〝脱原発〟に反対する連合は、労働組合の資格なし!

  17春闘は本番を迎えるが、労組・連合は賃上げよりも「原発問題」の方針転換が先ではないのか。

 民進党が「2030年原発ゼロ」の政策を巡って党内で賛否が割れており、連舫執行部は正念場を迎えている。
原発関連企業は相次いで行き詰っている。東芝は米原発事業の失敗で債務超過となり、東電は福島第一原発事故の処理もできず実質国有化から脱する見通しはありえない。
海外でも、仏のアレバは経営破綻し支援する国営電力EDF自体もコストアップに悲鳴をあげている始末だ。

     _1482371016_1482370999_rengo_shioda_037[1]
     (神津里季生・連合会長)

 ところが、民進党の支持母体である連合の神津里季生会長は「2030年原発ゼロ」政策を「相当にハードルが高く、深刻な疑問を持たざるを得ない」と改めて批判した。
 連合傘下には、電力総連や電機連合、基幹労連など自民党顔負けの〝原発推進〟労組が並ぶ。
原発事業の職場の確保という考えからだろうが、廃炉もままならず危険な状況が続く東電や企業自体が存廃の危機に立たされている東芝の現実など、見えていないのだろうか。

     _1482371928_1482371909_aflo_ipha023969[1]

 福島原発事故の教訓から何よりも国民の安全と生活を最優先すべき労組が、自分たちの職場確保や賃上げに埋没する現実は救いようがない。
 電力総連などはかねてより、核燃料サイクルやプルサーマル計画を積極的に支持し推進してきた。
しかし現実は、福島第一原発事故以来ほとんど原発稼働なしで社会は動き、太陽光や風力など再生可能エネルギーもかなり普及してきた。国民世論も「脱原発」支持が高まっている。

     17.2.10朝日・格納容器内で650シーベルト - コピー - コピー
     (放射線量は650シーベルト/毎時)

 次期総選挙を視野に自民・民主の元首相は口をそろえて、「原発を争点にすれば、自民党は負ける」と訴えている。地方選挙ではあったが新潟県知事選挙では、連合・新潟は自公候補を支援、民進党は「自主投票」であったにもかかわらず、〝脱原発〟候補が圧勝した。
 連合は、こうした現実をしっかり直視して「脱原発」へとかじを切る時ではないか!
スポンサーサイト

650シーベルトの衝撃~「脱原発」へ転換の時だ!

 溶けた燃料が飛び散った格納容器内の惨状に驚いた。
 放射線量は毎時650シーベルトにも達するという。投入したロボットの映像は、高い放射線のために2時間で撮影不能になったらしい。
 福島第一原発2号機の原子炉と格納容器内の「事前調査」に関わる映像である。

17.2.10朝日・格納容器内で650シーベルト - コピー - コピー

     img244.jpg

 朝日新聞の竹内敬二氏(科学医療部)が今月19日の紙面で詳しく解説しているので、引用しておきたい。
――2号機の爆発が近いといわれた2011年3月15日、原子力委員会は「最悪のシナリオ」の検討を始めた。複数の原発が冷却不能になって「汚染による移転区域は東京都を含む半径250㌔以上・・・」。

 同様の例は1986年に爆発事故を起こした旧ソ連チェルノブイリ原発しかない。原子炉底部に核燃料が固まっており、昨年、その原子炉全体を包む新シェルターができた。事故後30年での完全封じ込めだ。核燃料の処理は「50年くらいたってから考える」、まさに百年作業なのだ。

     TKY201210250135[1]

――ところが、東電は、2021年に「燃料取り出し」を始めるという。核燃料をどう管理して、どこに運ぶかさえも決まっていない。無理といわざるを得ない。
 日本の原子力政策の最大の問題は「何があっても変わらないこと」と言われる。日本はいま、ほとんど原発なしで社会が動き、再稼働への反対も強い。
 なのに、原発依存の計画を維持し、核燃料サイクルをめざすという無理な目標を掲げる。
      日立&東電

――世界をみれば、原発は建設数が低迷し、建設費や安全対策費も高騰している。仏・アレバ社や東芝のような原発関連の企業の苦境があらわになっている。
 日本をひっくり返し、世界を震撼させた福島第一原発事故から6年。650シーベルトという衝撃の数字は、私たちののど元に「忘れるな」と突きつけられた警告だ。
 原発政策の虚構を取り除き、コストと民意を重視する政策に変える。事故を起こした世代の責任だ。

水俣・一人芝居~砂田明さんと江良潤さん

 水俣病の一人芝居、といえば砂田明さん(故人)だ。朝日新聞(2/8付)に載っていたが、俳優の江良潤さんが砂田さんの志を継いで一人芝居「天の魚」を、10日から初めて上演するらしい。作家の石牟礼道子さんの代表作「苦海浄土」を原作に、砂田さんが556回も演じたライフワークだ。

     砂田明・一人芝居
     (砂田明演じる「天の魚」)

 僕が地区労に勤務していた頃、2度にわたって砂田さんをお招きして「天の魚」を披露していただいた。会場は観客で立錐の余地もなかった。故・小島亨事務局長にはこうした取り組みに充分理解していただいた。

     豊田勇造
     (豊田勇造)

 その後、友人と二人で水俣を訪れて、水俣病の患者さんらと交流し、砂田さん宅に泊めていただいた。その時、たしかミュージシャンの豊田勇造さんだったと思うが、訪ねて来られた。水銀による水俣湾のすさまじい汚染、水俣病に苦しむ患者の皆さん、支援する人々・・・実際に来てみて身に染みて理解できた。

     原田正純教授

 水俣病研究の第一人者は熊本学園大学の原田正純教授だろう。長年にわたる研究と患者の治療に専念してこられた。私の長女が同大学だったので水俣病に深く関心をいだいていた。

     江良潤

 「患者は高齢化し、水俣病の公式確認から60年の昨年、砂田さんの志を後世に伝えたい」との思いで江良さんが引き継いだという。仮面劇として演じた砂田さんと異なり、仮面をつけず喜怒哀楽を表情豊かに表現したい、と江良さんは言う。
 砂田さんは93年に65歳で亡くなられたが、奥さんはご健在のようだ。公害の教訓を伝承するうえで、貴重な演劇となることを祈りたい。

〝トランプ旋風〟ーー「対米従属」から脱却の好機だ

 このところ少しばかり『サンデー毎日』の記事から目が離れない。
 特に、最新号(2/12)の「サンデー時評」(倉重篤郎)に登場した松竹信幸・元共産党安保外交部長の取材記事が興味深い。
 トランプ旋風が吹き荒れる中、マティス米国防長官が官邸を訪れ安倍首相と会談した。「尖閣諸島は安保条約第5条が適用される」との国防長官の言葉に、首相はすっかり満足した様子だ。涙が出るほど笑ってしまう。
     マティス&安倍
     (マティス米国防長官と安倍首相)

 歴代政権は、日米安保にビルトインされた「対米従属」から脱却する意図も術もなかった。安倍政権にしても「戦後レジームからの脱却」を謳いあげながら、日米同盟の根源的見直しはおろかますます「対米従属」の度合いを強めている。
 そんな折、松竹氏の新著「対米従属の謎」(平凡社新書)という本が出た。著者はジャーナリスト兼編集者の松竹信幸氏(元共産党安保外交部長)である。松竹氏は従属をどうすれば解消し、どうしたら日本は自立できるのか、その道筋を模索しているという。
     
サンデー毎日2.12号
     (「サンデー毎日」2.12号)

 ここでは「サンデー時評」の記事を要約しておきたいと思う。
――日米安保に潜む不平等・対米従属性について、『戦後史の正体』(孫崎享著・創元社・12年)、『永続敗戦論』(白井聡著・太田出版・13年)、『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』(矢部宏治著・集英社インターナショナル・14年)という3作から松竹氏は影響を受けたという。
 松竹氏はまず「従属の現実」として、公務中の在日米軍人の事件・事故について、実際に裁判にかけられたケースが皆無に近いこと、地位協定についても、ドイツが改定し、イタリアが主権を前面に出して原因の徹底究明を求めたのに比し、日本が一貫して及び腰である。

 「従属の原点」について、日本とドイツの占領形態の違い、占領を受け入れた政治家の対米自主度の差に求め、さらに「従属の形成」「従属の展開」として、日本が世界史に前例のない形で裁判権を全面的に放棄したこと。安保改定により双務性を強化しながら、その自主判断権を棚上げし、米国との一体化を追求することで従属を慣行化させてきた。
 鳩山元首相は、政権崩壊の一因として同盟強化派官僚の背信を挙げたが、「抑止力信仰」こそ崩壊の真因である。

     51lhpoBIvNL._SX303_BO1,204,203,200_[1]

――では、抑止力とは何か。歴代政権は、米国の核抑止力への依存、つまり核の傘に入ることを自国の外交・安保政策の大前提としてきた。
 NATO加盟国が核戦力使用について米国と事前協議する仕組みがあるのとは全く異なっている。
<対米従属解消の方策> NATOを見習う形で核に関する日米間の戦略協議を実現する。将来的には専守防衛政策を世界に普遍化させる。 
<方策を担う政治主体> 今なお抑止力信仰が続く民進党が国民の不安に応えられる安保・防衛政策づくりに挑んでいけるかが課題。
<民進、共産両党を軸とする野党共闘のあり方> 政権からの『野合』批判を受けないためにも、やはり基本政策の一致が必要だ。

――松竹氏のユニークな活動と生き方について。
ところで、松竹氏の経歴も興味深い。学生時代に共産党系全学連委員長をつとめ、その後、06年まで12年間共産党政策委員会の安保外交担当部長をつとめていたという。
転機は、自衛隊の位置づけで志位和夫委員長との間で深刻な意見対立が生まれたことだったらしい。松竹氏が「共産党は自衛隊容認と自衛隊解消という両者を理解できる立場」との論文を発表したら、同党中央は「党は解消論に重点がある」と言って自己批判書提出を求められ、結局離党を余儀なくされたという。

     200402-mnw[1]
     (箕輪登・元政務次官)

 その後、京都の出版社の編集者となり、最初に手掛けたのが『我、自衛隊を愛す 故に、憲法9条を守る』という本の出版だった。箕輪登・元政務次官と元防衛官僚二人が護憲への思いを語った内容だ。

     hqdefault[1]
     (柳沢協二・元内閣官房副長官補)

 松竹氏はこうした出版活動をとおして、柳沢協二・元内閣官房副長官補、伊勢崎賢治・東京外大教授、加藤朗・桜美林大教授との出会い、憲法9条の枠内で自衛隊を活用する道を求めて、「自衛隊を活かす会」(代表:柳沢氏)を結成したというのだ。

     防衛費の推移

 米国新大統領〝トランプ旋風〟で日本の「対米従属」は一層深まる可能性もある。
九条の理念を大切にすることはもちろん大事だが、政治の世界では現実的な解決策が求められる。
 きわめて困難な道ではあるが臆することなく、安保・同盟体制からの脱却の道を探っていきたいものだ。

季刊誌『通販生活』~反原発・憲法特集がおもしろい。

  普段気にもとめなかった、季刊誌『通販生活』。

     IMG_20170131_205656.jpg

 いつも買い物に行くスーパー「エレナ」店で、雑誌棚を見ていたら『通販生活』が目にとまった。落合恵子と小泉純一郎・元総理の「脱原発」対談。与野党議員による「国民投票法と憲法9条」特集。アフガニスタンの子どもたちをドイツの国際平和村で治療するための寄付の呼びかけ。・・・など内容豊かで、本誌の編集方針は「脱原発」「護憲」に徹している。

     IMG_20170131_210433.jpg

     IMG_20170131_210519.jpg

 価格はたったの180円なので、かなりの読者層がいるのだろう。今回は、落合恵子と小泉純一郎・元総理の「脱原発」対談の内容を見てみたいと思う。長くなるのをご勘弁願いたい。

――「総理のときは『安全、安い、クリーン』という原発3大スローガンを鵜のみにしていました」。(小泉氏)
小泉さんと考えが違う分野はありますが、原発ゼロの提唱には心から敬意を表します」。(落合さん)
 私は総理を辞めて、さまざまな書物を読んで「これはゼロにしなければ」と自信を持った。「過ちは改むるに憚ることなかれ」だと思ってね。(小泉氏)

     img172.jpg

 福島原発事故から6年、「40年で廃炉」という約束もうやむやにされました。再稼働している原発は2基ですが、再稼働が許可、審査中の原発もある。再稼働の是非こそ衆議院選挙で問われるべきではありませんか。(落合さん)
 そうですね。野党がまとまり「原発ゼロ」を争点にすれば自民党は衆院選で負けますよ。柏崎刈羽原発が最大の争点となった新潟知事選では、自民・公明と連合が応援した候補が負けた。鹿児島も原発再稼働に反対した三反園さんが突然立候補して勝った。いままでの政治的常識を覆したね。(小泉氏)
 野党第一党の民進党が、はっきりと「原発反対」を打ち出せていない。(電力会社の労組への遠慮から)
 電源三法交付金を受け取る市区町村の選挙だとまだ推進派も強いかもしれないけど、そうでない選挙であれば反対派が勝つと思います。(落合さん)

―― 福島原発事故のとき、推進派の3大スローガンに疑問をもつようになった。原発導入の経緯や実態などを本や映画で勉強しました。『100,000年後の安全』(09年、フィンランドほか)という映画を観たことも、原発ゼロへの思いを強くさせたな。(小泉氏)
 小泉さんは実際に核廃棄物最終処分場「オンカロ」にも行かれています。(落合さん)

     img170.jpg
     (フィンランドで建設中の核廃棄物処分場「オンカロ」)

 13年春に経済界の人たちから「視察に行かないか」と誘われたんです。何と、三菱重工、東芝、日立製作所の幹部が一緒に行きました。
 「オンカロ」を見て「地震や火山の多い日本で、こうした方法は無理だ」「原発は一刻も早くやめないといけない」と、確信したんです。(小泉氏)
――小泉さんは、「総理が決断すればすぐにでも原発はゼロにできる」とおっしゃっています。総理が公約として掲げた選挙に勝てば、「原発ゼロ」を実行できるということですね。(落合さん)
「そうです。与野党全てが反対だった郵政民営化に比べたら、原発ゼロの実現のほうがまだ簡単ですよ」。(小泉氏)

――「安倍総理にお会いして、『原発はやめたほうがいいよ』とおっしゃったそうですね」。(落合さん)
 (安倍総理の反応は)苦笑いするだけだった。だけど「原発への依存度を下げよう」とか言い始めた。ゼロじゃないとダメです。
 経産省が「原発のコストは安い」と言っているけど、大ウソ。交付金、廃棄物処分場など多額の税金が必要。
 もんじゅ(高速増殖炉)なんて、無駄遣いのいい例です。維持するだけで毎日5000万円ぐらいかかっている。(小泉氏)

――原発はクリーンもウソですよね。(落合さん)
 冷却水に使った海水は海に放出される。温暖化防止に貢献するなんてウソで、環境汚染産業だよ。
 経済界のある方からは「高い石油を買い、自然エネルギーなんてわずか。経済成長しなければならないから、やはり原発ゼロは無理ですよ」と言われた。(小泉氏)
 安全よりも経済優先。現実は経済的にも立ちいかないものなのですが。(落合さん)

     img169.jpg
     (風力発電の説明を聞く小泉氏と細川氏)

 推進派は、「寒い冬、暑い夏がくれば、電力不足。国民は原発の重要性を思い知るだろう」と言いました。
 でも、事故後の12年3月から13年9月まで54基あった原発が2基しか動いていない。13年9月から15年8月までは1基も動いていない。
 「3.11」以降原発ゼロ同然。省エネ技術も発展してきて、太陽光発電によって原発10基分以上の電力を供給している。(小泉氏)

――小泉さんは16年7月に「トモダチ作戦被害者支援基金」を細川(護熙元首相)さんらと設立されましたが、きっかけは何だったのですか。(落合さん)
 16年3月に日系4世のジャーナリストが、東日本大震災で米軍が「トモダチ作戦」として被災地で救援活動をして、兵士たちが被ばくしたことを教えてくれた。
 それで5月にサンディエゴに行って元兵士たちに話を聞いたのです。400人くらいが被ばくしたらしい。(小泉氏)
 兵士は国に対して「どうにかしてほしい」と言えないんですよね。(落合さん)
 言えない。だから、彼らは東電やGE(原発メーカー)などを相手に訴訟を起こしている。(小泉氏)

     img171.jpg

――小泉さんは原発事故で甲状腺がんになった日本の子どもたちを支援する「3.11甲状腺がん子ども基金」の呼びかけ人もなさっていますね。私もご一緒させていただいています。
「病気と放射線の因果関係が立証できていない」という批判がありますね。(落合さん)
 アメリカ海軍の医師も「放射線によるものと断定できない」と因果関係を認めない。だけど、目の前で苦しんでいる人を、見捨てるわけにはいかない。(小泉氏)
 元兵士も福島の子どもも、異常な状態なのは事実。因果関係が証明されるまで待て、と言うのか、ということですよ。(落合さん)

――私、日本の政治家の多くは、自分が人間だということを忘れておられるんじゃないかと思うんです。小泉さんは74歳になられましたけど、頼もしいです。(落合さん)
 クラーク博士は「少年よ、大志を抱け」と言ったけど、「老人でも大志を抱いていい」。私の大志は原発ゼロの実現。(小泉氏)
 国会中継などを見ていて「ふがいない!」って、腹立たしいんです。(落合さん)
 何のために政治をやってるんだと言いたいな。こんな大事な問題を。(小泉氏)


最新記事
カレンダー
01 | 2017/02 | 03
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 - - - -
月別アーカイブ
カテゴリ
プロフィール

FC2USER537587ATX

Author:FC2USER537587ATX
今川正美のブログへようこそ!

生年月日 1947年8月7日
住  所 長崎県佐世保市
学  歴 佐世保北高等学校
     卒業(66年)
     佐賀大学農学部農
     学科中退(68年)
職  歴 佐世保地区労書記
       (68年)
     佐世保地区労事務
     局長(94年)
政 治 歴 衆議院議員
     (2000年・1期
      社会民主党)