衆院選を振り返る(その2)~憲法改正の正念場

  選挙結果を具体的に見てみる。
  自民党は289選挙区で2669万票を獲得し(得票率48%)、218議席を獲得(75%)した。
 希望の党と立憲民主党はそれぞれ18議席を獲得。得票数では希望が1144万票(得票率21%)、立憲は485万票(同9%)であった。
  一方、比例区(全176議席)では、自民が1852万票で66議席、得票率は33%。立憲は1107万票で37議席、得票率は20%。希望は966万票で32議席、得票率は17%であった。
  また、投票率は53.68%で戦後2番目の低さ。棄権した人も含めた全有権者に占める「絶対得票率」では、自民が小選挙区で25%、比例区で17%であった。
  つまり、自民党は得票率25%で議席75%を得た、小選挙区制ならではの結果である。

     党派別当選者の内訳

  複数の野党候補が競合した「野党分裂型」226選挙区のうち、約8割の183選挙区で与党候補が勝利(の党43勝)した。
 これに対し、「与野党一騎打ち型」の57選挙区では、与党39勝、野党18勝。分裂型に比べて野党側が善戦している。
  もし、希望の党結成や民進分裂がなく「野党共闘」で候補者一本化が成っていれば、政権交代の可能性があった選挙であった。
  ところで、安倍首相の周辺は「日本人は右が3割、左が2割、中道5割」と語っているという。(朝日新聞『安倍政治を問う』 9/29付)
  小熊英二氏(歴史社会学者)が、今回の選挙をこの図式をもとに解説している。
――日本の有権者は約1億人。「右3割」は自公+維新で3千万票、「左2割」は広義のリベラル(共産を含む)で2千万票、「中道5割」は棄権を含む無党派。
――民主党が勝った09年衆院選では投票率が69%で棄権が3割。民主・社民・共産は選挙区で3783万票、自公は2808万票。両者の比率は4対3。リベラル(2割)+無党派票(2割)で自公(3割)に勝った形だ。(図1)
――今回の選挙で、希望の党は無党派票を集めて自公に勝つ(リベラル2、自公3、希望4)と報道されたが、それには投票率90%が必要で、とても不可能だ。(図2)

       小熊英二氏
       (小熊英二氏)

――今夏の都議選では、小池ブーム以上に、公明党の動向が大きかった。
創価学会は小選挙区に2、3万票を持つ。つまり、次点と4~6万票差以下で当選した自民党議員は落選する。14年衆院選の票数で試算すると、公明票の半数でも離反すれば自民党議員が百人は減るという。
 都議選の投票率は51%で棄権5割。得票を単純化した図3を見ると、小池ブームは意外と小さかったのだ。
――「希望」の大勝など幻想だったのだ。過大評価されたのは、メディアの責任が大きい。小池の「排除」発言がなければ勝っていたという意見は、「永田ムラ」と「報道ムラ」の責任回避だと思う。
 小池自身はまだしも冷静だったが、支持率調査さえ出ないうちに自滅行為に走った前原誠司は軽率だった。
 前原は、民進党内のリベラル派を切り、保守二大政党を実現する好機と考えたかもしれないが、自公に勝つには図2の達成が必要だ。
――立憲民主党の健闘が示すように、自公に勝ちたいなら、リベラル層の支持を維持しつつ無党派票を積み増す図1の形しかない。保守二大政党など幻想であることを悟るべきだ。

        選挙に見る各勢力の構図

  ところで、気になるもう一つの記事を見ておきたい。(「サンデー毎日」11/5号)
ノンフィクション作家の保阪正康氏の寄稿である。タイトルは「政党解消からファシズムへ~繰り返される『戦前』の動き」。
――かつての日本のファシズムが、まったく同じ形を描いて現代に登場するわけはないが、その本質の部分で類似性がある。
 昭和15年は、ファシズム体制の完成期だ。近衛文麿の新体制運動になだれを打って流れ込んできた諸政党の解党状態。それに進歩的知識人や軍部の統制派と革新官僚が加わって「ファシズムの第三期」が展開、また同年は「皇紀二千六百年」でもあった。
――近衛は、既成政党の寄り合いではなく、『内外未曽有の変局』に対処するために『強力なる挙国政治体制』を確立すると謳い枢密院議長を辞した。
 まず社会大衆党が解党して新体制運動に合流し、米内内閣総辞職のあと政友会や民政党などの大半が流れ込んだ。
 近衛は内閣を組閣し、陸軍大臣に東条英機と外務大臣に松岡洋右を据えた。折からドイツが各国を制圧し、日本はドイツと手を結びアジアでの盟主に向かって歩み始める。

       保阪正康氏
       (保阪正康氏)

――それから77年の今、同じ構図ではないが、もっとお粗末な政党解消の動きが表面化した。このドラマの主人公たちは大真面目に政治的大変革を考えたのだろう。
 「希望の党」を設立した小池都知事と野党勢力の結集を図る前原・民進党代表が自由党の小沢共同代表を交えて会談(9月初め)。その後(9/27)、小池・前原会談が行われて、民進党の代議士は希望の党へ合流することが民進党内で容認された。
 ところが、小池代表が「選別・排除」を公言し、改憲・安保法制容認の「踏み絵」を迫る意向を明らかにして、状況は一変。民進党内の反小池グループは「立憲民主党」を設立した。
――小池は状況不利と見たのか見事なほど巧みに身をそらしてしまった。前原は情けないほどの感覚で小池に丸め込まれたということになるのだろう。

――昭和15年と平成29年。新体制運動と野党再編の動きを見て、あえて共通点だというのは、一党をこれほどあっさりと解党して時流に呑み込まれるようなことを行っていいのかということである。
 新しい体制を呼びかけるにはそれなりの風格と度胸と、理論づけが必要である。近衛の周りには知識人、研究者、財界人などがいて、助言を続けている。第三期ファシズムの完成は、これらのリベラルな人脈の敗北といった側面があった。
――これに反して小池と前原の考える「新体制運動(野党の再編)」はまったくの思いつきと、独善と、早とちりが混じり合った拙劣な政治ドラマであった。
 このような政治ドラマは、安倍首相の政治姿勢や行動にも通じていると思う。
 しかしもとをただせば政治がこれほど劣化し、何ひとつ誠実な説明をしない姿勢に国民は倦いているにもかかわらず、対抗勢力をつくりえない政治風土の貧困さに因がある。

――実はファシズム第一期は、外敵を必要以上につくりあげ、国民をあおり、そしてナショナリズムの高揚から始まっていく。
 安倍首相は間違いなく第一期の手法を採り、北朝鮮の脅威を口にし、ナショナリズムをあおっている。
 それに対抗する勢力はそれが読めずにコマのようにただ回っているだけなのである。
                                              (以下次号)

  さて、安倍第四次内閣が発足して、特別国会を39日間(12/9まで)とすることが決まった。
  自・公は改憲発議に必要な三分の二を超える議席を確保して、安倍首相は〝改憲政局〟を仕掛けてくるとの見方が出てきた。
  来年は国政選挙のない年であり、単独で国民投票を実施できる。――来春までに自民党案をまとめ、通常国会を大幅延長して  夏ごろ改憲案を発議、10~11月に国民投票というのが〝最短スケジュール〟だ。
  しかし、ことはそれほど簡単ではない。改憲項目を四つに絞り込んだ論点が増えて、「おもちゃ箱をひっくり返したようになり、放  談会に逆戻りだ。改憲発議という果実を得るのはまた遠くなってしまった」(衆院憲法審査会スタッフ)。

        17.10.24朝日・改憲賛成姿勢、当選者の8割 - コピー
        (朝日新聞 10月24日付)

  朝日新聞と東大の共同調査によると、今回の当選議員の8割が改憲に賛成の姿勢だという。ただし、改正すべき項目については各党でばらつきが出ている。
 自民は「戦争放棄と自衛隊」、公明は「緊急事態条項」、立憲と希望は「衆院の解散」、維新は「改憲の手続き」といった具合だ。

  いずれにしても、「憲法改正」は正念場を迎える。本格的な論戦を国会内のとどめず、国民的議論を広げ深めることが肝要だと思う。
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自民圧勝となった衆院選を振り返る(その1)

  今月はブログの更新が少ない。それというのも、衆院選を巡る状況の目まぐるしさからだった。
 今回は、今次選挙の異様な有様と結果について、2回にわけて書いてみたい。

 安倍政権は、野党が求めた臨時国会に3か月間も耳を貸さず、やっと開いた臨時国会では一切審議することなく、〝冒頭解散〟の挙にでた。
 野党側は「森友・加計」疑惑隠し解散だと批判したが時すでに遅く、安倍首相は、混乱する野党のあり様をみて勝機ありと判断しての解散だった。

       安倍晋三

 野党第一党の民進党が公示直前に分解するなど前代未聞だ。
 メディアの報道などでも明らかなように、〝小池旋風〟に乗じて「希望の党」になだれ込み、果ては選別・排除に直面して「希望」「立憲」「無所属」に割れての〝分裂型候補〟となった。
 昨年の参院選で成果をあげた「野党共闘」は無残に破たんして、与党との1対1の戦いの構図は崩れ去った。
 結局、「ここまで勝てるとは思わなかった」と安倍首相に言わしめる結果となった。改憲発議に必要な三分の二を超える318議席(自・公)である。

       17.10.24朝日・改憲賛成姿勢、当選者の8割 - コピー
       (朝日新聞 10/24付)

 この間の経緯について、自称「永田町素浪人」・亀井静香氏の見方が面白い。
――おかしな政局だよ。自民はボサーッとしているし、野党は野党で、おなごの色香がちょっと薄れたらがっくりして右往左往しているだろう。情けないよ。
――前原君が色香に迷った。だが、あとの連中は冷めて立憲君主党に行った。一つの政党が一夜にして大転回しますか。恋なんて一瞬にして冷めるもの。箸の上げ下ろしだけで嫌になる。
――(小池百合子代表の)いやらしさが見えた。選別だ。思い上がるな、という反発が出るに決まってる。しっかりした国家観、歴史観に基づいていないからそうなった。

       小池&前原協議

――大きな奴と戦う時には野党が割れてはダメだ。相手は、痩せたりといえども自民党だぞ。政策というのは権力を握ってから考えればいい。それをやってれば今回政権交代だったよ。
――(野党再編は)枝野君(立憲君主党)のところが中心になる。反自民の連中の身を寄せる場はそこしかない。前原君のところというわけにはいかない。希望は一瞬にして絶望に変わるんだ。

       枝野幸男
       (枝野幸男・立憲民主党代表)

――(安倍3選は)可能性が出てくる。ただ、この安倍政権、そんなに党内基盤は強くない。派閥の裏支えがない。
(以上、『サンデー毎日』11/5号より)
(以下、次号)

なんとしても「自公優勢」の情勢に歯止めをかけたい!

  衆院選の投票日まであと三日となった。解散以降の動きが目まぐるし過ぎてとまどっている。
 マスコミなどの世論調査では、「自公で300議席超す勢い」「自民単独で過半数か」「希望失速」「立憲が躍進」などとなっているようだ。

       17.10.17朝日
       (朝日新聞 10/17付)

  何よりも民進党が「希望」「立憲」「無所属」に三分裂して、共産や市民連合も含む「野党共闘」の構図が崩れたのが大きな原因だろう。
 「自民・公明」「希望・維新」「立憲・共産・社民」の三勢力で争う構図となっている。

  比例区の投票先で「自民」と答えた人で、「他よりよさそう」が52%だった。「希望」では56%、「立憲」で53%。こうした消極的選択は若年層で30台以下では6割以上が「他よりよさそう」と答えている。(朝日・東大共同調査)

       サンデー毎日 10.29号

  「憲法改正」を発議するには、衆・参両院でそれぞれ三分の二議席が必要だが、世論調査に準じた結果であれば憲法改正が具体的日程にのぼるだろう。
 だが、カギを握るのは、安倍政権下での衆院選(12年、14年)の投票率は10ポイントずつ減って戦後最低となった。この〝消えた有権者〟が1700万人、あるいは今回の無党派層で投票先未定が約4000万人。この人々の投票行動次第で、最終結果は大きく違ってくるだろう。

  いかなる結果にせよ、立憲民主党の行く先と「野党再編」の動向から目が離せない。
 私は、新たな「リベラル勢力」の結集を前提にして、憲法九条を巡る空中論戦ではなく「非武装」を可能ならしめる構想や、自衛隊の改編と安保体制の見直しなど、具体的なオルタナティブを考案して議員や立憲・社民などの議員に働きかけていきたいと考えている。

  (※選挙結果に対する論評は23日以降に書いてみたい。)

都議選で自民党〝歴史的惨敗〟ーー安倍〝改憲〟の行方

  「安倍一強」の足元が大きく揺らぎ始めた。
 東京都議選の結果のことだ。小池都知事率いる都民ファーストが55議席という大躍進を遂げたのに比べて、自民党は57議席から過去最低(38議席)を大きく下回る23議席で都議会第二党に転落した。
 都議選は、一地方選挙と違って国政に与える影響も大きい。

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  主な敗因は言うまでもない。――森友・加計学園に安倍首相と昭恵夫人が深く関与した問題。下村博文・自民都連会長の加計関係者からの闇献金疑惑。加計疑惑の〝実行犯〟萩生田光一・官房副長官。首相が重用した稲田朋美・防衛相の「都議選で自衛隊の支援」発言。豊田真由子議員の秘書に暴行と罵詈雑言など枚挙にいとまがない。

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  ある閣僚経験者は語る、「安倍首相のメチャクチャな政権運営のツケが一気にきた」。
 ――「集団的自衛権の行使」の閣議決定、「安保法制」の採決強行、「共謀罪」の審議打ち切り・本会議採決(「中間報告」)。
 都議選直前の世論調査では、安倍政権の支持率が急激に下落、不支持が上回った。

     内閣支持率

  永田町では「THIS IS 敗因」が大ウケしているという。「Tは豊田、Hは萩生田、Iは稲田、Sは下村」が自民惨敗の〝戦犯〟いうわけだ(閣僚経験者)。
  だったら、〝1強〟にあぐらをかき独善的な政局運営を突き進めて、国民の不信・不満をかった安倍首相の〝A〟を入れるべきだろう。

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  党内からも批判が噴出し始めた。「都民ファーストが勝ったというより自民が負けた」(石破茂・前地方創生相)。「自民党の自滅。おごりや危機管理に問題があった」(柴山昌彦・首相補佐官)。
  とくに、異論を封じられてきた8回生以上のベテラン中心に不満が爆発しているらしい。10年前に健康問題で辞任した雰囲気に似てきた、と評する者もいる。

     参院本会議

  これで、野党が求める衆院予算委の閉会中審査と臨時国会の早期開会は不可避の状況だ。なかでも、前川喜平・前文科省事務次官を証人喚問して、安倍・菅らのウソを国民の前に晒すべきだ。
  だが、肝心の民進党が心もとない。都議選「議席ゼロ」で連舫代表交代とも囁かれたが、なんとか5議席を確保する低迷ぶりだ。

  安倍首相ら官邸は、今月下旬にも内閣改造人事を急ぎ「人心一新」を図る算段のようだが、「人事は両刃の剣」とも言われ改造断行が裏目にでないとも限らない。

     17.6.23朝日・ササッとつくってカンタン
     (朝日新聞 6月23日付)

  いずれにしても、安倍首相の最優先課題は憲法改正で、来年の通常国会で改憲発議、秋の改憲・国民投票という戦略は崩れつつある。
  一方、小池都知事は、「都民ファースト」を「国民ファースト」に格上げして次期衆院選に殴り込むとの話しを否定していない。
 小池新党を軸にした野党再編などまっぴらだ。政治思想は安倍と小池はほぼ同じだ。
 安倍首相の常套句「築城3年落城1日」となるのか、目が離せない。

参議院選挙を振り返る

 今後の日本の行方が問われた参院選が終わって、すでに12日を過ぎた。
結果は、自公など4党が改憲発議に必要な議席(162)を確保した。(その後、平野元復興相が自民入党により、自民単独過半数となった)

     16.1.1朝日・衆参の勢力図

 選挙結果を巡っては様々な角度から分析・評価されている。私も、「気の抜けたビール」みたいだが、識者たちの評価を引用し率直な気持ちを記しておきたい。

 まず、朝日新聞・世論調査部長の前田直人氏の評論より。
――「与党勝利、野党敗北」という単純な表現ではとらえきれない世界が見えてくる」。「〝無風激戦〟という変な造語が頭に浮かんだ。一人区の東北6県は、秋田を除く5県を野党統一候補が制した」。
――世論調査の結果によると、与党の勝利の理由は「野党に魅力がなかったから」が71%。比例区で民進に投票した人の8割、共産に投票した人の7割までもが「野党に魅力がなかったから」と答えた。
 「まだら模様」の野党再生の前途には、政党のビジョンを明快に伝える力量が問われる。

     16.1.1朝日・主な参院選結果

 次に、「参院選の勝負は半年前から見えていた。野党、いわゆるリベラルに勝ち目は全くなかった」と語るのは、浅羽通明氏(著述業)。
――民主党があの時期に党名を変えるなど言語道断です。「ダレノミクス?」というCM見ても、すべて「安倍」を前提とする「アベ依存症」です。
 改憲など国民の大多数からすれば優先順位の低い観念的課題なのに、国民が何を望んでいるのかが見えなくなっていく。
 与党を攻撃するのに、ただ「違憲!」という葵の御紋を突き付けるワンパターンにハマり、経済や安全保障の現実的政策を生み出す能力が劣化している。

――確実に予測できるのは、団塊世代の要介護者が急増する「2025年問題」です。
 「もう成長なき社会を前提に再分配するしかない。相続税や累進課税を強化して富裕層から撮りますから、消費税アップも認めて!」と訴えれば説得力ありますよ。
――同時にリベラルは、「どぶ板」の地盤を気長に立て直さなくちゃ。09年の民主党勝利も小沢一郎氏のどぶ板選挙が支えた。
 なのに民進党の岡田克也代表は、敗北を全く直視せず現実逃避している。「ダイエットで3キロやせた!」とはしゃぐ人みたい。まずこの甘えぶりに絶望してほしいですね。

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     (朝日新聞 7/22付)

 もうひと方、五野井郁夫氏(高千穂大学教授)の所見。
――野党共闘の成果を否定的に見る人もいるけど、各地の選挙区で10代から30代の市民が共闘を働きかけたのも大きい。
 アベノミクスの実感はないけど、「生活が苦しい自分」を代表してくれそうな政党がない。護憲、立憲主義も大事だけど、それだけでは貧しい人たちはメシが食えない。「この政党が勝てば少なくとも食べていける」と思わせる政党が今の日本に出てきていません。
 生活感の薄い旧来の護憲リベラルではなく、より生活の実感のあるリベラル。こうした動きが、復活の鍵を握ると見ています。

 さて、私の感想を若干述べておきたい。
 政治の現況からみてまずなすべきは、政治のバランスを取り戻すことだろう。そのためには国民から信頼される「野党再編」が不可欠だが、中心となるべき民進党が頼りない。
 旧民主党時代から、疑似自民党と言えるベテラン議員や改憲派議員も多く、「共産と組めば、保守票が逃げる」とか言って、野党共闘の阻害要因となった。
 
 与党側は「アベノミクスは道半ば、さらに前へ進む」と主張したのに比べて、民進党は「3分の2を阻む!」と訴えたが、これは政策ではなく護憲・リベラル派の危機感の表明であり、有権者に響くものではなかった。
戦略を練る司令塔や企画宣伝部局が、自民と民進では雲泥の差があるようだ。

 私が長く関わってきた社民党は、「2議席確保」に躍起となったが果たせず、党首を落選させる結果となった。比例票は約150万票で2001年の約360万票の半分以下に激減している。村山元首相は数年前から、「社民党はもはや限界だ。安倍政治に対抗しうるリベラル結集に力を注ぐべきだ」と訴えており、私も同感だ。

     衆院憲法審査会での主な発言

 さて、秋の臨時国会では、衆参の憲法審査会が動き始める。
 与党の中でも、自公の間にはかなりの温度差がある。自民は「緊急事態条項」などを先行審議して改憲の扉を開く、いわゆる〝お試し改憲〟で野党を分断してくるだろう。
 これに対して「護憲」の側は九条の中に閉じこもらずに、その理念を活かした具体的ビジョンを示すことが求められていると思う。
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今川正美のブログへようこそ!

生年月日 1947年8月7日
住  所 長崎県佐世保市
学  歴 佐世保北高等学校
     卒業(66年)
     佐賀大学農学部農
     学科中退(68年)
職  歴 佐世保地区労書記
       (68年)
     佐世保地区労事務
     局長(94年)
政 治 歴 衆議院議員
     (2000年・1期
      社会民主党)