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新型コロナウィルス肺炎と対策

 いま、新型コロナウィルス肺炎が中国を軸に、その脅威が世界的に広がっている。
日本政府の対応も問題なしとしないが、ここは冷静に考えてみる必要がある。
昨日の朝日新聞(2/7付)に「グローバル感染と闘う」と題して、三人の専門家が論じているので、その要旨を紹介しておきたい。
田中幹人さん(早稲田大学准教授)の説明。
――「民主的なツール」として期待できたSNSは10年前まで、その後はフェイクニュースも横行し、政府による監視も進んでおり、「両刃の剣」だ。「新型肺炎」のケースもそうだが、SNSでは陰謀論やデマの方が、科学的な真実よりも広く、深く、速く広がる。
 SNSの特徴の一つは「怖い」とか、逆に「気にするな」という感情を広める「情動感染力」が強いことだ。 SNSも、あと20年かけて、技術改良や適度な法規制などに加え、「社会的な規範」が共有されれば落ち着くだろう。

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大林啓吾さん(千葉大学准教授)の説明。
――国民に重大な損害を与えるリスクがある感染症には、国による迅速かつ効果的な対応が必要だ。一方、隔離や強制入院は身体を物理的に拘束するので、重大な人権侵害をもたらすリスクもある。
 ハンセン病訴訟の2001年の熊本地裁判決は、長期の隔離政策は居住・移転の自由のみならず、重大な人格権の侵害だとしている。
 仮に日本で発生した感染症が世界に広がる事態の場合、日本にはそうした事態に対応できる法律がなく、行政が場当たり的に対応していくと、人権侵害につながりかねない。立法で枠をつくり、行政の裁量をある程度抑える必要がある。
 また、米国の疾病対策センターのような、感染症対策の専門行政機関を設置することも必須だ。
 とはいえ、一部でいわれるような憲法への緊急事態条項の追加は必要ない。憲法25条2項は、公衆衛生の向上及び増進に努めなくてはならないと規定している。緊急事態条項がなくても感染症対策は国の責務だ。
 日本には、すでに感染症法があり、検疫法、出入国管理法もある。感染症法の改正を軸に、対策を進めていくのが現実的かつ効果的だと思う。

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 詫摩佳代さん(首都大学准教授)の説明。
――世紀のペストやコレラなど国境を超えて広がる感染症は昔からあったが、現代は広がる速度とリスクが格段に高まっており、二つの現象をもたらした。
 一つは、感染症の管理が「公衆衛生上の課題」から「安全保障上の課題」へと性格を変えた。国連安全保障理事会が2000年、「国際平和と安全にとっての脅威」だとして初めてアフリカのエイズ問題で公開討論したのが象徴的だ。
 第二の現象は、「国際政治の介在」を招いている。今回の新型コロナウィルス感染症では、WHOが当初、緊急事態宣言を見送ったことが批判されている。
 しかし、たばこ規制など健康への取り組みでは大きな役割を果たしてきた。感染症対策も、14年のエボラ出血熱で初動が遅れたことを教訓に改善に取り組んでいる。
 理想はWHOでの合意を踏まえ、各国が「国際社会の一員」という責任感を持って行動し、WHOに必要な支援をすることだ。

 お三方のご意見は、大いに参考になる。
 首相官邸では、この重要な緊急事態を機に、改憲を唱える声もあるようだが、いかにも姑息だ。以上のご意見などを参考にして、国民の命と健康にかかわる制度と法整備を進めるべきだと思う。

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病院船を、離島医療と災害救援に活用しよう

 今朝の朝日新聞のコラム「私の視点」に、「民間主導で病院船の整備を」という記事を見て、思わず膝をたたいた。提案者は浅野茂隆名誉教授(早稲田大、東大)で、長くなるが要約・引用してみる。

     病院船の整備

 災害時に、救急医療スタッフを乗せた病院船が救援活動にあたる。また、平時でも医療過疎の離島の巡回診療や健康指導などを行う。さらに、国際的な保健医療活動も展開する。新医療機器の小型・軽量化など新しい産業の育成、雇用の増大にもつながる。

    離島と病院船
      (離島と病院船)

 最先端の技術力を生かした病院船が数隻、日本近海を巡航して国内の災害時はもとより、医療資源の乏しいアジア地域に対しても貢献できる。それが、「人間の安全保障」分野での平和国家・日本の重要な貢献になる。

池島航空写真 炭鉱マン
(池島炭鉱の鳥瞰図)              (炭鉱マン)

 私は、12年前の国会質問を思い出した。太平洋炭鉱(北海道)と共に二カ所だけ残っていた池島炭鉱が閉山を迎えた01年12月、石炭対策特別委で政府に質問し提案した。
――池島の診療所は炭鉱閉山とともになくなる。診療船「しーぼると」が離島を巡回しているが、健診のみで不十分だ。治療など医療行為もできる大きな病院船を数隻作って、長崎県だけでなく全国の離島を巡回したらどうか、と質した。
 政府は、検討してみると応えたが、結局実現せずじまいだった。

   長崎県の離島医療体系図

※ 長崎県は大小600もの島を抱える全国一の「離島県」だ。現在、診療所が57カ所で常勤医がいるのは28カ所(小離島は15カ所)。68年、離島医療圏組合が設立、09年、長崎県病院企業団設立。

 こうした離島は、ただでさえ人口減少が続くのに、安倍政権が消費増税先行でこれから進める「社会保障と税の一体改革」で、全国の離島医療は崩壊しかねないと危惧する。
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今川正美のブログへようこそ!

生年月日 1947年8月7日
住  所 長崎県佐世保市
学  歴 佐世保北高等学校
     卒業(66年)
     佐賀大学農学部農
     学科中退(68年)
職  歴 佐世保地区労書記
       (68年)
     佐世保地区労事務
     局長(94年)
政 治 歴 衆議院議員
     (2000年・1期
      社会民主党)