自衛隊と防衛産業の広報戦略に目を向けよう

  先日、「自衛隊広報 ソフト戦略」という記事に目がとまった。サブタイトルは「戦車DVD、オリコン1位」である。――DVD「よくわかる!陸上自衛隊…」の特典「『不肖・秋山優花里の戦車講座』出張版」が5月の1週間で1万5千枚以上が売れて、音楽や映画などを抑えて首位に立ったのは初めてだという。 
戦車の歴史
 記事によると、陸自が今年から取り組む防衛産業のPR活動の一環とある。また、兵器産業=死の商人というイメージを恐れ、戦後長らく自らアピールすることはなかった防衛産業も乗り気だという。
防衛産業の撤退
 私はふと、議員の頃「レンジャー~地獄の特訓にご招待」とかいうVHSテープを観た記憶がよみがえった。陸自レンジャー隊員がサバイバルナイフと水筒だけで、密林の中で約3週間特訓するという内容だった。(いまは、DVD「陸自幹部レンジャー訓練の91日」に入っているはずだ)

 レンジャー訓練

 防衛庁(当時)の官僚に「これは自衛官の人権無視も甚だしい。餓死でもしたらどうするのだ」と詰問した。すると、人事教育局のU局長は「訓練コースの周辺に養殖へびを撒いているので、心配ご無用です」と答えたのには、思わず吹き出してしまった。

海兵隊と訓練
                       (長崎新聞 08年2月22日付)

 陸自・特殊部隊といえば、02年、佐世保・相浦駐屯地に初創設された「西普連」だ。同年5月と7月に3人の退院が自殺したのを受けて、調査に入ったことがある。米海兵隊との過酷な訓練が、自衛官を苦境に追い込んでいるように思う。

西普連を調査

 東日本大震災での“大活躍”が奏功して、防衛省・自衛隊のホームページへのアクセス数は5年前の2倍だそうで、「防衛白書」も実にビジュアルで分厚くなって読みやすい。

自衛隊だけが撮った0311

 連続ドラマ「空飛ぶ広報室」や「名探偵コナン 絶海の探偵」など自衛隊が制作協力した映画やドラマも多く、戦闘機や戦車・護衛艦の模型つきグッズの売り上げも伸びている。いまや、各種メディアとタイアップしての広報活動はかつてない勢いだ。
空飛ぶ広報室
 尖閣や竹島問題などが自衛隊への追い風となって、「安倍政権のうちに、改憲や国防軍創設など『これまで出来なかった宿題』を片付けたい、との気持ちが透けて見える」(纐纈厚・山口大学副学長)。

 とくに、若者が無批判というより好感をもって自衛隊に取り込まれていくのを、黙って見過ごすわけにはいかない。まずは、人気の自衛隊DVDを嫌がらずに観てみる必要がありそうだ。
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佐世保大空襲から68年、戦争と平和を考える

 きょう、佐世保大空襲から68年目を迎えた。私が生まれる2年前の出来事だ。

B29爆撃機
  (B29爆撃機)

挿絵・村上
  (挿絵:村上新一郎氏)

 佐世保市史などによると――6月28日午後11時50分過ぎ、米軍機B29(141機)が襲来して2時間で一千トン余の焼夷弾を投下。焼失面積178万㎡(市街地の三分の二)、戦災家屋12,106戸(全戸数の35%)、罹災者60,734人(内、死亡者1,229人。空襲犠牲者遺族会調べ)という大惨事となった。

空襲1
  (空襲直後の市役所周辺)

 佐世保市は、毎年、庁舎1Fロビーで「佐世保大空襲」の写真を展示し、今日午前10時には慰霊のサイレンを鳴らし、市民会館で空襲犠牲者追悼式を行う。

市役所の空襲展

空襲慰霊祭2

 これらの行事は、佐世保空襲を語り継ぐ会や空襲遺族会などの長年にわたる活動と働きかけがあって、実現したものだ。

慰霊碑
 (佐世保公園の空襲犠牲者慰霊碑)

 きょうの午前中、久しぶりに弓張岳の展望台に行って、佐世保港の全景をデジカメに収めた。すでに廃業閉店していた店舗は解体されて、同時に港の歴史と軍事施設などをアナウンスしていたチャイム設備もなくなっていた。

空襲資料室

 その帰り道、佐世保空襲資料室に立ち寄ってみた。年配の女性が二人おられ、見覚えのある女性(たしか、「退職女教師の会」)が見学にきた若者に丁寧に説明されていた。
語り継ぐ会や遺族会は長年にわたって、「佐世保空襲資料館」の創設を求めたが、廃校となった戸尾小学校跡の再利用として市民活動交流の「させぼエコプラザ」が開設された。 

エコプラザ

 06年、その一室に「佐世保空襲資料室」が設けられたがとても手狭で、贅沢な「防衛資料館」に比べてあまりに貧弱だ。開館日は火曜~日曜(10:00~17:00)で、資料室のメンバーがボランティアで運営に携わっておられる。

犠牲者名簿

千人針

焼夷弾
 (焼夷弾)

もんぺ
 (軍服ともんぺ)

木製銃
  (木製銃)

陶製手りゅう弾
  (陶製手りゅう弾)

 佐世保空襲に関しては、「火の雨」(佐世保空襲の記録編集会編)や写真集「占領軍が写した~終戦直後の佐世保」(芸文堂)、市制百周年記念「佐世保の歴史」などがある。

火の雨
 
米兵士と子ども
  (写真集「占領軍が写した終戦直後の佐世保」より)

 きょうは、空襲犠牲者に哀悼の気持ちを抱くとともに、その前史とも言うべき大陸への侵略・植民地支配の拠点・佐世保に思いを馳せ、戦争の悲惨さと平和の尊さを後世にしっかり伝える誓いの日としたい。
 (※6/30の新聞記事を追加しました。)

いよいよ参院選、自民の独り勝ちを阻止しよう!

 第183通常国会が一昨日幕を閉じ、各党とも“選挙モード”に突入した。参院選挙は、7月4日告示・21日投票でほぼ確定だ。

国会閉会

 なんとも言えぬ後味の悪い国会だった。“アベノミクス”とやらに酔いしれる財界や投資家とは違って、多くの国民には大きな不安だけが残った。

法案成立&廃案

 廃案とはなったものの、原発再稼働を前提とした「電気事業法改正案」、増大する生活困窮者を見捨てる「生活保護法改正案」は、安倍流政治の本質を象徴しているように思う。

スキャンダル
(朝日新聞 2012年2月18日付)

 これほどの混迷と不信を深める政治の現状を前にして、この20年間の軌跡を振り返ってみた。
 「リクルート事件」や「佐川急便事件」など目に余る金権・腐敗ぶりに政治改革の機運が高まり、宮沢内閣不信任可決・自民党分裂のあげく非自民連立の細川政権が発足したのが93年、その立役者は小沢一郎氏だった。
その翌年、細川護煕首相と河野洋平・自民党総裁の合意で「小選挙区制」「政党交付金」導入などの政治改革関連法が成立する。

細川政権
(細川内閣発足 1993年8月9日)

 しかし、自民党の権力欲は凄まじく、94年、村山富市・社会党委員長を首相に担いで「自・社・さ」連立政権をつくり、政権復帰を果たす。その代償として社会党は、安保・自衛隊・原発などを容認し、「社民党」に党名変更して衰退の道をたどる。

村山政権
(佐賀新聞 2013年1月1日付)

 一方、この間、「新党」も数えきれないほど誕生したが、“浮いては消える泡の如し”の状態だ。結局、「選挙制度改革」とは何だったのか。当事者の二人が2年前の紙上対談でこう語っている。――河野氏は「小選挙区制は大失敗。政党の堕落、政治家の資質劣化が起きた」「中選挙区制に戻した方がいい」と語る。これに対して細川氏は、「自民案を呑んだが、小選挙区に偏ったのは不本意だった」「比例区を増やして穏健な多党制が望ましい」と言うのだ。

細川&河野対談
(朝日新聞 2011年10月8日付)

 ちょうど一年前、「二大政党制は幻か」と題する坂野潤治・東大名誉教授のインタビュー
(2012年6月20日付)が興味深いので、要旨を紹介しておく。

坂野潤治
(坂野潤治氏 朝日新聞 2012年6月20日付)

――「日本に二大政党制は合わない。政党の信念が弱い」「日本にも社会民主主義が必要だが、民主党は期待外れだった」「税金を上げてもいいから困っている人たちを救う。そんな福祉国家の発想を持つ政党がなかった」「幕末の崩壊に40年を要した。60年以上続いた戦後システムの崩壊も、それなりの時間がかかる。いま必要なのはリーダーよりもエリートの育成と再編だ」

参院選シュミレーション
(朝日新聞 2013年6月26日付)

 さて、気の早い週刊誌などは参院選の結果を予測して見せるが、先に行われた都議選の結果が、参院選の行方を暗示しているように思う。自民の独り勝ちで自・公両党で三分の二議席を確保する状況のようだ。すでに、憲法「改正」支持は衆参あわせて9割超の有様で、参院選後が思いやられる。

マンガ安倍首相
(朝日新聞 2012年12月27日付)

 米国から押し付けられた憲法を改正し、米国にいっそう従属する、などまっぴら御免だ!憲法を守り活かすために――賛同議員を増やす。投票を呼び掛ける。世論と運動をつくる。できることに全力をあげよう!

料理作りはけっこう楽しい

  “男は黙って サッポロビール”というCMがあった。結婚いらいわが家では、料理は妻が作るもので、夫や子どもはそれを食べるのが当たり前だった。
 ところが、ある事がきっかけで、4年ほど前から昼食は私が作り始めた。長女は、高校の頃から時々祖父母ために料理を作って喜ばれていたが、次女は料理にとんと関心を示さなかった。

    ラーメン (アゴだしラーメン)         
                 うどん  (天ぷらうどん)
    チャンポン (チャンポン)     

 そこで、次女に当てこする意地悪心もあって、自分の好きな麺類を昼に作り始めた。最初のころはラーメン・うどん・チャンポンなど簡単なものだ。長女から「そんなの料理のうちに入らんよ」とか冷かされ、妻は傍で苦笑いしながら「だいぶん上手になってきたね」とおだてる。

     アサリパスタ (あさりコンソメパスタ)
                             トマト系パスタ (トマト系パスタ)
     皿うどん
     (皿うどん)

 「好きこそ物の上手なれ」と言う。パスタ・冷やし中華・皿うどん・鍋焼きうどん・焼きそば・チャーハンなど、次第にメニューも増えていった。
 退院後の今は、朝の味噌汁、週末朝のロールパン・バーガーを手掛ける。TVの料理番組や料理に関する新聞・雑誌の記事に目がいくようになり、料理ってけっこう楽しいもんだと思うようになった。

     ロールパン (ロールパン)
                  バーガー (バーガー)
     鍋焼きうどん
      (鍋焼きうどん)

 奮闘・努力の甲斐があったのかどうか、次女が昨年暮れ頃から急に料理を作りだした。私より上手なのが、嬉しいやら悔しいやら……。
 病気前は、“焼酎なくして何の人生ぞ”と言わんばかりに呑み、肴さえあればよかった。いまは盆・正月にわずかに呑む以外禁酒しており、その分食事が美味しくなって料理に興味が湧いたのかもしれない。

 恥ずかしさをこらえて、「料理教室」にでも通ってみようかな……。

マスコミから見た佐世保の平和運動を聴く

  きょうの午前中、長年の友人であるNBC(長崎放送)の記者・関口達夫さんが講演する「平和学習会」(労働福祉センター)に参加した。主催は高問連(佐世保地区高齢者退職者問題連絡会)、演題は「マスコミから見た佐世保の反戦、平和運動」で、地区労が後援しているので現役組も入れて120人余が参加していた。

平和学習会2
  (関口さんの話に聴き入る。約120人)

 彼は、NBCに入社いらい記者生活39年。87年から原爆、平和報道を担当して26年間取材を続けている。日本人や強制連行された韓国・中国人の被爆者あるいは日本人元兵士の取材を通して戦争と原爆の実態を学んだと言う。

平和学習会1
  (丁寧な語り口で説得力のある関口氏の講演)

――「南京虐殺はでっち上げと言う人もいるが、中国人捕虜を機関銃で乱射したり、死体を焼いて揚子江に捨てたと証言する元日本人兵士を実際に取材して、大虐殺に偽りはないと確信した」と実に説得力があった。

反原潜闘争
  (「佐世保地区労運動史」より)
 
 全国規模の反基地闘争となった原潜「シードラゴン」寄港反対の闘い(63年~64年)は、NBC制作の映像「佐世保港1号ブイ」を放映しながら、闘いの意義などについて「佐世保地区労運動史」(前川雅夫氏執筆)を参考に丁寧に解説された。

エンプラ闘争
  (「佐世保地区労運動史」より)

 原子力空母「エンタープライズ」寄港反対の闘い(67~68年)では、核問題研究家の新原昭治氏によると、佐藤首相が沖縄の「核付き返還」には日本人の“核アレルギー”解消が必要だとしてエンプラを受け入れたとのこと。
 (同空母が再寄港したのは15年後、反対闘争も規模縮小し、米軍の星条旗新聞は「我々の日本人に対する教育の効果があった」と書いたという)

 日米安保条約、その内容と適用範囲は90年代後半以降大きく変容し、グローバル化した。自衛隊の海外派遣が常態化し、安倍政権は、憲法「改正」して米軍と共に海外で武力行使できる体制をつくろうとしている。

戦後史の正体

 ところが、孫崎享氏(元外務官僚)は安保条約第5条について、「日本防衛の義務まで明記していない。当時のダレス国務長官は、日本防衛の責任は負っていないと書き残している」と講演(長崎)で主張したとのこと。

佐世保空襲
 (空襲跡。上は八幡神社付近、下は天満町付近。「占領軍が写した終戦直後の佐世保」より)

 最後に、今後の平和運動への提言としていくつか述べられたが、とくに、戦争体験者の証言を記録し、聞く会を開く必要性を強調された。


 大手メディアが権力迎合を強め、地方メディアは支局に記者一人という現状の中、関口さんのような存在はとても貴重だとあらためて思った。

SSKと基地問題に想う

  数日前、TVのローカルニュースで佐世保重工業(通称:SSK)の岸壁返還のことが報道されていた。
立神4、5号岸壁が米海軍から日本に返還され、国からSSKに払下げられることになったとのニュースである。

SSKドック&岸壁

 佐世保重工業(SSK)は、旧日本海軍の海軍工廠から、戦後、民間企業(佐世保船舶工業)として再出発したが、いまなお第二、第三ドックや赤崎・立神両岸壁などは米海軍の優先使用権が認められている。戦後68年の今も“米軍の占領”が続いている。

 立神岸壁は、米艦船の増配備でSSKはほとんど使えなくなっており、4、5号岸壁は米海軍に借用料(年間2千万円)を出して新船の艤装などに使っている。
 今回、払下げに至るまでには、隣のジュリエット・ベイスンに4、5号岸壁の代替岸壁を新設(約200億円、日本政府負担)することが条件であった。沖縄・普天間基地問題と同様の構図だ。

ドック群
(右から、新船建造用の第4ドック、中央が修繕用の第3ドック、その左が米軍・自衛隊共同使用の第2ドック、左端は修繕用の第1ドック。※第4ドックでは戦時中に戦艦「武蔵」を艤装した)

 私は、SSKがオイルショックで倒産の危機に瀕し、来島グループに入るときの「坪内式合理化」反対闘争から関わりを深めた。(この闘いの真相については、反執行部派のリーダーだった故・光武五郎氏のブログに詳しい。⇒「佐世保重工業労働組合」で検索すると、「今は昔の“ストライキ”の話~その6-耳を洗う」として載っている)

 最も印象深いのは、「第3ドック」を巡る闘いである。96年初頭、米海軍は強襲揚陸艦「ベローウッド」の修理のため「第3ドック」を半年間使用すると通告した。そうなればSSKは経営破綻は必至であり、労使一丸となって反対運動に取り組んだ。

ベローウッド
 (立神岸壁に接岸したベローウッド)

 私は、長谷川社長出席のもとで開かれた佐世保重工業労組(通称:労愛会)の研修会で初めて講演、同労組と一緒に「基地問題白書」を作成したり、第3ドックでの総決起集会に出席するなど、協力を惜しまなかった。最終的に、「ベローウッド」は浮きドックで修理することで決着した。

基地問題研修会
  (演壇は柘植大二郎委員長、雛壇左端が長谷川隆太郎社長)
基地問題白書
 (米国に直訴のため英字解説を入れた。約1万部発行。写真提供:長崎新聞)

 全盛時に約1万人いたSSKの労働者(本工7千人・下請け3千人)は今1千人にまで減少し、さらに今回、四分の一削減(250人)の希望退職募集が始まった。
 40年間シェア世界一を誇った日本の造船業界も、いまや建造量で韓国・中国に追い抜かれ、しかも受注がなくなる「2014年問題」を抱えて前途多難だ。川崎重工業と三井造船は合併の検討を始めたようだ。

 果たして、SSKは生き残れるのか?目が離せない。


 (※なお、佐世保基地の現況などについては、これから随時説明してみたい。)

戦争国家をめざす「国家安全保障会議」に断固反対!

13年のG8
 (G8サミット、北アイルランド・ロックアーン)

 英国・北アイルランドでのG8サミット(主要国首脳会議)は昨日幕を閉じたが、「極秘情報収集、G8に影」という新聞報道に目がとまった。

新聞記事1
  (朝日新聞 2013年6月18日付)

 ――英紙ガーディアンによると、英政府通信本部(GCHQ)がG20首脳会議(09年、ロンドン)で、各国高官のメールや電話を傍受していた。また、米国国家安全保障局(NSA)が同会議に参加したメドベージェフ・ロシア大統領の電話を傍受していたという。

 これらは、元CIA(米中央情報局)職員のエドワード・スノーデン氏の内部告発によるもので、同氏によると「NSAが通信情報の収集・解析を目的とする四つのプログラムを使用している」と米紙ワシントン・ポストが報じた。

エシュロン
  (英国のエシュロン関連施設)

 公式には確認されていないが、米国を中心に構築された軍事目的の通信傍受システム「エシュロン」はよく知られている。1分間に300万の通信を傍受できる最強のシステムとされ、英・豪・カナダ・ニュージーランドが参加しているという。

ニクソン大統領
  (後姿がニクソン大統領)

 通信傍受といえば、米国の「ウォーターゲート事件」が有名だ。ニクソン政権(共和党)時代の72年から74年にかけて起こったスキャンダルで、初めて現役大統領が辞任に追い込まれた。元CIA職員が野党民主党のウォーターゲート・ビルに盗聴器を仕掛けた事件で、政権の関与と司法妨害が明白となった。

新聞記事2

 ところで、安倍首相が“悲願”とする「国家安全保障会議」(日本版NSC)法案が今月7日、国会に提出された。(現在、日本の情報機関には、内閣情報調査室を中心に外務・防衛・警察・海保の情報機関及び公安調査庁などがある)
 これと表裏一体の関係にある「秘密保全法」の条文作成作業が進行しているという。(「何のための秘密保全法か」前田哲男・海渡雄一共著、岩波ブックレット)

ブックレット

 既成事実は法律に先行する。――イラク戦争が始まった03年から04にかけて、陸上自衛隊の「情報保全隊」による市民監視活動が全国規模で行われた。監視対象は、政党・労組・市民団体・宗教団体・新聞・放送記者の取材活動に及んだ。
 
 「国家の利益と国民の安全を確保」するという大義名分のもと、国家にとって重要な情報を秘匿し国家に不都合な個人・団体を監視しながら国民を統治していく、息の詰まりそうな社会が待ち受けている。
 改憲阻止と併せた反対運動と世論形勢がぜひとも必要だ!

懐かしく楽しい高校同期会

  昨日、佐世保北高18期会の役員会に行ってみた。約2年ぶりの出席だけど、顔なじみの皆さんは、私の元気な姿を見てとても喜んでくれた。
 5年毎に開いていた同期会は、物故者が年々増えることもあって、還暦を機に2年に一度開催となった。

北高18期会45周年
 (挨拶する増田18期会会長)

 この日、待合のロビーでは「Aくんが○○で入院した」「Bさんが△△で病院通い」あるいは「連れ合いがガンの治療で心配」「やっと退院したけど太り過ぎで困る」などと、もっぱら病気の話しばかりだ。病名は、ガン・脳梗塞・心臓疾患など深刻なものが多い。テーブルに着くと、「頭がまた薄くなった」「孫がまた生まれた」などと、微笑ましい話しに花が咲く。10年前とは話題がすっかり変わったものだ。

北高同窓会

 少子化の流れで小中学校の合併・廃校が相次ぎ、一学年一クラスも珍しくない。北高18期は13クラス、私ら団塊の世代ならではの規模だ。だから、クラスが違えば相手の名前も知らない場合が多い。(ちなみに、住所不明者は91人、物故者が56人)

記念誌&論文集2

 18期会は、北高同窓会のなかで最も活発な世代だろう。卒業30周年(1996年)では、「記念誌」に加えて論文集「論」を出版した。私は、論文集部会長を引き受け、同期生の論文催促と編集など大変だったが、やりがいがあった。経費はすべて同期生の寄付及び広告代(同窓生含む)で賄った。

馬場忍の絵
  (馬場忍の絵「夕日の九十九島」)
 
 各界で活躍している人も多く、医者は18期会会長の増田君を筆頭に県内だけでも20人を超える。作家の「村上龍」は北高の4年後輩で、父・新一郎氏は先日亡くなられた。画家の「馬場忍」は私らが在校中の先生で、時折個展を開かれている。

合同還暦式
  (会場・アルカスの玄関前で記念撮影)

 佐世保市内の「合同還暦祝い」をやろうと言い出したのも18期会だった。市内の中学同期会が一堂に会して準備を進め、“キックオフ セカンドステージ”と銘打った「合同還暦式」が実現した(07年)。全国的にもおそらく初めての試みで、会場のアルカス大ホールは参加者であふれ、歌手の「さだまさし」もDVDで熱いメッセージを寄せた。

 3年後は「古稀」を迎える。卒業50周年と併せて記念式典をやれたら最高だ。物故者が増えることなく、懐かしく楽しい再開のステージとなるよう祈りたい。

「武器輸出三原則」は他国にない財産だ

 左手に「紛争防止」の旗を掲げながら、右手で「武器輸出」への扉をこじ開ける。――武器輸出に最も厳しかった日本までが、こんな矛盾したことをやっている。

 冷戦終結から20年余、世界各地で民族紛争は後を絶たない。その原因は、領土・資源を巡る争いなど様々だが、「武器」がなければ争いようがなく、凄惨な結果を招かずにすむ。「9.11米国同時テロ」以降は、アルカイダなど多様なテロ組織との戦いが加わった。

イラクの爆弾テロ
(朝日新聞 2013年5月21日付)

 武器の主な供給国は欧米・ロシア・中国で上位を占める、❝ワースト3❞は米・ロ・中だ。武器貿易市場は年間850億ドル(約8.5兆円)と言われる。湾岸戦争後、アラブ首長国連邦(UAE)では隔年で「武器の見本市」が開かれ、各国の軍需企業が多数参加している。

武器見本市

  ( ※  ちなみに世界の軍事費は、年間1兆6245億ドル(約129兆9600億円)にものぼり、トップの米国
    が689億ドル(55兆1千億円)で全体の4割強を占める。中国の増強ぶりが顕著で第2位( 129億ド
    ル、10兆3千億円)、日本は545億ドル(4兆3千億円)で第6位(英・国際平和研究所「SIPRI年鑑」
    による。2011年度実績)。もっとも、武器等の研究開発費や軍人恩給の扱いなど各国で異なり、
    軍事費の単純比較は難しい。)

 新技術の開発により武器の殺傷力は飛躍的に高まり、最大の被害者は軍人より「非戦闘員」となった。核兵器や化学・生物兵器は「大量破壊兵器」として使用禁止条約が一応ある。通常兵器についても過剰かつ無差別殺傷を防ぐとして「特定通常兵器使用禁止制限条約」がある。
 また、「非人道的兵器」の使用禁止を求めて、NGOの主導で「対人地雷」(97年)「クラスター爆弾」(08年)の使用禁止条約が成立した。
 
対人地雷
(対人地雷)
クラスター爆弾

 こうした❝武器使用禁止❞の流れの中、今年4月、武器の国際取引を規制する初の包括的ルール「武器貿易条約」(ATT)が成立した。軍縮NGOの他に北欧、アフリカ、中南米の国々が積極的に働いた。国連総会の採決では、154か国が賛成したが、肝心のロシアと中国は棄権、北朝鮮・イラン・シリアが反対した。

武器貿易条約
(朝日新聞 2013年4月4日付)

 日本は、戦後間もなく「外為法」と「輸出貿易管理令」によって武器輸出を制限してきた。首相が、武器輸出の判断基準を国会で答弁した(67年・佐藤首相、76年・三木首相)ことから、「武器輸出三原則」として定着した。――武器輸出禁止の対象国は➀共産圏➁国連決議で禁止されている国➂国際紛争の当事国やおそれのある国、とされた。三木内閣では、これ以外の国への輸出も原則禁止とした。
 この三原則は、「非核三原則」(67年)とともに憲法第九条を具現化するものと位置づけられ、「国是」として扱われてきた。

武器輸出三原則の変遷

 しかし、中曽根内閣が「米国への武器技術供与」を三原則の例外として認め(83年)、小泉内閣が米国と共同でミサイル防衛(MD)の技術開発・生産を認めた(04年)。
 その後、政権交代した民主党・野田内閣のもとで国際共同開発・生産」について包括的に例外扱いとし、三原則は大幅に緩和された(11年)。
 復権した安倍内閣はこの度、最新鋭戦闘機F35の国際共同生産に参加を決め、三原則の理念も「国際紛争の助長回避」から「国連憲章の遵守」へと変更した。「武器輸出三原則」の骨抜きである。

三原則は骨抜き
                  (朝日新聞 2013年3月2日付)

❝死の商人❞の仲間入りなんて、まっぴらごめんだ。紛争の予防と解決に、平和国家・日本ならではの貢献の方法があるのは、いくつもの実例が示している。だからこそ「武器輸出三原則」はしっかり堅持すべき財産なのだ。

僧侶たちがマネーゲームとは!・・・この世も末なり

  私のご先祖は代々「真宗」だったらしいが、父が故あって「真言宗」に替えた。父はとても信心深く(得度していた)、毎月近くのお寺(真言宗)の住職を招いてお経をあげてもらっていた。
 
新聞記事
(朝日新聞 2013年4月22日付)

 その高野山真言宗が、最近、大きなニュースになった。お布施などを高リスクの金融商品に投入した問題である。運用額は関連法人を含め50億円超、宗務総長は騒動の責任をとって辞任したというのだ。
 あきれた!あの空海(弘法大師)が1200年前に開いた高野山真言宗。その歴史ある宗教法人がマネーゲームに現(うつつ)を抜かしていた。わが家も真言宗なので、とても嫌な気分である。

 高野山取材を半年間続けた朝日新聞の渡辺周記者によると、僧侶たちは高級ホテルで会議や会食をし、同宗代表の管長は運転手付きの高級車を乗り回す、その金銭感覚に驚いたと言うのだ。
 世相が混迷する現代にあって、宗教に心の救いを求める人も少なくない。しかし、僧侶たちのこんな醜態を見せつけられては、救われようがない。
 
 仏教人口は、世界の宗教のなかで6%ほど。お釈迦さんの教えは、インド~中国~朝鮮半島を経て、日本に伝来したのが6世紀。聖徳太子による仏教興隆は目覚ましく(7世紀)、以後1500年経るうちに13の宗派へ分かれたようだ。よく知られている宗派は、天台宗・真言宗(平安)、浄土宗・浄土真宗・曹洞宗・日蓮宗(平安~鎌倉)などである。

仏教13宗

 これらが56派に枝分かれして、現在、宗教法人として登録されている派は160前後もあるらしい。昔は、飢餓・貧困・抑圧などの苦しみ・悩みから神・仏の救いを求めたのはよく分かるが、当時に比べてこれほど豊かになった現代でも、神仏にすがる人々は後を絶たないようだ。
 
天台宗&真言宗
浄土真宗
(一個人・別冊「仏教宗派入門」より)

 最近の「新興宗教」には、いかにも怪しげなものも少なくないから、気をつけたほうがいい。無差別大量殺傷事件を引き起こした「オウム真理教」は極端だが、「信仰心もカネ次第」という訳で、高額の物品を買わされたり、多額の喜捨を求められて私財を失くした人もいる。

 私は、信仰心の厚い父と違って神仏を信じない「不心得者」だが、毎朝・夕に仏壇に手を合わせる。ご先祖を敬う気持ちからで、子どもたちにも幼い時からそのように躾けた。成人した現在、お彼岸やお盆などには自分でお墓参りに行っているようだ。

仏教を歩く

 私が、仏教に興味を抱いたのは、やはり大病を患ってからである。仏教に関する本などもたくさん出版されており、そのいくつかを読んでみて仏像の美しさに魅入られた。
 もしもの時に備えて葬儀について調べていたら、「葬式は要らない」(島田裕巳著、幻冬舎新書)という本に出会った。

葬式は要らない

――日本人は、葬儀にお金をかけすぎる(平均費用231万円)。見栄などはらずに家族葬などで済ませれば費用も安い。戒名は出家した僧侶が授かるもので、一般の俗人が授かるものではなく、俗名で葬られるのが自然である。……等々、知らなかったことが多くて、とても参考になった。
 
お寺は必要
      (一条真也著 双葉新書)

 お寺側から猛反発がでたのも当然だろう。お寺を維持するには300の檀家が必要らしい。しかし、少子化社会の流れの中でお寺離れは著しく、「檀家」という言葉すら知らない若者のほうが多い。葬式と保育園・幼稚園運営でなんとか維持しているお寺の❝崩壊時代❞がやってくるのは時間の問題のようだ。

 長々と❝線香臭い❞話を綴ってしまいました。今月で退院からちょうど一年、おかげで順調な快復具合で、食事制限もなくなり❝普通の生活❞に戻ることができました。神仏のご加護のおかげなどではなく、医師・看護師の治療や看護、家族の支え、友人たちの励ましがあっての快復だと感謝しています。やっぱり、もっと長生きしたいと思います。
 今月は母の命日。心から手をあわせて、南無阿弥陀仏。

自衛隊 贅沢三昧の❝お買い物❞

  台所は❝火の車❞なのに豪華な車をローンで買う、などということは普通の家庭ではありえない。
 ところが、そのありえないはずのことが政府・防衛省ではまかり通るらしい。国の借金は今年度末に一千兆円を超える。にも拘わらず、年額約1兆6千億円もの❝お買い物❞をする。年間約4兆5千億円の防衛予算とは別枠で、「後年度負担」と称する❝装備調達ローン❞がそれである。

空母ひゅうが
(空母型護衛艦「ひゅうが」 満載排水量18,000トン)

 おおむね10年間の防衛の基本方針を「防衛計画の大綱」と呼ぶが、その「別表」で主要装備品や基幹部隊の数値目標を示す。安倍内閣は、3年前に民主党政権下で決定した「大綱」と「別表」を早くも見直すと表明、自民党や財界は防衛費の大幅増額を求めている。
 昨日の新聞によると、財務省は「非効率な調達の温床になりかねない」との理由で「別表」の廃止を求め、防衛省や自民党防衛族などは警戒感を強めている、という。

財務vs防衛の攻防
(朝日新聞 2013年5月31日付)

 私は、3年前、鳩山・民主党政権下の「防衛予算を斬る」というレポートを書いた。そこでは、「専守防衛」原則で保有できないはずの超高額兵器が相次ぎ導入され、元統幕議長らの起用で制服組の影響力が強まっている、と警鐘を鳴らした。

今川レポート
今川レポート
(長崎県職員連合労組機関誌「長崎消息」2010年3月号より)

http://goo.gl/vihv5

 自民党政権が復帰したいま、(ミサイル防衛や無人偵察機など)米国の押し売りも相まってその流れはいっそう強まっている。いかにも無駄で贅沢すぎる兵器一覧を示しておく。

無駄な兵器
無駄な兵器2
(「週刊金曜日」2008年8月8日より)

 これらのしわ寄せは❝演習現場❞に表れているらしい。実弾にこと欠き、「パ、パーン!」と口で叫んで撃っているというのだ。……笑ってすませる訳にはいかない現実である。
 
F35ライトニング
(航空自衛隊の主力戦闘機F4の後継機F35ライトニング。配備は2016年12月予定で、
調達総額は約1兆円。)

 冷戦時代、防衛予算は❝ソ連の脅威❞を理由に倍々ゲームで増えて、自衛隊の肥大化を招いた。北海道に張り付けた戦車群は無用の長物と化した。
 いま、「北朝鮮のミサイル」や「中国の外洋進出」をことさらに煽り立てるのは、まったくの二番煎じと言うべきだろう。武器の共同開発・生産や「武器輸出三原則」の緩和などもってのほかだ。

無人偵察機
(無人偵察機「グローバルホーク」)

 いまや、世の中は良くも悪くも❛グローバル化❜を迎えて各国とも❛相互依存❜の時代だ。それにふさわしい「安全保障」のあり方を模索すべきだと思う。
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生年月日 1947年8月7日
住  所 長崎県佐世保市
学  歴 佐世保北高等学校
     卒業(66年)
     佐賀大学農学部農
     学科中退(68年)
職  歴 佐世保地区労書記
       (68年)
     佐世保地区労事務
     局長(94年)
政 治 歴 衆議院議員
     (2000年・1期
      社会民主党)