〝脱原発〟全国行脚の中村敦夫

 中村敦夫といえば『木枯し紋次郎』だ。「あっしには関わりのないことでござんす」が決まり文句だった。

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 参議院議員を辞めたあと何をやっているのか、私の認識もほとんど薄れていた。
 ところが、昨日(8/31)朝日新聞の「ひと」欄に白髭の中村敦夫が載っていた。<朗読劇で原発問題を訴え、全国行脚する俳優>との見出しがあった。以下、記事を読んでみる。

――「死ねと言われたら死ぬ。そんな日本人にはなりたくねえんだよ」。福島弁での語りに客席から「そうだ」と声が飛ぶ。福島県いわき市での公演の観客には原発事故の被災者も多かったという。
 元原発技師の独白を演じる朗読劇『線量計が鳴る』で全国行脚中。

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 きっかけは2011年3月の原発事故。「戦争に匹敵する困難。表現者として何をすべきか考えた」。福島やチェルノブイリの避難者を訪れ、取材を重ねた。
 「人災」の責任を明らかにし、原発は要らないと訴える。「日本の電力はいつも原発の分だけ余ってるだよ」。感情に訴えるより問題の構図を理解してもらうことに主眼を置く。
 「原発立地の浜通りの自治体は、どこも同じように繁栄した。予算をばらまくための法律、電源三法のおかげだね」。

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     (参議院議員の頃)

 ニュースキャスターや参院議員の時代から危険性を訴えてきた。
 劇では「政治家」「御用学者」など既得権益に群がる六つの勢力を「六角マフィア」と表現。「道徳的に崩壊している」と断じる。
 少年期をいわき市で過ごした。失われた農作物や自然の大切さに改めて気づいた。「今回ほど確信を持つのは初めて。ライフワークだ」。100回公演を目指す。

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 中村敦夫の公式サイトによると、
――2000年、「さきがけ」代表に就任。02年には党名を「みどりの会議」に変え、日本最初の環境政党を作ろうと全国を奔走。
 国会では、90名の国会議員が参加する議員連盟「公共事業チェック・議員の会」の会長として、また環境委員、農水委員として、不正腐敗の追及や環境問題、農林水産業の復権などに取り組んだ。

 世界観や政治、経済についての思想は、著書「簡素なる国」(2011年 講談社)に展開されている。
 現在は日本ペンクラブ理事、環境委員を務めている。2016年以降は、仏教の研究に重点を置く方針だという。

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 この上なき〝脱原発派〟の活躍に大いに期待したい!
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危機の東芝ーー「廃炉」に技術のすべてを賭けよ

 こうなることは必然だった。東芝が東証一部から第二部に降格される。
 私は、4月7日付で「東芝の破たんと原発リスク」と題して詳しく書いておいた。

 今回は少し補足しておきたい。――AERAより抜粋(17年4月17日)
 2017年3月期決算で自己資本がマイナスの債務超過になる見通しで、東証の基準に抵触した。まだ同期決算を発表できていない。
 東芝株は不正会計問題(15年4月に発覚)を受け、15年9月に東証から「特設注意市場銘柄」に指定された。東芝は正式な決算書類の「有価証券報告書」の提出期限を今月10日に控えているが、監査法人のお墨付きがえられない可能性もあり、上場廃止の恐れもある。

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 東芝・原子力事業に長く携わったOBらは語る。「WHを買収した06年ごろから、M&Aや金もうけに走り、モノ作りを大切にしない風土が広がっていったようだ。東芝にはBWRという確かな技術があるのだから、地道にやってほしかった」(A氏)
 東芝はPWRの技術を持つWHを買収して両方の技術を手中に収め、海外進出しようとした。「現場の技術者も経営陣も、PWRのことは何もわからない。技術が分からないのに適切な見積額が分かるはずがない。WHの事業は東芝にとって『ブラックボックス』になる」(B氏)。

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       (WHが米ジョージア州で建設中の原発。まだ3割しか終わっていない)

 また、環境エネルギー政策研究所の飯田哲也所長は、「90年代、原発建設はすでに高コストで採算がとれない事業でした。故障と補修をくり返して巨大化、複雑化した原発の建設費は増加の一途をたどり、工期延長や停止も常態化していた。そんな状況で、10年スパンの原発建設計画が想定通りに進むはずがない」、と語る。
 90年代、ブッシュ政権下の〝原発ルネサンス〟の幻想に踊らされ、英国からWHという〝ババ〟をつかまされ、原子力事業から距離を置き始めた米国のCB&IからもS&Wという〝負債〟を押し付けられた。東芝は世界からカモにされたんです。(飯田氏)

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       (東芝が開発したサソリ型の調査ロボット)

 原子力事業部のOBは憂える。「最も怖いのは、東芝の現状を見て優秀な若者が原子力業界を目指さなくなることです。もし東芝の技術者が中国などに流出するようなら、政府が事前に手を打つべきでしょう」。
 前出のB氏は、「原子力事業を東芝本体から切り離して、廃炉専門の別会社を作るべきです。廃炉には原子力を熟知した技術者が絶対に必要です。ロボット、格納容器などの整備・管理、使用済み燃料の貯蔵施設の開発などすべてにかかわってくる。次世代の原発技術者には、廃炉に新しい夢を持ってほしい」と語る。

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 1966年から東芝の屋台骨を支えてきた原子力事業が、足元から崩れ落ちた。最優先すべきは福島第一原発の事故処理への責任を果たすこと。それこそが、「原子力の東芝」がもてる最後の矜持だ。

 そういえば、わが家のパソコンも「TOSHIBA」だった。パソコン専門店から、他メーカーより音質が良いと勧められて・・・。


東芝の破たんと原発リスク

 〝名門〟東芝が破たんして上場廃止の憂き目にあっている。
東芝は、ランプで有名な東京電気と重電の芝浦製作所が1939年に合併してできた。「乾電池から原発まで」つくり、グループ20万人を超す巨大企業だった。

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     (東芝本社が入るビル)

 米ウェスティングハウス(WH)は名門の原子力メーカーで、2006年に東芝が買収した。総額5千億円を投じ、業界首位への飛躍を狙った。
 ところが2011年の福島第一原発の事故で、状況は一変した。各原発が止まり、新規受注のめども立たず、安全規制は世界的に強化された。

     原発プラントの提携関係

 東芝の2016年度の赤字は、過去最大の1兆円に達する見通しだ。WHが米国で受注した原発の建設費が大きく膨らんだ。東芝はWHを破たん処理して切り離すことにした。
 巨額の赤字を穴埋めするため、半導体事業を切り売りし、原発事業も海外からは撤退する。(台湾の鴻海精密工業など2陣営が約2兆円超の買収額を提示したらしい。)
 東芝の昨年4~12月期の決算発表が再々延期されそうだ。WHが巨額損失を小さく見せる内部統制の不備を巡る調査のためだ。

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     (GEのCEO・ジェフ・イメルト氏)

 日本には東芝の他にも、日立がゼネラルエレクトリック社(GE)と核燃料の技術開発で約650億円の損失の見通し、三菱重工は経営苦の仏アレバ社に出資などで支援。日本製鋼所は原子炉格納容器の圧倒的シェアを持ち、核燃料事業の国内3社統合交渉が進むなど、どのメーカーも逆風への対応を迫られている。世界各国が原発から撤退している中、日本企業は世界原子力産業の〝中核主体〟になっているのは、いかにも皮肉だ。

     原発輸出の現状

 英国で日立などが進める原発計画をめぐり、日英両政府は協力の覚書を交わした。
一方、ベトナムは昨年、日本製原発の導入計画を撤回した。
 日本政府や企業は、新興国を売り込み先に期待するが、福島原発の事故収束も原因究明もできないのに輸出するとはもってのほかだ。

 核燃料サイクルは破たんし、福島原発事故の責任もとらず、〝放射能ゴミ〟の処理場もまったく未定の日本は、これ以上の恥の上塗りはやめて「脱原発」の具体策を検討するべきときだ。

〝脱原発〟に反対する連合は、労働組合の資格なし!

  17春闘は本番を迎えるが、労組・連合は賃上げよりも「原発問題」の方針転換が先ではないのか。

 民進党が「2030年原発ゼロ」の政策を巡って党内で賛否が割れており、連舫執行部は正念場を迎えている。
原発関連企業は相次いで行き詰っている。東芝は米原発事業の失敗で債務超過となり、東電は福島第一原発事故の処理もできず実質国有化から脱する見通しはありえない。
海外でも、仏のアレバは経営破綻し支援する国営電力EDF自体もコストアップに悲鳴をあげている始末だ。

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     (神津里季生・連合会長)

 ところが、民進党の支持母体である連合の神津里季生会長は「2030年原発ゼロ」政策を「相当にハードルが高く、深刻な疑問を持たざるを得ない」と改めて批判した。
 連合傘下には、電力総連や電機連合、基幹労連など自民党顔負けの〝原発推進〟労組が並ぶ。
原発事業の職場の確保という考えからだろうが、廃炉もままならず危険な状況が続く東電や企業自体が存廃の危機に立たされている東芝の現実など、見えていないのだろうか。

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 福島原発事故の教訓から何よりも国民の安全と生活を最優先すべき労組が、自分たちの職場確保や賃上げに埋没する現実は救いようがない。
 電力総連などはかねてより、核燃料サイクルやプルサーマル計画を積極的に支持し推進してきた。
しかし現実は、福島第一原発事故以来ほとんど原発稼働なしで社会は動き、太陽光や風力など再生可能エネルギーもかなり普及してきた。国民世論も「脱原発」支持が高まっている。

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     (放射線量は650シーベルト/毎時)

 次期総選挙を視野に自民・民主の元首相は口をそろえて、「原発を争点にすれば、自民党は負ける」と訴えている。地方選挙ではあったが新潟県知事選挙では、連合・新潟は自公候補を支援、民進党は「自主投票」であったにもかかわらず、〝脱原発〟候補が圧勝した。
 連合は、こうした現実をしっかり直視して「脱原発」へとかじを切る時ではないか!

650シーベルトの衝撃~「脱原発」へ転換の時だ!

 溶けた燃料が飛び散った格納容器内の惨状に驚いた。
 放射線量は毎時650シーベルトにも達するという。投入したロボットの映像は、高い放射線のために2時間で撮影不能になったらしい。
 福島第一原発2号機の原子炉と格納容器内の「事前調査」に関わる映像である。

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 朝日新聞の竹内敬二氏(科学医療部)が今月19日の紙面で詳しく解説しているので、引用しておきたい。
――2号機の爆発が近いといわれた2011年3月15日、原子力委員会は「最悪のシナリオ」の検討を始めた。複数の原発が冷却不能になって「汚染による移転区域は東京都を含む半径250㌔以上・・・」。

 同様の例は1986年に爆発事故を起こした旧ソ連チェルノブイリ原発しかない。原子炉底部に核燃料が固まっており、昨年、その原子炉全体を包む新シェルターができた。事故後30年での完全封じ込めだ。核燃料の処理は「50年くらいたってから考える」、まさに百年作業なのだ。

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――ところが、東電は、2021年に「燃料取り出し」を始めるという。核燃料をどう管理して、どこに運ぶかさえも決まっていない。無理といわざるを得ない。
 日本の原子力政策の最大の問題は「何があっても変わらないこと」と言われる。日本はいま、ほとんど原発なしで社会が動き、再稼働への反対も強い。
 なのに、原発依存の計画を維持し、核燃料サイクルをめざすという無理な目標を掲げる。
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――世界をみれば、原発は建設数が低迷し、建設費や安全対策費も高騰している。仏・アレバ社や東芝のような原発関連の企業の苦境があらわになっている。
 日本をひっくり返し、世界を震撼させた福島第一原発事故から6年。650シーベルトという衝撃の数字は、私たちののど元に「忘れるな」と突きつけられた警告だ。
 原発政策の虚構を取り除き、コストと民意を重視する政策に変える。事故を起こした世代の責任だ。
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今川正美のブログへようこそ!

生年月日 1947年8月7日
住  所 長崎県佐世保市
学  歴 佐世保北高等学校
     卒業(66年)
     佐賀大学農学部農
     学科中退(68年)
職  歴 佐世保地区労書記
       (68年)
     佐世保地区労事務
     局長(94年)
政 治 歴 衆議院議員
     (2000年・1期
      社会民主党)