衝撃的な証言~原発巡る政・官・電の癒着構造

 これは衝撃的な告白だ!関西電力で政界工作を30年間担った内藤千百里・元副社長が、朝日新聞の取材に応じての証言のことである。
 
            14.7.28朝日・関電、首相7人に献金
             (朝日新聞 7月28日付)

 72年から18年間、在任中の歴代首相7人に「盆暮れに1千万円ずつ献金してきた」と証言。多額の政治献金を電気料金で賄った仕組みや政官財界と親密な関係を築いてきた自らの歩みを詳細に語ったという。

 献金の理由は――「天下国家のために渡すカネで、具体的な目的があったわけではない。許認可権を握られている電力会社にとって権力に対する一つの立ち振る舞いだった。漢方薬のように時間をかけて効果が出ることを期待していた」。

           14.7.20朝日・原発利権を追う
            (朝日新聞 7月20日付)

 政治家個人への企業献金は、当時法律で禁止されていないが、電力各社は74年、世論の高まりを受けて企業献金の廃止を宣言。内藤氏は「政治家を敵に回したら何も動かない」という業界の雰囲気で、その後も〝水面下〟で続けたという。

 なぜ今頃、証言する気持ちになったのだろうか?――「東電はなぜ、今も汚染水をコントロールできないのか。地質調査をしたはずなのになぜ地下水の影響が大きい場所に原発を建てたのか」。「政府の監督の甘さがあった。長年築いてきた三者(政・官・業界)の関係に問題があった」。
 昨年90歳になり、「死を意識するほど自分の歩んで来た道を思い出した。今まで口を割らなかったことを話す気持ちになった」と語る。

           13.7.28朝日・原発利権を追う・上-2
            (朝日新聞 13年7月28日付)

 「巨大独占企業が各地域の電力を担い続けていいのか。この告白は業界への戒めであり、世論への問いかけだ」と、御厨貴・東大客員教授は語る。
 始まったばかりの連載「原発利権を追う・『関電の裏面史』独白編」。今後の展開から目が離せない。
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緊張を高める合同演習&空母入港に反対する

 きょうから「マラバール」というコードネームの日米印合同演習が太平洋側で始まったようだ。さっそく中国は反発の声明を発表した。

       印駆逐艦ランヴィジャイ
       (インド駆逐艦「ランヴィジャイ」)

 海上自衛隊に参加を呼びかけたのはインドの国防相で、数日前から同海軍の駆逐艦など3隻が佐世保に入港していた。中国と国境を接するインドは日本と原子力協定を結んでおり、安倍政権としては「中国包囲網」の一環と位置付けているようだ。

       護衛艦あしがら
        (合同演習に参加している護衛艦「あしがら」)

 一方、日本は米国に次いでオーストラリアと「物品役務相互提供協定」(ACSA)を締結し、韓国や英国などとも同協定を結ぶ予定。燃料・水・食料などの物資という制限を解除して、弾薬・武器の提供もできるようにする腹積もりだ。多国が絡んでくると、協定などを破棄するのも一筋縄ではいかなくなる。

       米空母J.ワシントン
        (合同演習後、佐世保に入港予定の米空母「ジョージワシントン」)

 集団的自衛権の行使に係る関連法改正は来年の通常国会で審議する予定だが、それに先行して〝戦争できる国〟に向けた体制づくりは着々と進んでいる。

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        (米空母「ステニス」反対行動 09年)

 こうした一連の動きを背景にして、マラバール合同演習後、米空母「ジョージワシントン」が8月1日佐世保に入港する予定だ。県平和センター・地区労・社民党などは、海上抗議行動や反対集会・座り込み行動などを準備している。

寺島実郎の原発論

 きょう、「原発再稼働は断じて許せない」と題して書いたが、補論的に書いておきたい。他でもない寺島実郎氏の「原発論」についてである。
 故・加藤周一に次ぐ『知の巨人』と評する人もいるほど、その知識と教養の広さは群を抜いている。私も、日米同盟論や世界の読み方などは寺島氏の俯瞰的見方を大いに参考にしている。

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          (関口宏のサンデーモーニング)

 しかし、原発については寺島実郎らしからぬ論を展開しており、到底同意できない。月刊「世界」7月号の能力のレッスン(特別篇)が分かり易い。大要次のような論理展開である。

――都知事選における細川=小泉連合が惨敗したのは、脱原発に向けて米国と向き合う気迫も覚悟もない〝虚弱なリベラル〟であったからだと。リベラルの虚弱さは、ともするとキレイゴトの言葉に酔いしれ政策科学的構想力に欠けることに由来する。

――07年、東芝がウェスティングハウスを買収、日立とGEが合弁事業を設立、三菱重工は仏アレバ社と合弁会社を設立するなど、「日本産業が世界の原子力産業の中核主体になった」。
脱原発を本気で目指すならば、「日米原子力共同体をどうするのか」に明確な政策を示すべきである。私は原発推進派ではない。こだわるのは「原子力の技術基盤の維持と深化である」。技術と人材を失ったならば、国際社会に貢献も発言もできなくなる。
 第一世代の福島原発とは違い、すでに第三世代の安全性能が根底から異なる原発、さらにはトリウム原発や小型原発の開発の段階を迎えつつある。

         14.1.11朝日・核燃とプルトニウム

――日米協力で核の廃絶と原子力平和利用での安全性の進化に向けて世界をリードすべきである。
 危険を内在させるとしても近代とは科学技術とデモクラシーを両輪とする挑戦であり、怖れ萎縮してはならないと思う。現在は制御不能でもイカロスのごとき失敗を積み上げても、科学的挑戦は人類の未来にとって必要である。

         独・地下貯蔵施設
          (ドイツの核廃棄物地下貯蔵施設)
 「核廃棄物の最終処理のシステムが確立していない限り原発稼働は不条理」という考えは〝局地的真理〟だと言い、「原発は等身大の技術ではなく制御不能で非倫理的」というのは政策科学の議論ではない芸能・文化人らのメッセージにすぎないと言うのである。
 結局のところ、〝巧みな〟原発維持・進化論ではないか!彼のバックが三井資本であることからくる「限界」なのであろうか。残念なことである。

原発の再稼働は断じて許されない!

 福島第一原発の大惨事から3年余、現在、日本の原発54基はすべて停止している。
ところが、原子力規制委員会は16日、九電の川内原発1、2号機について新規制基準を満たすとの審査報告書を出し、10月にも再稼働する見込みとなった。

       14.7.17朝日・10月川内再稼働
        (朝日新聞 7月17日付)

 安倍首相や自民党幹部らは「規制委が世界で一番厳しい基準で安全と判断すれば、再稼働していきたい」と繰り返してきた。
 しかし、勝田忠広・明大准教授は「新規制基準は世界最高水準のものではない。原発の既存の設計に安全対策を追加させただけで、最低限の安全性に関する要求事項にすぎない。」と厳しく指摘する。

       13.7.9朝日・新規制基準
         (朝日新聞 13年7月9日付)

 例えば、川内原発で注目された「火山噴火対策」について、火山学者が疑問を投げかけるなか、「手探りの火山監視で対応できる」という九電の主張を追認したと言われる。
 また、「新基準では事故は起きうるという前提」(田中俊一・規制委員長)なのに、肝心の避難対策について現実的な計画が描けておらず、地元自治体に丸投げだ。

 さらに、福島第一原発の吉田昌郎所長(故人)の証言「吉田調書」によると、原子炉崩壊が予測された折、所員の9割が命令に反して別の原発に一時退避したという。
 ところが、田中俊一・規制委員長は「調書」の存在自体知らなかったというから驚きだ。
 政府は、こうした事故調査委員会の資料をすべて公開し、『福島の教訓』を国民的に共有すべきではないのか。

        規制委員会のメンバー

 先の国会では、規制委員会の委員(5人)に係る政府人事案が承認された。交代するのは、9月で任期が切れる2人で、特に島崎邦彦・委員長代理は原発の審査が厳しいとの政財界の不満があった。その後任には元日本原子力学会長の田中知・東大教授で、業界団体「日本原子力産業協会」の理事を務めており(10~12年)、独立性・中立性が求められる規制委のルールに反すると野党は反対した。

         福島第一での命令違反の経緯

 朝日新聞は「原発利権を追う」を連載している。特に、九電の存在感は他電力をしのいでいるという。九州経済連合会も歴代首脳が牛耳り、政治資金の提供や選挙支援など寄付を行い、政治家や自治体に影響力を及ぼしている。九州全域から集めた莫大な電気料金が、一部幹部の判断で恣意的に使われているのだ。「再稼働に走る前に、利権構造を透明化するのが先決だ」と、野口陽記者は指摘している。

        審査中の原発

 いずれにしても、福島第一原発の原子炉の損壊状況や事故原因もいまだに究明できず、汚染水対策や汚染土処理もままならない。さらに、〝核のゴミ〟の最終処分場もまったく未定のままだ。仮設住宅で不自由な生活を強いられ故郷に戻れない被災者は19万人以上にのぼる。
 いかなる理由があるにせよ、こうした深刻な状況を放置したまま再稼働に走るのは断じて許されない!

二人の元・官房長官の言葉の重み

 元・官房長官や自民党幹事長を務めた野中広務さん、米寿を過ぎてなお意気軒高だ。一昨日の朝日新聞のロングインタビュー記事が興味深かかった。いくつか引用してみる。

――「内閣の解釈で憲法の基本を変えるなんて本末転倒でしょう。このままでは来春の統一地方選や次の衆院選で自民党は公明党とともに、必ず鉄槌をくらう。」
 「憲法九条があり、武力行使をしてこなかったから、戦後70年近く平和でおれた。」「公明党がどうして最後に折れてしまったのか、残念でならない。政権に居続けることを優先するような、ケチなことで動くとは思わなかった。」

         野中広務

 「自民党の多様性が失われてしまった。小選挙区に変えてしまって、首相の意向に従う議員ばかりになり、党内の左右のバランスは崩れた。それを加速させたのが小泉氏だ。あの時、自民党は大きく変わっちゃったね。」
 「集団的自衛権の行使に至る道のりは、91年の湾岸戦争から始まっとるんです。僕が官房長官になった98年、自由党の小沢党首に連立を呼びかけたが、彼は次々と危険な要求を突き付けてくる。そのひとつが周辺事態法で、自衛隊の活動範囲を広げる流れをつくった。」

 「いまの中国との関係悪化は、民主党・野田政権が尖閣諸島を国有化してから始まった。いま議論されている内容が『抑止力』になるなんて理解できません。」「偶発的な接触から、いつ戦争が起きるかわからない。自衛隊を辞める人も多く出てくる。国防軍となり、いずれ必ず徴兵制がやってくる。」
 
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              (菅義偉・官房長官)

 「日本はみんな右向け右なんです。たまには左を向けよ、と言いたい。」「戦争がどれだけ深い傷痕を国内外に残したか。もっと謙虚にあの時代を検証してほしい。『戦後レジームからの脱却』いうてね、歴史を消してしまうようなやり方は間違っている。」
 
 「政権批判をするたび『売国奴』などといわれ、家族を含めて大変な目におうてきた。けど、僕がいわなければ誰がいう?あの戦争で亡くなった人々の無念さを伝えなければ、死んでも死にきれない。」
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 いま一人、故人の元・官房長官・梶山静六さん。昨日の朝日新聞の「ザ・コラム」で曽我豪・編集委員が紹介している。
――「私は日本の憲法が世界の中で特異なものであることに誇りを持っております。この憲法九条のいわば精神というのは日本の今日を築き上げた一番の根幹です。」「今度の新選挙制度で本当に二大政党制になるかというと、私は心配なんですよ。日本の地縁血縁社会だとむしろ、一強何弱といった形になってしまうんじゃないか。」

 「きわめて単純な振り子の理論、正反合の弁証法だな。それが自民党の強さだ。」
――確実に存在した権力の弁証法を自民党は継承できなかった。一強は堅くみえて案外ともろく、それより異論を吸収し自己修正を図る柔構造のほうがよほど権力は安定するといった知恵である、と曽我氏は解説している。

           首相・安倍晋三
             (安倍晋三・首相)

 なるほど!だとすれば、「集団的自衛権の行使」を発動するための関連法制改正の前に、私たちの力で安倍政権に止めを刺すことが強く求められている。

自衛隊員の訓練事故死は深刻だ

 東京新聞(7/6付)に「自衛隊員の訓練中の死亡事故」に関する記事が載っていた。
 照屋寛徳衆議院議員(社民党)が質問主意書で質し、政府が答弁書で明らかにした。

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 答弁書によると、04年度以降今年5月までに62件発生(陸自47・海9件・空自6件)。同時期で警察官は9件、消防士は04~12年度で10件。「事故率」を比較すると10万人当たりの死亡事故は、自衛隊員2.28件で警察官(0.32件)の7.1倍、消防士(0.69件)の3.3倍である。

         13.2.19朝日・軍隊の精神論
          (朝日新聞 2013年2月19日付)

 元自衛官で自衛官人権ホットラインを開設している小西誠氏は、「持久走中の脂肪事故が頻発しているのは、基本的な救命措置が十分でない。現場の指揮官に医学的な知識が不足している」「現場は根性論で、肉体の限界を度外視した訓練が行われやすい」と話している。

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          (訓練水槽を視察する阿部知子・衆院議員。ブログより)

 また、海自潜水医学実験隊(横須賀市)の男性隊員2人が5月に訓練の準備で死亡した事故を受け、訓練施設を視察した安部知子衆議院議員(無所属・比例南関東)は、「訓練中の事故は仕方ないというのは命を軽んじている」「部隊内の調査は第三者性が極めて薄い。自衛隊の自浄作用と第三者のチェックが必要では」と主張している。

 先日の閉会中審査(衆・参予算委)で、「集団的自衛権の行使」容認により想定される自衛隊員の「死亡」について野党から問い質された安倍首相は「そういう事態は想定していない」と素っ気なかった。自衛隊の深刻な現場を顧みることもなく、海外での武力行使を振りかざす政権はこの上なく危うい。解散・総選挙で国民の信を問うべきであろう。

カジノ誘致は自治体の〝自殺行為〟に等しい

全国の自治体で「カジノ誘致」が広がっているようだ。長崎県でも中村法道知事や朝長則男佐世保市長らが、〝地域の活性化〟を謳い文句にハウステンボス周辺にカジノを含む統合型施設(IR)の誘致に必死だ。

           14.5.26朝日・IR誘致賛否 - コピー
            (朝日新聞 5月26日付)

 4年前に「国際観光産業振興議員連盟」(IR議連)が発足し、昨年12月には、議員立法による「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案」が提出されている。(先の通常国会では審議なし)

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           (糸数慶子・参議院議員)

 そうした中、7月6日、佐世保の女性市民ネットワークの招きで糸数慶子・参議院議員(沖縄選挙区)が見えて、「カジノ問題を考える」講演会が開かれた。県議時代から「カジノ問題を考える女たちの会」共同代表として活動されており、お話しは具体的で分かり易かった。そのいくつかを紹介しておきたい。

           19世記のカジノ
            (19世記のカジノの光景)

 沖縄では、カジノとは別にMICE(統合型施設)の誘致も進んでいるが、シンガポールの例では宿泊施設やレストラン、ショッピングセンターとカジノが運営されている。カジノは総床面積の5%程度で全施設の8割の売り上げを占めており、MICEの経営上カジノが不可欠となっている。
 
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 現在、日本ではカジノ(賭博、ギャンブル)は刑法違反に問われる。その主たる理由は、〝一攫千金〟つまり勤労意欲を減退させ、ひいては国の経済に悪影響を及ぼすからであった。

 外国の例を見てみると、韓国の江原道は炭鉱閉山に伴いカジノを誘致。自国民も入れるカジノで依存症患者が増えて質屋と浮浪者で溢れ、一家離散などで若者は都市へ出て地元に残ったのは老人だけ、という惨状になった。
 マカオでは、カジノとともに〝性産業〟がまん延し、暴力団の介入で治安が悪化。地域経済もカジノや性産業に依存して他産業が育たず、子どもの教育にも悪影響を及ぼしている。
 
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          (煌びやかなライトアップの裏では依存症患者や暴力団が)

 全国の多くの自治体が、地域活性化にとってカジノ導入を特効薬と捉えているが、問題のすり替えに過ぎない。産業の振興や地域ブランドの確立など、本来やるべき努力がカジノ導入によりおざなりになるのではないか。
(※DVD「マカオ カジノ視察07」と「カジノの街はいま09~韓国江原ランド」はYouTubeで見ることができる)

 日弁連も今年5月、「カジノ解禁推進法案」に反対する意見書を国会に提出している。問題点として、①経済効果への疑問②暴力団対策③マネーロンダリング④ギャンブル依存症の拡大⑤多重債務問題再燃の危険性⑥青少年の健全育成への悪影響⑦民間企業の設置・運営による問題、などをあげている。

            14.3.14朝日・7自治体がカジノ誘致
             (朝日新聞 3月14日付)

 佐世保の経済人や首長らは、何かにつけて国依存の体質が染みついている。カジノ誘致に反対する議員は数えるほどもいない有様だ。「米軍依存症」に加えて、こんどは〝ギャンブル依存症〟になるつもりだろうか?あまりに嘆かわしい限りである。
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今川正美のブログへようこそ!

生年月日 1947年8月7日
住  所 長崎県佐世保市
学  歴 佐世保北高等学校
     卒業(66年)
     佐賀大学農学部農
     学科中退(68年)
職  歴 佐世保地区労書記
       (68年)
     佐世保地区労事務
     局長(94年)
政 治 歴 衆議院議員
     (2000年・1期
      社会民主党)