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今川正美のブログへようこそ!

生年月日 1947年8月7日
住  所 長崎県佐世保市
学  歴 佐世保北高等学校
     卒業(66年)
     佐賀大学農学部農
     学科中退(68年)
職  歴 佐世保地区労書記
       (68年)
     佐世保地区労事務
     局長(94年)
政 治 歴 衆議院議員
     (2000年・1期
      社会民主党)

  通常国会で新年度の予算を巡って論戦が始まったのが1月24日。安倍首相は「働き方改革国会」だと宣言したはずだ。
 それから一か月余、満を持して提出するはずの「働き方改革関連法案」から「裁量労働制」を削除せざるを得ない事態に追い込まれた。
 さらに、野党は「高プロ」(高度プロフェショナル制度)こそ「スーパー裁量労働制」だと撤回を迫っている。

       働き方改革関連法案

 混迷の始まりは、安倍首相の答弁である。衆院予算委で「平均的な方で比べれば、一般労働者よりも短いというデータもある」と語った(1/29)。
 厚労省の双方の調査方法が違っており、結局、首相が謝罪する異例の事態となった(2/14)。

 そもそも、安倍内閣が同法案の成立を急ぐのは、経済界の強い要請があったからだ。
 産業競争力会議や規制改革会議など政権肝いりの会議が、労働政策審議会(労政審)に先立って方針を打ち出していた。
 「裁量労働制」では、実際の労働時間に関係なくあらかじめ定めた時間を働いたとみなし、その時間分の残業代しか出ない。
 「高プロ」は、専門職で高年収(1075万円以上)の人を規制の外に置く。深夜・休日の割増賃金もなく、裁量労働以上に長時間労働ぬつながる懸念が大きい。

       高プロ制度

 先日、野村不動産が裁量労働制を違法に適用し、50代の男性社員が長時間労働の末自殺して労災認定されていたことがわかった。
 東京労働局は、遺族からの労災申請をきっかけに同社の労働実態の調査を始め、異例の特別指導をしていた。
 現行制度でも過労死を招く乱用を防げていない実態が露呈した。

       17.10.4朝日・労働時間の規制

 安倍政権は、成長戦略の一環として労働の規制緩和を方針とし、経済界は国際競争力の向上のため労働規制緩和を強く求めた。
 3年前に国会に提出された法案は、「残業代ゼロ法案」との批判を浴びて廃案に追い込まれた。
 それを、残業の上限規制などと抱き合わせで実現するやり方が厳しい批判にさらされているのだ。

       パワハラの累計18.3.5

 長時間労働による過労死や精神的疾病は年々増加しており、事態はきわめて深刻だ。
 裁量労働制の対象拡大や高プロ導入など、規制を緩和する部分を「働き方改革関連法案」から切り離し、現場の実態を調べ、国民が納得できる制度を練り上げる。
 そして急ぐべきは、残業の上限規制など働き過ぎの防止策である。
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  労働組合のローカルセンター(地区労)でプロパーとして30年余務めた私にとって、昨今の労働運動の衰退に心が痛む。

 とくに、連合の混迷ぶりは目を覆うばかりだ。
 いわゆる「残業代ゼロ」を巡って、内部から異論が相次ぎ収拾がつかないあり様だ。
連合は、専門職で年収の高い人を労働時間規制からはずす「高度プロフェッショナル制度」の導入や、裁量労働制の拡大に反対してきたはずだ。

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     (朝日新聞 7月22日付)

 ところが、高プロの新設を盛り込んだ、国会に提出済みの労働基準法改正案と、働き方改革実現会議で合意した残業時間の罰則付き上限規制を盛り込む新しい労基法改正案が一本化される。――連合執行部はこうした情勢認識に基づいて、少しでも修正して「実を得たい」と判断したという。
 しかし、経団連の榊原定征会長は、「できるだけ早く(連合と)考え方をまとめていきたい」と歓迎の姿勢だ。「残業代ゼロ法案」が労働時間規制の抜け道に使われる可能性が高い。

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     (経団連会長・榊原定征氏)

 中央執行委員会では、「なぜ組織に諮らずに水面下で交渉したのか」、「政労使合意を結ぶべきではない」という厳しい意見が相次いだらしい。
こうした経緯から、神津里季生会長の後任が約束されていた逢見直人事務局長は白紙に戻ったようだ。

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     (労働戦線統一のキーマン・故山岸章氏)

 連合が結成されて今年で28年になる。長年反目し合ってきた総評と同盟が合流するのを、「水と油が〝結婚〟してうまくいくはずがない」と揶揄されたものだ。
 今の連合を見ると、会長や事務局長は旧同盟系で占められており、逢見事務局長は最大産別「UAゼンセン」のプロパー出身で、以前から組織内で批判を浴びていたようだ。
 旧総評系の影が薄い。自治労や日教組はどうしたのか。

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     (カール・マルクス)

 「残業代ゼロ法案」に関して、「天声人語」(7/23付)は今年で発刊150年となるマルクスの『資本論』を引き合いに出している。その「労働日」の章、そこに書かれている労働者の実態は現在と何ら変わらない。「労働者が死と隷従に追いやられるのを防ぐ。そのための強力な法律を」――マルクスはそんな訴えで章を終えている。
  悔しいことに少しも古びていない。

 朝日新聞の戦後70年シリーズ「ながさき物語」の第4回で「造船不況」が取り上げてあった。
 登場するのは、SSK(現・佐世保重工業)の山川正行さん(67歳)、労働組合・連合を結成以来私の友人でもある。

  山川正行さん
  (山川正行氏)

 入社は66年、当時は景気もよくて工員は7千人超。「嫁に出すならSSKに」と言われた頃に、山川さんも結婚して自宅を新築したらしい。

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  (SSK第3ドック)

 ところが、73年秋のオイルショックでSSKは深刻な経営危機に見舞われ、合理化の嵐が吹き荒れた。78年春の希望退職募集では、想定を上回る1681人が応募した。
 窮地にたったSSKの救済に敢えて政財界が動いたのは、原子力船「むつ」の修理受け入れや米軍基地との関係だろう。

  スト入り食堂集会80年1月
  (会社食堂でスト突入の集会)

〝奥道後のドン〟坪内寿夫(来島ドック)が社長に就任すると、徹底した合理化を断行。
賃金カットや定昇・ボーナスの停止、多くのベテラン工員が各地に出向させられた。
 SSK労愛会(現・佐世保重工労組)は、ついに5回に及ぶストライキ闘争に突入し、造船重機労連も支援に立ち上がった。
 佐世保地区労や総評系の各産別労組も側面支援したものである。

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  (これは第3ドックを巡る闘いの時、組合・管理職を前に私が講演した。96年1月)

 しかし結果は、労組側が会社の三項目合理化案を呑むことで労使合意したのだった。
 この「闘い」の真相というかいわば裏面史については、当時の労愛会・反執行部派のリーダーだった光武五郎氏(故人)の著書「労働組合は死んだ」に詳しい。(私も、2年前の6月のブログで書いている)

 私は、この「闘い」を通じて光武氏ら反執行部派の皆さんと親しくなり、地区労の支援もあって同グループの田中正純氏(故人)を市会議員(社会党)に当選させたのだった。
 ストライキ終結後、地区労事務所をお礼に訪れた国竹七郎・労愛会会長(故人)は「あんな闘争はもうコリゴリです」と神妙に語っていたのをよく覚えている。

  14.5.24朝日・SSK子会社に
  (朝日新聞 14年5月24日)

 「佐世保闘争」とも称されたSSKの労使紛争に関わる想い出は尽きない。そのSSKは昨年10月、名村造船(伊万里市)の完全子会社となり工員は約750人に激減している。
 総務省によると、パートやアルバイト、派遣社員などいわゆる「非正規社員」が初めて2千万人を超えたという。身分が不安定で差別・解雇され易いが、労働組合による支援とも無縁の人々が多い。

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   (挨拶する中嶋照次地本委員長)

 そうした中で、全国一般という労働組合は中小零細企業で働く人々が集まった労働組合だ。元々は、職域をこえて一人でも入れる労働組合として「合同労組」と名乗っていたが、1955年に全国組織として立ち上げ、60年に総評・全国一般となる。
 総評解散後、連合への加盟をめぐって分裂し、約12万人いた組合員は三分の一に激減した。その後、自治労と合併して「全国一般評議会」を名乗ることとなった。

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 長崎地本の結成は1985年、長崎合同や佐世保合同、諫早中企労、ろうきん労組、長崎造船第三労組などで構成された。
 最大約1000人いた組合員も、企業による組織攻撃や企業倒産などによって約三分の一ほどに減員した。
 主な闘争としては、3年8か月に及ぶ闘いで解雇撤回した「長崎菱光闘争」。直近では3年3か月に及んだ「ミカド観光」の闘いがある。
 私が直接闘争指導で関わった闘いは「川棚自動車学校闘争」だったが、9人の指名解雇を撤回させることができず金銭解決となった苦い経験がある。

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   (元長崎菱光闘争の仲間たち)

 昨日(2月15日)、長崎地本結成30周年・祝賀会が長崎市で開かれた。委員長は中嶋照次氏(元長崎地区労書記長)で私の古くからの友人である。来賓には、懐かしい顔がそろっていた。全国一般評議会と同九地協の各委員長、社民党の城田氏は再建したタクシー会社の社長になっていた。民主党からは国対委員長の高木議員が駆けつけた。
 とくに、県平和運動センターの坂本浩事務局長が今春の県議選に初挑戦とあって、皆さんの熱い視線を浴びていた。
 組合員を中心に約80人の参加者は、バンド演奏や交流を存分に楽しんでいた。

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   (坂本浩・県議選予定候補)

 安倍政権は、解雇や労働時間の規制緩和で一層の格差拡大を進めている。世論調査
によると、非正規労働者の殆どは「労働組合は、公務員や大手企業社員の組織」という認識だという。組織率17%という実態が示すとおり、労働組合の社会的影響力は著しく低下している。非正規労働者の組織化こそ急務である。全国一般の出番だ!

  「解雇特区」――安倍政権が掲げる国家戦略特区の一環だという。
 要するに、これまでの解雇規制を解除して企業活動を円滑にする。それが経済成長に繋がって雇用創出できるとの論理だが、ふざけるのもいい加減にしろと言いたい。

 終身雇用と年功序列型賃金という日本の雇用形態はとっくの昔に崩れて、80年代から非正規雇用が広がり始め、90年代に入ると20%台になり03年に30%、11年には過去最高の35.2%で3人に1人超を占めた。とくに95年、日経連は「新時代の『日本的経営』―挑戦すべき方向とその具体策」との提言を発表して、非正規労働を促進した。

   「解雇特区」を巡る意見対立

 その背景として、厚労省は「賃金の低い者を活用しようとする人件費コストの抑制志向が強かった」、さらに「労働者派遣事業の規制緩和が、こうした傾向を後押しした面があった」と指摘した(10年版労働経済白書)。
 一方、OECD(経済協力開発機構)は、非正規雇用増大の原因は「非正規社員に比して正社員の解雇規制が強いこと」と「非正規雇用への社会保険非適用」にあると指摘。労働市場の二極化を是正するよう、勧告している。

  非正規雇用者比率の推移

 解雇規制が強い?確かに民間大手では、非正規社員が企業活動縮小時の❛安全弁❜とされて、正規社員労組はそれを見過ごしてきた。だが、中小企業などでは使用者の権限が強く、地域ユニオンなどがなんとか正社員やパート労働者の雇用を守ってきた。

 仮に、解雇規制を緩和するのであれば、北欧諸国に見られるような「社会的セーフティネット」があらかじめ必要である。例えば、スウェーデンでは解雇されても2~4年間の職業訓練期間で職種転換やスキルアップを図り、収入は解雇直前の8割が保障される。日本では、訓練が最長1年間で収入は解雇直前の6割である。
 現実は、社会保険料を納められない、結婚もできない非正規労働者が増大している。それはやがて、社会保障制度の崩壊や国の先細りを招くこと必至である。

  正規・非正規の結婚比率

 一方、大手企業では、社会保険料の企業負担を無くすだけで飽き足らずに、「偽装請負」労働という反社会的行為を平然とやってきた。
 だというのに、政府のワーキンググループの座長・八田達夫阪大招聘教授は「(雇用の規制緩和が)一番難航している『岩盤規制』だが、破らないといけない」「ブラック企業の活躍は望んでいない」などと語っている。

  雇用の岩盤規制破る2
  (朝日新聞 2013年10月11日付)
 連合など労組はおとなし過ぎないか。ストライキの打ち方を忘れたか。それとも、経営トップらとゴルフに興じているのではあるまいな。
 正規社員だけの賃上げだったら、やめたほうがいい。社会の行く末を大きく左右する「解雇特区」構想と対決し、脱❛非正規労働❜と雇用拡大に向けて実力行使の準備こそすべきではないか。

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