世代戦闘機の開発に特化した新会社を共同出資で設立する検討を進める。
 日本の防衛産業の市場規模は約1.8兆円、欧米のぼうえい大手1社の売上高にも満たない。国内では事業の継続を断念する企業も出ていた。
――昨年末の「中期防」には、国内防衛産業の「再編や統合」の必要性が明記された。
 米国では冷戦後、国防総省が防衛大手15社の「再編・統合」を促し、業界再編が一気に進んだ。欧米でも国境をまたいだ「再編・統合」が加速した。
――国内各社は長年、「武器輸出三原則」や「防衛費・GDP比1%以内」という制約を課されてきた。だが、政府は14年、「武器輸出三原則」を緩和して武器輸出に道を開いた。
しかし、企業間には「輸出基準が不明確」「武器商人と言われたくない」との声があり、
「防衛部門は利益率が低い」「欧米のような再編が必要だ」との声も強い。 (以上)

  兵器輸出を巡る米ロと各国の関係(18.9.7)

  余談になるが、防衛装備を巡っては、ずいぶん以前から〝利権〟が渦巻いてきた。
 記憶にあるのは、07年の防衛省汚職事件である。秋山直紀(「日米平和・文化交流協会」の専務理事)と守屋武昌・防衛事務次官(いずれも当時)が東京地検特捜部に逮捕された。
  秋山は米兵器産業と日本政界の仲介者の役割を担い、「防衛利権の黒幕」などと称された。
  自衛隊の装備(兵器)調達については長年防衛施設庁が担ってきたが07年に廃止され、15年に「防衛装備庁」が発足して開発・取得・輸出を一元的に担うことになった。
  だが、利権の構造はかえって深まったのではないだろうか。

三菱などが開発した戦闘機X2

  防衛産業や武器輸出のあり方について、抜本的な見直しが不可欠だと思う。
   (※先般の戦闘機F35の墜落に関しては、別途書いてみたい)

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中西経団連会長の恥知らずな提言「原発運転延長」

 政府や電力会社、原発メーカーがここまで鈍感だったとはあきれる。
 経団連の中西宏明会長(日立製作所会長)が、原発の運転期間を60年より延長すべきだと提言した。大震災後、火力依存(8割)や再生エネには限界があるのだと言う。
 
  中西宏明経団連会長
  (中西宏明経団連会長)

 21世紀になってスリーマイルやチェルノブイリなど事故の記憶が薄れたのか、各国の原発建設が息を吹き返し「原子力ルネサンス」と呼ばれた。
 日本も官民あげて原発輸出の旗を掲げ、大震災と福島第一原発事故の後も旗を振り続けた。
 しかし、国際的にも安全のための規制が強まり建設費は高騰して、輸出計画は次々と頓挫した。中西氏が会長の日立製作所による英国での計画も凍結された。3千億円の損失が、年間の利益の大部分を吹き飛ばしたのだ。

  核燃料取り出し方法
  (核燃料取り出し方法)

 ところで今月15日、福島第一原発3号機の使用済み核燃料の取り出し作業が始まった。
 放射線量が高く、500㍍ほど離れた所から遠隔操作する難しい作業だ。機器の不具合やトラブルもあって、4年以上も遅れての作業開始だ。
 メルトダウンした1~3号機には、炉心の燃料デブリのほかに建屋内の燃料プールに多数の核燃料が保管されたままだ。東電は、3号機のプールにある566体の燃料すべてを、20年度内に移し終える予定だ。

  13.7.9朝日・新規制基準
  (朝日新聞 2013.7.9付)

 こうした作業には「人手不足」の問題もある。第一原発構内では一日平均約4千人が働いている。昨年4月から今年2月まで放射線業務に従事した作業者は1万1109人。
 そこで、東電は「特定技能外国人」の受け入れを決めた。だが、突発的なトラブルなどの際に瞬時に言葉が理解できないと、大きな労災や事故になりかねない。被曝線量の管理は、海外でも問題になっているという。さらに、労災申請の方法が分かりづらいという問題もある。

  汚染水のタンク19.3.19
  (福島第一原発の汚染水タンク)

 こうしてみると、福島第一原発の廃炉への道のりは入り口にも立っていない。
 使用済み核燃料の保管場所をはじめ汚染水の処理は未定。核燃料再処理の前途も真っ暗。
 制御できない巨大技術と難解な処理。原発が動いている限り、福島原発事故の悪夢が再現しない保証はない。中西経団連会長が原発稼働にしがみつき、「運転再延長」を提言するとは、狂気の沙汰としか言いようがない。

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まさに快挙だ!ブラックホールを初撮影

 これは驚いた、快挙だ!あらゆる物質をのみ込む巨大ブラックホールの撮影に初めて成功したという。

  1.BBVNxyD[2]ブラックホール19.4.10

 「ブラックホール」とは、とても大きな重力で何でも吸い込み、光も抜け出せない「真っ黒な穴」のことだ。アインシュタインは相対性理論からその存在を予言していた。
 また、エネルギーを放出して最後は消えてしまう「蒸発」が起きることも、ホーキング博士が予言している。

  2.ブラックホールの構造19.4.11

 今回捉えたM87銀河にある巨大ブラックホールは、地球から5500万光年離れており、重さが太陽の65億倍あり、半径200億㌔以内に入れば二度と抜け出せなくなる。
 半径300億㌔には、光が取り巻く「光表面」がある。その外側には円盤状のガスが光に近い速さで回っており、最大60億度もの超高温になり、明るく輝く。

  3.ブラックホールを撮影する仕組み19.4.11

 今回観測したブラックホールは、地球から5500万光年の距離にあり、約138億光年の広がりがある宇宙では「ご近所」だという。より遠く古いブラックホールを撮影できれば、進化の過程について情報を得られる。
 また、周囲のガスの動きなどから、ブラックホールの回転速度が分かる可能性があり、銀河の星々をつなぎとめる重要な天体について、理解が一気に進むという。

  4.朝日・暗黒物質の分布解明 15.7.3

 ブラックホールの撮影計画は、2006年頃始まった。米国や欧州など17の国・地域から207人の研究者が参加している。
 研究チームは、南米チリのアルマ望遠鏡を中心に、ハワイ、アリゾナ州、メキシコ、スペイン、南極にある八つの電波望遠鏡で観測した。口径は地球の直径に近い約1万㌔になり、人間の視力に換算すると、「視力300万」を実現したという。

  5.アインシュタイン
  (アインシュタイン)

 日本にある望遠鏡は使われなかったが、22人の「研究チーム」は受信した膨大なデータの通信装置を設置。さらに、完全な画像を得るため少ないデータで高品質の画像を得る技術を開発した。
 まさしく、国際協調のなせる業で世界の平和の実現にも資すると言える。

  マゼラン雲
  (マゼラン星雲)

 日本研究チームで代表を務めた本間希樹教授(電波天文学)は語る。「天文学の過去100年にわたる問いに対する、現代科学の究極の到達点だ。ブラックホールを直接撮影して研究する新たな時代が始まった」。
 「地球サイズ」の望遠鏡でも不足するので、宇宙に打ち上げた電波望遠鏡を組み合わせ、さらに巨大な望遠鏡を作る構想も出ているらしい。これからが楽しみだ!
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「改正入管法」施行ーー拙速のツケをまわすな!

 「改正出入国管理法」が今月1日に施行された。
 外国人を単なる労働力ではなく「人」として受け入れる。その基本姿勢が欠如している。
 昨秋の臨時国会で政府・与党が採決強行させたときから、その肝心なことは指摘されていた。

 改正入管法施行の流れ

 朝日新聞の社説(3月31日付)から引用しておきたい。
 例えば、外国人を募り、送り出してくる国外の仲介業者の問題である。法外な保証金や渡航費を業者に徴収され、借金を抱えて来日し、勤務先で不当な扱いを受けても働き続けざるをえない。
 政府は、悪質業者を排除するための協定を結ぶはずが、わずか4カ国にとどまった。

  特定技能と他の資格との違い

 在留手続きや生活全般の相談に応じる「ワンストップセンター」の創設も心もとない。全国に約100カ所に設ける計画だが、運営交付金を申請したのは62自治体だけだ。

 法務省の発表によると、職場から姿を消し、後に見つかった技能実習生5218人を調べたら、約15%にあたる759人が、最低賃金割れや不当な残業、外出制限などの扱いを受けていたという。臨時国会で同省が示した資料に誤りや不備が目立ち、やり直しを求められていたものだ。

  外国人労働者、過去最高の146万人 -

 失踪の事実を把握してもそのままにして、実習先の職場環境などをほとんど調べてこなかった法務省の対応には驚かされる。外国人を取り締まりの対象としか見てこなかったことを、如実に物語っている。

 同省出入国管理局は「出入国在留管理庁」に格上げされ、職員も増える。「管理」の意識を根底から変え、労働基準監督署や自治体と連携して「保護・共生」の視点から業務に取り組まなければ、働き先として日本を選ぶ外国人は減るばかりだろう。

                                                       (図・グラフは朝日新聞より)
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天皇の「人権」を考える

新元号は『令和』
 新しい元号は『令和』――きょう(4月1日)政府が発表し、5月1日施行となる。平成天皇は4月末に退位して、現皇太子が新天皇として即位する。

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  (新元号「令和」を発表する菅官房長官)

 平成30年の歴史が終わった。この間、天皇の「政治的発言」の有無や「女系天皇」の是非については議論もあったが天皇の「人権」や「不自由さ」を問う議論は少なかった。

萬世一系の研究

  そうした折、「天皇『脱出の権利』改めて考える」との朝日新聞の記事(3月28日付)が興味深かった。
 〝天皇に人権はあるか〟をめぐって14年前、憲法学者の奥平康弘・東大名誉教授が、05年の著書『「萬世一系」の研究』で提起した。
――万人に適用されるべき権利保障の体系が天皇にはまともに適用されていない。すべての人に保障されているはずの権利や自由が構造的に奪われている場合には、「究極の『人権』」として、その制度の枠組みから逃れて普通の人間になる「脱出の権利」が保障されるべきだと説いた。

  16.8.9朝日・天皇の公務とは

皇室は身分制の飛び地 
長谷部恭男・早大教授(憲法学)は語っている。
――「すべての人々に平等に保障された権利としての基本権が天皇や皇族にはない」。「日本国憲法も基本的には近代国家像を反映していますが、一部に身分制秩序の『飛び地』を残しています。それが天皇制です」。
――「日本国憲法が天皇制の存在を支える仕組みはそもそも、『この制度を守っていこう』とする真摯な心がけがあることを前提にしていると考えます」。「心がけが失われてしまうリスクにどう対応するかが課題と思います。もし心がけがなくなれば、脱出の権利を認めなくても天皇制は枯死します」。

  アンガウル島に拝礼
  (アンガウル島に向かって拝礼する天皇・皇后)

「共和制」に移行し自由を
天皇の人権という難題に大胆な解決案を提示したのは、橋爪大三郎・東工大名誉教授(社会学)で、奥平名誉教授生前、その構想に関心を寄せていた。
――「本人の自由意思が認められない世襲制。職業選択も婚姻も不自由。そんな不合理に皇族を縛り付ける国は、人権と民主主義の国ではない」。
 「本当に皇室を敬うのなら象徴天皇制に幕を引き、共和制に移行すべきだ。『尊王共和制』です」。皇室には国家機関であることをやめ、無形文化財として自由にお過ごしいただけばよいと思う。

  18.11.10朝日・最後の園遊会2
  (朝日新聞2018.11.10付)

 象徴としては民間出身の大統領を置けばいい。政治に関与せず選挙で選ばれることもない大統領だ。
――(人権の議論が広がらないのは)国民が考えたくないからだ。その議論を避けている以上、日本には皇室制度への敬意も天皇個人への共感もないと私は思う。

  16.8.9朝日・天皇のお気持ち表明
  (朝日新聞2016.8.9付)

 いわゆる〝尊王派〟が激怒するだろう提言である。
 しかし、現天皇は3年前の「おことば」(8月9日)で、「身体の衰えを考慮する時、全身全霊をもって象徴の務めを果たして行くのが困難」と表明されている。
 「天皇制」自体の賛否など久しく聞かない。そうした議論よりも改元と天皇交代を契機に、橋爪名誉教授らが提言する「天皇の人権」について考えてみる好機ではないだろうか。


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今川正美のブログへようこそ!

生年月日 1947年8月7日
住  所 長崎県佐世保市
学  歴 佐世保北高等学校
     卒業(66年)
     佐賀大学農学部農
     学科中退(68年)
職  歴 佐世保地区労書記
       (68年)
     佐世保地区労事務
     局長(94年)
政 治 歴 衆議院議員
     (2000年・1期
      社会民主党)