FC2ブログ
DATE: 2018/08/16(木)   CATEGORY: 環境問題
異常な猛暑と温暖化を考える
 今年の夏は耐えられないほどの暑さだ。気象報道では「危険な暑さ」というこれまでにない表現を使っている。
 実際、西日本では死者200人を超す豪雨に見舞われた。立秋を過ぎても「災害級」の猛暑が日本列島を襲っている。
 地球環境は限界を超えつつあるのか。朝日新聞が「プラネタリー・バウンダリー(地球の限界)」の研究を主導したヨハン・ロックストロームさんにインタビューしている。(8月2日付)

       2017071000009_1[1]
       (ヨハン・ロックストロームさん)

――私たちは、世界中で豪雨や熱波、ハリケーンなど、異常気象の頻発を目撃しています。ただ、西日本豪雨が温暖化の影響かと問われれば、『イエス』とも『ノー』とも言えます。世界の平均気温は産業革命前より1.1度上昇しました。
――複雑なプロセスの一つが、気温上昇による大気中の水蒸気の増加で、豪雨が増える。温暖化と豪雨災害を切り離すことはできません。
 一方で、個々の異常気象と気候変動を単純に結びつけることはできません。地球の気温は上昇しており、結果として気候変動が起きている。温暖化は異常高温だけでなく異常低温も引き起こします。
――パリ協定(1.5度)を下回る1.1度になっているのは、大気汚染などによるエーロゾル(浮遊粒子状物質)に日射を遮る冷却効果があるからで、これがなくなれば1.5度近くに急上昇することを覚えておくべきです。地球の気温は、すでに最終氷期終了(約1.2万年前)後で最も高くなっています。

     プラネタリ・バウンダリーの概念図

――プラネタリー・バウンダリー(地球の限界)の気候変動の限界値である1.5度は目の前に来ています。2度未満に抑えるには、化石燃料の使用をやめるだけでなく、ほかの項目が限界値を超えないようにしなければなりません。
――地球の陸地や海洋の自然生態系が、いまの均衡状態を保とうとする回復力を失わないようにすることです。そのための土台となるのがプラネタリー・バウンダリーの枠組みで、中核が気候システムと生物多様性です。
 地球の回復力には亀裂が生じています。2015年と16年、世界の二酸化炭素(CO2)排出に歯止めがかかった。大気中のCO2濃度上昇にもブレーキがかかると思ったら急上昇したのです。人間がCO2排出を削減したのに、森林や海などの自然生態系がこれまでのように吸収しなかったのです。回復力喪失のサインでしょう。

     9747305-南極の氷山[1]
     (南極の氷山)

――気候変動と生物多様性の損失、土地利用の変化、窒素とリンによる汚染の四つはすでに危険領域に入り、事態は悪化しています。
 かつて、自然を守るには犠牲が伴うと考えられていましたが、いまや収益性の高いビジネスや成功の好機になりました。再生エネが化石燃料より安くなって広がったように、いまの変化は持続可能性にこそ収益性があると分かったから起きているのです。
――(日本には、環境対策が経済や雇用にマイナスという考えが根強く残っています、との問いかけに対して)環境問題の解決のために、環境だけに注目するのはやめなければなりません。それは経済や雇用、豊かさ、繁栄の問題なのです。ただ、変革は急を要します。政治やビジネスのリーダーシップが必要です。

     39232241-地球温暖化[1]
     (地球温暖化)

――プラネタリー・バウンダリーの考え方は、SDGs(持続可能な開発目標)と強い関係があります。SDGsは、すべての国にとって地球の限界内で発展するためのロードマップであると言えます。日本やスウェーデンのような国は、SDGsを最高レベルの政策に位置付けなければなりません。

 ずいぶん以前、このブログで温暖化のことを書いた。北極圏研究の国際的権威と言われた赤祖父俊一氏(現在88歳)の論評を紹介しておいた。
 地球温暖化の原因の六分の五は「小氷河期(1400年~1800年)から地球が回復中」のためであり、もっぱらCO2が原因のように言うのは間違っており原発推進派の陰謀だと主張しておられた。

     60962705-再生可能エネルギーの太陽光発電モジュールの背景[1]
     (太陽光発電モジュールの背景)

 いずれにしても私たちは、自然生態系の回復力が喪失するかどうかの瀬戸際に立っているように思う。一人一人が深刻に受け止めて行動すべきではないだろうか。
スポンサーサイト
Copyright © 梟のつぶやき日記~今川正美のブログ. all rights reserved.