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DATE: 2018/10/03(水)   CATEGORY: 自衛隊&米軍
陸上イージスで米国に「貢献」する安倍政権
 「首相・シンゾウは大量の米国兵器購入を約束してくれた」、とトランプ大統領は満面の笑みで語った。
 中でも陸上イージス(イージスアショア)。防衛省は来年度予算の概算要求に初年度経費2352億円を計上した。
 将来7千億円にも達しそうだが日本防衛には不必要。ハワイ、グアム防衛に有効だ、と説くのは軍事ジャーナリストの田岡俊次氏だ。
 AERA誌でおなじみの田岡氏の説明を、長くなるが要約しておこう。(10月1日号)

   イージスアショアの配備計画
   (陸上イージスの配備計画)

――政府は2017年12月、陸上イージス2基を導入することを決め、陸自新屋演習場(秋田市)と同むつみ演習場(山口県萩市)に配備する計画だ。
 米国への支払いは総額4664億円だが、これには迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」は含まれず、2基(48発)で約1900億円、用地買収や整地、建設費なども含めば7千億円に達しそうだ。

――陸上イージスは本来自衛隊が求めたものでない。米国の要請をのんだ「政治主導」で導入を決めたから、必要性の説明に無理をせざるを得ない。
 配備予定地の自治体・住民への説明で防衛省は「イージス艦4隻では常時警戒態勢を続けるのは困難だから、陸上イージスが必要」と説明。
 だから、イージス艦を8隻にし、稼働6隻の内弾道ミサイル警戒に4隻2交代にして、他の2隻は本来任務の艦隊防空に充てられる――というのが海上幕僚監部、防衛省の計算だ。
 2021年には8隻態勢が整うことを言わず、「現在の4隻では苦しいから陸上イージスが必要」と主張するのは詐欺的だ。
 しかも、陸上イージスの納期は2025年、配備はさらに遅れる。

   18.1.16朝日・日本のミサイル防衛
   (日本のミサイル防衛)

――弾道ミサイル防衛の最大の弱点は迎撃用ミサイルの弾数が極度に少ないことだ。
 イージス艦には各種ミサイル90発(新型艦は96発)が入る垂直発射機を備え、50発以上の迎撃ミサイルを積める。
 だが、イージス艦は1隻に8発しか搭載していない。費用が不足する(旧型ミサイルでも1発16億円)からだ。
 つまり、相手が8発以上発射すれば対処できない計算だ。

――地点防衛用の「PAC3」も同様だ。34輌の自走発射機は1輌に16発のミサイルを入れられるのに4発しか積んでいない。「PAC3」は1目標に2発ずつ発射するから、1輌で2目標にしか対処できない。
 実はミサイル防衛は形ばかり、気休めにすぎないのだ。
――防衛白書では「北朝鮮はノドン・ミサイルを数百発配備している」と強調するが、陸上イージスの導入で防衛能力が「抜本的に向上」するはずがない。典型的な誇大広告だ。

   新屋演習場
   (新屋演習場)

 また、北朝鮮の弾道ミサイルが首都圏に向けて発射されれば能登半島上空を通る。近畿地方を狙うなら隠岐諸島付近を経由する。日本防衛に陸上イージスを配備するなら能登と隠岐に置くはずだ。
 防衛省が配備先を秋田(新屋演習場)と山口(むつみ演習場)を選んだのは、ハワイに向かう弾道ミサイルは秋田の上空を、グアムに向かうものは山口の上空を通過する。
 射程が2500キロもある迎撃ミサイルはどこに置いても日本全域が防衛圏内に入るし、イージス艦でも十分な弾さえあればやれる。

   むつみ演習場
   (むつみ演習場)

――問題はまだある。イージス用のレーダーは低い角度で電波を出し続けるから、健康への影響が案じられる。防衛省は「レーダーのSバンドは無線LANにも使われるから安全」と地元に説明するが、イージス用のレーダーは最大4百万ワットで4億倍だから説明はインチキだ。海自のイージス艦は入港前にレーダーを切り、港内や市街地への影響を防いでいる。

――米国は、陸上イージスをルーマニアに配備、ポーランドに建設中で、韓国には「サード」を置いたが、いずれも費用は米国が全額負担し米軍人が運用する。
 日本に陸上イージスを置くのは、ハワイ、グアムの防衛に有効だから、少なくとも経費の半分くらいは米国が出すよう交渉すべきだったろう。

 相変わらず実に詳しく皮肉たっぷりの田岡氏の論説だが、皆さんの感想は果たして如何だろうか?
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DATE: 2018/09/24(月)   CATEGORY: 自衛隊&米軍
大災害と自衛隊
  今年は、例年にない気候変動で豪雨や地震などが相次いだ。
 その度に多くの犠牲者や被災者が生み出される。北海道地震(9月)、西日本豪雨(6~7月)、遡って熊本地震(16年4月)や東日本大震災(11年3月)など、まさに〝災害大国〟の様相だ。
 災害の度に被災者救援や復興支援に大挙駆けつけて活躍する自衛隊は、被災地の皆さん方にとってはありがたい〝救世主〟的存在だ。

    北海道
    (北海道・胆振東地区)

  先の北海道地震では、胆振東部地区で救援にあたった自衛隊の「装備」を巡って、救援には不釣合いではないかとの議論があった。
 自衛隊としては、「防衛目的で整備された機材」を使うとされている。車両、航空機、艦船、土木機材、つるはしやシャベルなどである。

  自衛隊の災害派遣の法的根拠は、自衛隊法第83条に定められている「自衛隊の行動」である。自衛隊の主任務は同法第3条1項「外敵侵略からの国土防衛」であり、災害派遣は第3条2項「主任務に支障をきたさない範囲で行われる」従たる任務とされる。
 阪神淡路大震災(95年)までの一時期、文民統制の原則から、都道府県知事の要請がなければ災害派遣行動はできないとされたが、村山連立政権の「初動の遅れ」が厳しい批判を浴びた。
現在では、「自主派遣」の基準が明確化されて災害派遣を行うようになった。

     大阪府北部
     (大阪府北部)

  もう一つの議論は、自衛隊のあり方についてである。
 自衛隊の基本原則は「専守防衛」であるが、日本を侵略しそうな「敵」は見当たらず蓋然性は極めて低い。
 国民が目にする自衛隊の活動は、「災害派遣」と「海外派遣」である。
 海外派遣では、南スーダンPKO派遣での「日報問題」で防衛省・自衛隊の隠ぺい体質が問題となり不評を買った。その後、南スーダンでは事実上「戦闘状態」にあり、上官の指示により自衛隊員は小銃で対応する態勢だったことが判明した。
 こうしたこともあって、平和運動や国民の間では自衛隊を「災害救助隊」に改編したらどうか、という要求が高まっているようだ。

 西日本豪雨1 西日本豪雨2
(西日本豪雨)

  この大事な論点に関しては、『平和基本法』(フォーラム平和・人権・環境編。高文研。2008年発刊)が大いに参考になる。
――「安全保障」の関心と課題が、これまでの<軍事力=勢力均衡>の関係式から「地球環境」「エネルギー」「食糧」「水」問題など「敵のない脅威」に移りつつある。
――そこで、これまでの護憲運動の「9条守る=改憲阻止」という段階から、「9条を具現化する」ための「対抗構想(オルタナティブ)」と「実施政策(ビジョン)」を準備すべきである。
 「平和基本法」の基本政策の原則は、➀非核三原則➁武器輸出三原則➂宇宙の平和利用限定原則➃集団的自衛権の禁止➄攻撃的兵器と軍事戦略の不保持➅文民統制及び市民監視の徹底➆非軍事的国際貢献の積極的推進➇「人間の安全保障」の具体的展開、を挙げて具体的な解説をしている。

    IMG_20180924_164407.jpg
    
  自衛隊の組織を「国土警備隊」「平和待機隊」「災害救助隊」に改編するが、ここでは、災害救助に関する項目の要旨を掲げておきたい。
――現在の自衛隊の一部を、大型地震、台風、津波、火山の噴火等の「自然災害」、有毒ガス等の「特殊災害」、及び航空機事故、大規模火災、戦争といった「人為災害」に対処する組織に再編する。
 「災害救助隊」は現在の「国際緊急援助隊」を常設化させて拡充し、JICA(国際協力機構)や各種NGOと協力しながら迅速かつ効率的に国内外の災害に対処する。
 いずれの場合も、国会による「文民統制」(シビリアンコントロール)の徹底が不可欠である。

    ラインホルト・ロッベ氏
    (東京新聞 2008年12月24日付)

  以上の内容に「軍事オンブズマン制度」を追加したい。
ドイツでは戦後まもなくナチスを教訓に、兵士の人権保障を徹底し、議会による軍の統制を図るために同制度を導入した。連邦議会の補助機関で、事前通告なしに軍の施設を調査する権限を持つ。
「民主国家では必須の制度」で、他の国々でも導入しつつある。
自衛隊では年間約80人の自殺者が出ており、その半数は暴力的「指導」と称する人権侵害が絶えない。
自衛官の人権確立を図り、防衛省・自衛隊の隠ぺい体質や不正事件など徹底調査して、国民の信頼を培うことが必要だ。

  以上の論旨について9条守る運動を続けてきた皆さんからは、「自衛隊は憲法違反ではないのか?」との批判も多い。
 自衛隊を必要としないためには、国際環境や国民の理解が不可欠だ。まずは自衛隊組織の抜本的改編に向けて具体的な構想を提示し、国会で徹底した議論が必要ではないだろうか。
DATE: 2018/05/11(金)   CATEGORY: 自衛隊&米軍
「水陸機動団」発足~進む日米軍事一体化
  先月下旬、佐世保・相浦駐屯地で行われた「水陸機動団」の公開演習を見に行った。
 〝日本版海兵隊〟と称される同機動団は3月27日に発足し(約2100人)、4月27日に発足式典が行われた。

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 相浦駐屯地に機動団本部と2個・水陸機動連隊を、崎辺地区に水陸両用車(AAV7)を運用する戦闘上陸大隊を置き、陸上総隊が防衛相直轄で運用する。
 但し、崎辺地区の分屯地建設工事は約半年遅れており、部隊との一体運用を図る輸送機オスプレイの佐賀空港配備も、漁協など地元の反対で先行き不透明だ。

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     (ヘリ護衛艦「いずも」)

 ところで政府は今年末までに、「防衛計画の大綱」を抜本的に見直す方針だ。防衛相直轄で宇宙・サイバー空間や電子戦に対処する統合司令部を新設するとしている。
 弾道ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」導入など「統合防空ミサイル防衛(IAMD)」新構想を盛り込む。
 さらに、ヘリ護衛艦「いずも」をF35Bを搭載できる空母化や、敵基地攻撃を念頭においた長距離巡航ミサイルの導入も検討している。
 これらはいずれも、これまでの「専守防衛」に基づく「性能上もっぱら相手国の国土の壊滅的な破壊のためにのみ用いられる攻撃的兵器」の保有禁止を踏み破るものだ。

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     (リムパック)

 他国との合同演習・訓練も、豪・英・印などに拡大している。
 80年代、海自がリムパック(環太平洋多国間演習)に参加するにあたって、あくまでも「米軍との演習」だと言い訳していたのに比べて驚くべき変化である。
 とくに、豪州を「準同盟国」と位置付けて日米豪による「インド太平洋戦略」を推進している。

     SSM部隊の南西諸島への配備計画

 政府の「中期防」(14~18年度)では南西諸島の部隊の態勢強化が盛り込まれ、陸自の編成計画では18年度以降、宮古島・石垣島・奄美大島に地対艦誘導(SSM)部隊を配備し、あわせて地対空誘導弾(SAM)部隊を配置することが決まっている。
 さらに、沖縄本島にもSSM部隊を配備する計画を検討中だ。

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      (地対艦誘導弾)

 こうした自衛隊の〝飛躍〟にとどまらず、「文民統制」を揺るがす事案も発生している。先月16日、ジョギング中の3等空佐が民進党だった小西洋之参院議員と遭遇し、「国民の敵」呼ばわりした。
 防衛省は3佐について、懲戒処分ではなく訓戒にとどめた。しかも、小野寺五典防衛相は「(3佐の)若い隊員なので様々な思いもある」とかばっている。
 戦前、国策に非協力的と見なされた者が「非国民」「国賊」と指弾されたことを連想させる出来事だ。シビリアンコントロールの危機と言うほかない。
 陸自の南スーダンやイラク日報の隠ぺいなども含めて、防衛省・自衛隊の全面的な検証と組織改革がぜひ必要であると思う。
DATE: 2017/12/27(水)   CATEGORY: 自衛隊&米軍
「専守防衛」を逸脱する空母の保有は許されない!
 自衛隊の「空母願望」はずいぶん以前からあった。
 1993年度予算の中に「新型輸送艦」の建造費用が盛り込まれている。私の尊敬する友人である故・佐々木芳隆さん(朝日新聞編集委員)が「AERA」誌に「空母持ちたい自衛隊の願いの第一歩」と題して解説している。

    輸送艦「おおすみ」
    (輸送艦「おおすみ」とLCAC)

――実際は「戦車揚陸艦」で軍事専門家の目には〝空母実験艦〟に映る。全長170㍍、幅23㍍、ディーゼル二軸推進、最大速力は22㌩。90式戦車を運べるLCAC2隻を装備する。
 92~93年度ジェーン年鑑は、「イタリア海軍の強襲揚陸艦(LPD)に似たデザイン。複数のシーハリアの運用を想定しており、空母建造に向かう中間的な一歩だろう」と論評している。
――歴代の内閣法制局長官や防衛庁長官は、「攻撃型空母を保有することは憲法上許されないが、保有しうる空母はある」と述べている。
 LCACなどハイテク装備は、専守防衛政策の枠組みの変質につながる恐れがあるとして、米国内には警戒の声もある。
 中山利夫防衛庁長官は衆院予算委で、「PKO参加」を念頭においた新型艦建造であることを隠そうとしなかった。
 
    ヘリ護衛艦「いずも」
    (ヘリ護衛艦「いずも」 )

 「米国内に警戒の声」とはまさに隔世の感がある。
 日本政府は、攻撃型空母をはじめ、ICBM、長距離爆撃機については「攻撃的兵器」と位置づけ、「必要最小限度の範囲を超える」と結論づけてきた。
 ところが今回、防衛省はヘリコプター搭載護衛艦「いずも」を空母に改修し、最新鋭戦闘機F35Bを搭載する検討にはいったという。
 「いずも」は、全長248㍍、満載排水量26,000㌧、速力30㌩。
 『攻撃型』空母を『防御型』空母と言い換えることも考えているという。果たして『攻撃型』と『防御型』の境目はどこにあるのか?

 北朝鮮の脅威に備え、中国の軍事的膨張に対抗するとの理由で、「専守防衛」という日本の防衛政策の根本が「空文化」しつつある。
 来年の通常国会では、徹底した論戦で政府の防衛政策に歯止めをかけるべきである。
DATE: 2017/12/20(水)   CATEGORY: 自衛隊&米軍
問題だらけの巡航ミサイル導入とIAMD加担
 安倍政権のもとで高価な兵器導入がとどまるところを知らない。この件については8月の論考で書いておいたが、補足しておきたい。

 トランプ米大統領が呼びかける「バイ・アメリカン」(米国製品を買おう)と「北朝鮮の脅威」が追い風になっている。
 トランプ米大統領は「日本の首相が膨大な量の装備品を買うことだ」と述べ、安倍首相は「米国の経済や雇用にも貢献するものと考えている」と応じた。

       膨らむ防衛費
       (朝日新聞12月20日付)

 安倍政権発足以降、6年連続で膨らむ防衛費。過去最大となる18年度(5兆2千億円)に加え、今年度補正予算案に弾道ミサイル防衛(約600億円)など2千億円を追加計上する。
 戦闘機F35Aや無人偵察機グローバルホーク、新型輸送機オスプレイや水陸両用車などが並ぶ。
 目玉は、陸上配備型迎撃ミサイル「イージス・アショア」や長距離巡航ミサイルの導入だ。
 米国防総省は13年、「IAMD ビジョン2020」を発表。IAMDとは統合防空ミサイル防衛の略称で、まだ開発途上だ。その狙いは「膨大な経費を同盟国にも分担させる」ことにある。
 米国は10月、カナダやフランス、英国など9カ国と共に「IAMDシナリオ」で初の実弾射撃共同訓練を実施した。

     17.12.17朝日・防空網強化5
     (朝日新聞12月17日付)

 日本がIAMD構想に加わることは際限ない兵器導入につながりかねない。
 ちなみに、日本のFMS(有償軍事援助)調達の兵器購入費は、総額4858億円(16年度)。これに加えて修理などの維持整備費が、オスプレイ(17機。20年間で4600億円・年230億円)。F35(42機。30年間で1兆2千億円・年400億円)。これにグローバルホーク・早期警戒機E2Dの4機種で年平均860億円。
 まさに米軍需産業の「言い値」通りとなる仕組みである。

 技術的にはどうか。米議会調査報告書によれば、米国がBMDを配備した02年12月から今年7月までの迎撃ミサイルSM3による迎撃実験は32回で、成功は約88%の28回。
 思い起こすのは、米国の弾道ミサイル迎撃の初期段階の実験だ。ハワイ沖合から標的ミサイルを打ちあげて迎撃ミサイルで撃ち落とすのだが、何度やっても失敗する。
 焦った生産メーカーは、打ち上げる時間・方角などを予め知らせて撃ち落としたのだ。これでは子どもが撃っても落とせるだろう。

      17.12.8朝日・長距離巡航ミサイル導入方針 - コピー
       (朝日新聞12月8日付)

 自衛隊が導入を検討している巡航ミサイルは「JASSM-ER」「LRASM」「JSM」で、空自の主力機F15やステルス機F35に搭載予定だ。
 「離島防衛」を理由としているが、これらの性能上、「敵基地攻撃」能力がある。安倍首相は「他に手段がないと認められるものに限り、敵に誘導弾(ミサイル)などの基地をたたくことも憲法が認める『自衛の範囲』に含まれ、可能」と国会答弁している。
こうした巡航ミサイルや弾道ミサイルに瞬時に対処するには、情報共有や運用面で〝日米一体化〟が進み、日本独自で判断する余地は極めて少なくなる。
 
 イージス・アショアについて、東京新聞の半田滋・論説兼編集委員の説明はこうだ。
――イージス護衛艦は人体に影響のある強力なレーダー波を出すことから航海中、乗員は甲板に出ることを許されていない。
同様のレーダー波を出すXバンドレーダーが置かれた京都府京丹後市の米軍経ケ岬通信所の場合、半径6㌔、高さ6㌔の半円柱状の空域を飛行制限空域としている。
 防衛省はイージス・アショアの候補地を東北地方や中国地方の自衛隊施設とする方向だが、周囲に飛行制限空域が設けられる可能性は高い。
(※政府は19日、イージス・アショア2基の導入を閣議決定。陸自の新屋演習場(秋田市)とむつみ演習場(萩市)への配備を見込む)

 防衛省内部には「必要な維持整備費や訓練費にしわ寄せが及ぶ」との懸念や、「行け行けどんどんで、一線を逸脱しかねない」(外務省)との声もあるらしいが、「専守防衛」の枠はすでに突破され国会によるシビリアンコントロールも無きに等しい。
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