沖縄と真剣に向き合った政治家たち

  政府・与党が成立を急ぐ「安保関連法案」。昨日、それに対する国会前での反対行動には、予定の10万人を超える12万人が集まったという。

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 全国から集まった皆は口々に「戦争させない!」「安倍退陣!」を連呼した。顔ぶれも、この種の行動に無縁だった女性や若者、あるいは弁護士や学者、ミュージシャンや芸能人、それに野党の政治家や労組員と実に多彩だ。
〝異色〟は与党・公明党の最大支持団体である創価学会の会員有志が三色旗(学会旗)を掲げて参加していた。

 ところで、安保法案と並んで重要な沖縄の「辺野古新基地建設」問題から目をそらす訳にはいかない。政府は、来月9日まで辺野古の建設作業を一時中断して、沖縄県との話し合いを進めている。
私とその上の世代なら知っていることだが、忘れないようにあえて書き残しておきたい。今月30日の朝日新聞のコラム『日曜に想う』で星浩・特別編集委員が翁長沖縄県知事へのインタビューをした、その要旨を紹介する。

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  (翁長知事と菅官房長官)

――翁長知事は、東京などで講演すると「日米安保に反対なのか」と聞かれるらしい。対して、知事は「あなたは自宅近くに米軍基地ができるとしたら、受け入れますか?」と逆に問う。答えはほとんど「受け入れない」。では「あなたは日米安保に反対なのですか」と聞くと黙ってしまう。

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    (故・山中貞則氏)

 肝心なのは次である。
――永田町ではかつて、橋本龍太郎、小渕恵三、梶山静六、野中広務各氏らがいた。彼らの先輩格に山中貞則氏がいた。そのエピソードでは、選挙区・鹿児島の支持者から「沖縄に注ぐエネルギーの10分の1でもいいから、地元のことにも力を入れてください」と言われた。山中氏は「何を言うか!」「沖縄の人たちが地上戦で踏ん張ったから、米軍は鹿児島に上陸できなかった。沖縄の人々が戦わなかったら、君らは海に沈んでいた。沖縄のために働くのは政治家の責任だ」と力説した。
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 (故・梶山静六氏)   (故・橋本龍太郎氏)


 そいう時代から数十年、この6月、自民党本部の若手勉強会では「沖縄のゆがんだ世論を正しい方向に持っていく」との発言が相次いだ。この落差は一体何なのだろう。
 沖縄では、翁長知事を誕生させた昨年の知事選頃から「イデオロギーよりアイデンティティー」が合言葉になっているという。
 私たちヤマトンチューは、この沖縄のアイデンティティーをどう受け止めるべきか。じっくり考え、行動で示したい。
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防衛省が隠した二つの資料

 昨日の報道によると、政府・与党は「安保関連法案」を来月11日にも成立させるつもりだという。
 とんでもない話しだ。参議院審議では、安倍首相は質問に答えようとせず自説をダラダラしゃべる。女性議員の質問に苛立ってたびたびヤジを飛ばした挙げ句陳謝する。「法的安定性など関係ない」とうそぶく首相補佐官。

 また、集団的自衛権行使の典型的事例とした「邦人救出の米艦防護」や「ホルムズ海峡の機雷掃海」は、いずれも極めて〝非現実的〟な実態が露呈した。

   イラク復興支援活動行動史2

 より深刻なのは、陸自や統幕監部が作成した重要文書が国民に隠されていた事実である。
 一つは、陸自が作成した内部文書「イラク復興支援活動行動史」。今年7月の衆議院安保特別委で野党議員が国会提出を要求したが、防衛省は一部を黒塗りにしたものを提示。結局、法案が強行採決された後に全面開示された。

   困惑する中谷防衛相
  (答弁に窮して天を仰ぐ中谷防衛相)

 黒塗りの部分は、「情報」「通信」「部隊編成」「安全確保策」「多国籍軍」などの分野である。小泉政権の時、イラク派遣に際して「非戦闘地域に派遣するので安全」と言い切ったが、実際は「一つ間違えば甚大な被害に結びついた可能性もあった」と「行動史」は記している。
イラク派遣が終わって10年、文書作成から約7年が経過したが、実態を検証するのは極めて困難だ。今後、「特定秘密保護法」を盾に国会議員にさえも開示されない恐れがある。

   法案成立前に自衛隊行動文書

 いま一つは、統幕監部が作成した内部資料によると、法案成立を見越して自衛隊の海外活動拡大を検討していたというものだ。国会審議をないがしろにするもので、シビリアンコントロールの原則を揺るがすものだ。

   法案に反対する学会員1

 明日(8/30)は、「安保関連法案」の廃案を求めて全国一斉に集会やデモが行われる予定だ。伝えられるところでは、公明党の堕落ぶりに落胆した創価学会の会員らも、反対署名や行動に立ち上がりつつあるようだ。
 何としても政府・与党の目論見を押しつぶして、廃案を実現したいものだ。

最後のブルートレイン「北斗星」が最終運行

  「ブルートレイン」(略称:ブルトレ)が懐かしい。
 九州~東京、九州~大阪、北海道・東北~東京などを走った、車両が青色の寝台特急列車だ。

   ブルトレ「北斗星」
   (JR上野駅には2500人のファンが集まった)

 最後に残っていた「北斗星」(札幌~東京)が23日、札幌からの最終運行を終えてJR上野駅に到着。半世紀以上にわたり各地を結んだブルートレインの歴史は幕を閉じた。

 ブルトレの始まりは1958年、博多~東京間の「あさかぜ」。「北斗星」は88年、青函トンネルの開業に合わせて登場した。

   あさかぜ

 私が若い頃よく乗ったのは、「さくら」(長崎・佐世保~東京)と「あかつき」(長崎・佐世保~大阪)で、当時のB級寝台は3段式でかなり窮屈だった。
 だけど、缶ビールとつまみを手に車窓の灯りを眺め、タバコをふかす(当時は禁煙車両が少なかった)のが何よりの楽しみだった。

   さくら
   あかつき

 やがて、新幹線やバス、格安航空などに押されて、「走るホテル」も歳月には勝てなかった。これからの寝台列車はJR九州の「ななつ星」、続いてJR東日本も計画中の超豪華な時代となるのだろうか。一人数十万円もの料金で、果たしていつまで持続できるのだろうか。

   ななつ星試運転
   (「ななつ星」)

 JR九州では、1万5千円で九州一円(3日間)できる「アクティブ65」があり、私はその方が懐にも趣味にも合っている。

沖縄の海兵隊は〝幽霊部隊〟だ!

  沖縄・普天間基地の辺野古移設問題。――政府は現在、ボーリング調査を1か月ほど中止して沖縄県と協議中だ。沖縄県民の総意は、県知事選や衆議院選挙で「辺野古移設に反対!」と明確に示されている。

   辺野古

 いま改めて「在沖海兵隊」のことを書き記しておきたいと思う。
 何よりもまず、日本政府は在沖海兵隊が「抑止力」として欠かせないと言うが、果たしてそうか?

   翁長沖縄県知事と会談する安倍首相

 在沖海兵隊は約18,000人といわれるが、米軍や日本政府が明確な数字を示した試しはない。米軍の再編計画では、そのうち司令部など約8,000人をグアムに移転するとしている。
 そもそも、沖縄の第3海兵遠征軍は米本国の第1、第2(各45,000人)に比べていかにも半端な部隊だ。その大半は補給・支援など兵站部隊であり、実際の戦闘部隊は約800人ほどの遠征隊に過ぎない。

   アジア太平洋地域の米軍の動向

 この程度の部隊を「抑止力」と呼ぶのは、ペテンに等しい。例えば朝鮮有事の際に、韓国在住の米国人を救出する程度の能力なのだ。しかも、年間の大半は東南アジアの各国軍と共同訓練をしており、沖縄を留守にしている有り様であり、〝幽霊部隊〟だと酷評する軍事評論家もいる。

 また、日本政府は何かにつけて沖縄は〝地政学的〟に重要だと言うが、いかにも胡散臭い。現に、在沖海兵隊の幹部たちは「沖縄でなくても、任務は充分果たすことができる」と明言している。
 部隊は沖縄、航空機は岩国、運搬する揚陸艦は佐世保という現状は、非効率この上ない。

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 米国議会では「海兵隊不要論」が渦巻いている。いま、日米両政府が真剣に検討すべきは、海兵隊撤退後の雇用対策や軍用地地主対策、基地汚染除去などではないのか。

川内原発再稼働と原発回帰を許さない!

  「事故の想定も避難計画も不十分。こんな状態でよくも再稼働できるものだ」と語ったのは、日本原電の元理事の北村俊郎さんだ。
 川内原発1号機が11日に再稼働した。13年9月以降、全ての原発は止まっていたので、約2年ぶりの運転再開である。

   北村俊郎さん
   (日本原電元理事の北村俊郎氏)

 安倍政権は、原子力規制委員会の新しい規制基準を「世界最高の基準」と言うが、何の根拠もなく今なお〝安全神話〟にすがっている姿だ。
 桜島の噴火は断続的に続いており、避難計画も満足にできていない。世論調査では鹿児島県民の半数以上が再稼働に反対しているのだ。

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 原発がコスト的に「安い」というのもウソだ。世界有数の原発メーカーであるアレバ社(仏)は新設原発のコストが膨らんで経営が行き詰まり、政府が救済に入ったほどだ。
 再処理工場の破たん、メドが立たない核廃棄物の処理、立地のための交付金、事故時の賠償金など、原発は〝割りに合わない〟電源であることが判明している。
 
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   (川内原発前で再稼働反対の声をあげる市民。朝日新聞8/12付)

 福島原発事故の収束の見通しは未だに立っていない。核燃料サイクルも破たんした。
 いまこそ、太陽光など再生可能エネルギーを主軸とした分散型エネルギー社会に向けたロードマップを描き、具体的に取り組んでいくべきではないのか。

「世界遺産」を考える

  このところの『世界遺産』登録をめぐる喧噪ぶりに何かおかしいと思っていた折、文化庁文化部長だった寺脇研氏のインタビュー記事を読んで、なるほどと膝を叩いた。
 以下、朝日新聞のインタビュー記事(7月、期日不明)から引用してみる。

   寺脇研氏
   (寺脇研氏)

――白神山地や屋久島のような自然遺産には、世界の力で自然を開発から守るという考え方があり共鳴しています。しかし、文化遺産は色んな価値観がぶつかるうえ、最近は目に余るほど、観光客集めが目的となっています。

――世界遺産は世界中から反対されないものがなるべきです。今回(「明治日本の産業革命遺産」)は官邸主導で政治的に強引に推進された過程にも疑問を感じました。
 文化を外交交渉の駆け引き材料にして波風を立てる必要はありません。日本政府は、産業革命遺産と争って退けられた『長崎の教会群とキリスト教関連遺産』の方を推薦すれば良かったと思います。

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    (朝日新聞7/6付)

――世界に認めてもらわないとダメだと思い込み、海外から『お墨付き』をほしいという発想が根っこにあるわけです。明治以来の欧米に追いつき追い越せという歴史から脱却する時期に来ています。
 地方創生のカギは文化が握っている、というのが私の持論です。ただ、文化を守ることより、観光客を集めて経済的に潤うことが優先されては本末転倒です。

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   (朝日新聞7/6付)
 ちなみに今回の遺産登録では、長崎県の〝軍艦島〟で知られる「端島炭鉱」と「三菱長崎造船所」が選ばれたが、後者に関しては強制徴用と被爆の係る裁判闘争が戦われてきた経緯がある。

安倍首相の元参謀・柳澤協二氏が「安保法制」を批判

  小泉・安倍・福田・麻生内閣で内閣官房副長官補(安全保障・危機管理担当)を務めた柳澤協二氏が、メディアに引っ張りだこだ。「安保関連法案」の衆院特別委員会では参考人として出席した。
 その柳澤氏が、ある雑誌のインタビューで語った要旨を紹介しておきたい。

   柳沢協二

――私が在籍した頃の防衛官僚は、いかに憲法と折り合いをつけ、どこまでやれるかということを常に考えていた。
 2000年のアーミテージ報告で「日本は集団的自衛権を」という声が出てきたが、彼らジャパンハンドラ―ズは圧力をかけ続けて自分の存在感を高めるというのが生きる道だ。しかし、日本は「集団的自衛権を行使しない」と言い続けてきた。

――安倍首相の米国議会での演説は、一種のやらせであり、完全に〝従属宣言〟したようなもので、評価に値しない。
 国会では野党議員にヤジを飛ばすなど、度量と知的水準がなく、沖縄に対する姿勢にも現れている。翁長県知事は近い将来、本格的に基地の全面撤去を要求するそういうタイミングが来ると思う。

   参考人・柳沢協二
(衆院安保法制特別委で参考人として陳述)

――自衛隊は、訓練や情報・指揮・ネットワークもすべて米軍と一体化しており、これから政治も一体化するというのが今度のガイドラインだ。
 自衛隊は、海外に行くときに、国民の覚悟なしに非常にリスクの高い作戦・任務に就くのは耐えられないと思う。

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―― 要は、一連の法制で、自分たちはどんな心構えで、どんな最悪の事態を覚悟しておけばいいのかという問いなのだ。
 それに対して、「リスクはない」とか「戦争に巻き込まれることは絶対にない」とか言うのは、ウソだということは国民の方が分かっている。

――安倍政権の方針は、米国に従属して抑止力を維持しなければいけないという思想で、その根本が間違いである。
 この様な政治を変えるためには選挙で勝つことだ。国民の大半が「分からない」「反対」と言っているのに、法律を成立させるような政党は次の選挙で勝てないという流れをつくらないといけない。

   亡国の集団的自衛権

 以上であるが、詳しくは柳澤氏の新著『亡国の集団的自衛権』(集英社新書)をお勧めする。
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今川正美のブログへようこそ!

生年月日 1947年8月7日
住  所 長崎県佐世保市
学  歴 佐世保北高等学校
     卒業(66年)
     佐賀大学農学部農
     学科中退(68年)
職  歴 佐世保地区労書記
       (68年)
     佐世保地区労事務
     局長(94年)
政 治 歴 衆議院議員
     (2000年・1期
      社会民主党)