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「辺野古の基地建設は愚かな計画だ」(ローレンス・ウィルカーソン・元米主席補佐官)

  2日後の沖縄県民投票では、辺野古の海を埋め立てて「新しい基地」をつくることの是非が問われる。
 米国からはどう見ているのか。今日の朝日新聞のインタビューで、ローレンス・ウィルカーソン氏(元米国務長官主席補佐官)が明快に応えている。その要点を引用しておきたい。

  ローレンス・ウィルカーソン(元・国務長官主席補佐官)
  (ローレンス・ウィルカーソン元・国務長官主席補佐官)

――東西冷戦の終結を受け、米海兵隊本部は1990年代前半、国内外すべての海兵隊基地や構成をどうするか見直し作業をしたことがあります。
 見直し作業では、在沖海兵隊も検証対象となりました。部隊の実弾射撃訓練や飛行訓練、爆弾投下訓練をする地域として沖縄の適合性を調べたところ、運用は「極めて難しい」と判断されました。
 また、朝鮮半島有事の作戦計画「5027」などを始め、対中国、対東南アジアへの展開を含めて在沖海兵隊の戦略的な役割を調べました。在沖海兵隊は戦力規模が小さすぎて、「太平洋地域に前方展開させる戦略的価値はない」との結論に至りました。

  移設工事1
  (移設工事)

――ただし、コスト面から調べたところ、海兵隊を米本土のカリフォルニアに移転させるよりも、沖縄に駐留継続させる方がコストが50~60%安くなることがわかりました。日本側が駐留経費負担をしているためです。
 移転による海兵隊への政治的な影響についても分析され、「海兵隊を米本土に移転すれば、米政府がそれを理由に海兵隊全体の規模を縮小させる可能性が高い」という予測がでました。この結果、海兵隊本部は当面、海兵隊の沖縄駐留を続けることを決めたのです。
 つまり、海兵隊が現在も沖縄駐留を継続している元々の判断をたどれば、何ら日米の安全保障とは関係ありません。
 
  反対集会
  (反対集会)

――私はこれまで何度もアジア太平洋地域における米軍の机上訓練をしてきましたが、在沖海兵隊は台湾有事であれ、南シナ海有事であれ、米軍の戦闘力にはなりません。
 米中戦争がもしあるとすれば、空と海における戦闘。米国は海兵隊員を中国本土に上陸させるような愚かな作戦はしません。
 中国に対する抑止力として戦略的に重要なのは、米国が日本防衛に確実に「コミットメント(関与)」しているというシグナルを明確に送ることです。海兵隊員を沖縄に置くよりも、米本土から核搭載可能のB2戦略爆撃機を日本周辺で飛行させる方が効果があります。

  デニー玉城知事
  (デニー玉城知事)

――日本政府は辺野古沿岸部を埋め立てて建設していますが、軍事基地を沿岸部に建設する時代でもありません。気候変動による海面上昇で自然災害を被るリスクは高まっています。60~70年後には巨額の建設費が無駄になってしまうおそれがあります。
 例えば、マーシャル諸島のクェゼリン環礁にはロナルド・レーガン弾道ミサイル防衛試験場がありますが、最新の研究では近い将来、水没のリスクが報告されています。また、米東海岸のバージニア州ノーフォークの海軍造船所は、近年は急激な海面上昇による高潮などの大きな被害を受けています。30年後は使えなくなるという懸念が出ているのです。

――辺野古の基地は、中国など外部からの攻撃に脆弱すぎるという問題があります。2、3発の精密誘導弾の攻撃を受ければ、滑走路は跡形もなく消え去るでしょう。
 戦略的な観点で言えば、辺野古の基地建設は愚かな計画です。もし私が安倍晋三首相の立場にあれば、現計画に固執して沖縄の人々と敵対する手法はとらないでしょう。
 日本政府にとって必要なのは、こうした変化に適応することです。米政府もまた、変化に適応する必要があるでしょう。

  安倍晋三首相
  (安倍晋三首相)

 安倍政権は、「辺野古移設が進まなければ、普天間移設計画そのものが停滞し、普天間飛行場が固定化されてしまう」と繰り返しているが、ローレンス・ウィルカーソン氏の主張に反論することはできそうにない。
 同氏の主張を実践することこそ、「沖縄の人々の心に寄り沿う」ことになるのではないだろうか。

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辺野古基地建設は無駄。海兵隊は「抑止力」たりえず

 安倍政権が沖縄・辺野古の海への土砂投入を始めた。これまでの護岸造成工事に比べて環境に及ぼす影響は甚大である。
「辺野古ノー」の民意が示された沖縄県知事選挙から、僅か2カ月余の出来事である。

 安倍政権は、辺野古新基地の建設を基地負担軽減の唯一の道と言い張り、それに反対するのは「危険な普天間基地が恒久化する」ことにつながると脅してきた。
 また、菅義偉官房長官は10日の会見で「辺野古基地建設と在沖海兵隊のグアム移転はリンクしている」と発言した。しかし、日米両政府は2012年、二つの計画を切り離してグアム移転を先行させることで合意しているのだ。

   18.12.15朝日・土砂投入を強行
   (土砂投入を強行。朝日新聞12/15付)

 この問題について、朝日新聞(12月17日付)のインタビューに元海兵隊政務外交部次長のロバート・D・エルドリッヂ氏が応えているので抜粋しておきたい。
――土砂投入は非常に残念です。日米関係における「悲劇」だと思います。住民の支持がなければ、同盟が弱体化しかねません。
 海兵隊も辺野古移設を望んでいるわけではありません。移設後の基地は、普天間飛行場よりも滑走路が短く、有事に動く主力の軍用機が離着陸できない。

   元海兵隊・ロバート・D・エルドリッヂ氏
   (朝日新聞 12/17付)

――私は即時、沖縄にあるすべての基地を自衛隊の管理下に置き、日米の共同使用にすべきだと思います。自衛隊管理となれば透明性が高まります。
 長い目で見れば、いずれ米軍はいなくなります。国民のお金を使い、使えない施設を造る。これは、政治・行政の大きな失敗と言えます。
――米国務省や国防総省は、いまは極めて無関心。「あくまで日本の問題」という立場です。
 沖縄問題はお金では解決できない。「哲学」が必要です。
 県民投票が来年2月に予定されていますが、民主主義を実践する最大の手法です。
 県民投票には法的拘束力はありませんし、権力者は住民投票を軽んじたい。ただ、日米同盟は結局のところ、権力者の意向ではなく、両国民の理解と支持に支えられているのです。

   海兵隊のグアム移転計画
   (朝日新聞 10/23付)

 実は、4年前に国防次官補だったジョセフ・ナイ氏も「辺野古移設は長期的解決にならない」とほぼ同様のことを述べている。
 旧知の軍事ジャーナリスト・田岡俊次氏(元朝日新聞編集委員)は指摘している。「沖縄の海兵隊の大部分はグアムなどに移転し、残る約800人の歩兵部隊は『抑止力』にはなりません」。「在日米軍は日本を守るためではなく、西太平洋、インド洋に出動するため待機しています。尖閣諸島に海兵隊が参加することはありません」。「だが、駐留経費の過半は日本が負担し、日本にいる方が安上がりだから駐留が続くという面もあります」。

 各紙とも、普天間基地返還のきっかけは95年の「少女暴行事件」で、翌96年に日米両政府が合意した、と書いている。
 しかし、それより以前に海兵隊は老朽化した普天間の代替基地を求めており、そのきっかけが「少女暴行事件」であったという事実を認識しておかなければならない。米軍は、実に狡猾である。

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米軍ヘリの緊急着陸と米軍の思惑

  今月13日、米軍ヘリが「天候不良、燃料不足」を理由に対馬に緊急着陸した。このところ米軍機の不時着や緊急着陸が相次いでいる。
 専門家の説明では「パイロットの疲労や機体の整備不足」が緊急着陸の原因ではないかと言う。

   米軍ヘリ対馬に不時着
   (米軍ヘリ対馬に緊急着陸)

  しかし、私は「緊急着陸は、きわめて意図的」なものと思う。
90年代に米海軍の空母やイージス艦などが全国各地の「民間港」に寄港したことを思い出した。
 そこで、関係資料を探したのだが見つからない。資料などは一度処分したら、もう二度と戻らない。ーー当たり前のことなのに、「残り少ない人生で読むこともあるまい」と思って大半の保存ファイルを処分してしまっていたのだ。
 幸いにも、「米軍航空機や艦艇の民間空港・港湾の利用」について、残したファイルのなかに当該記事があった。

   10.4.24長崎・安保改定50年2 - コピー
   (長崎新聞2010.4.24付)

  『安保改定50年』。沖縄タイムス・神奈川新聞・長崎新聞の三社共同による長期連載だ。
 1994年、米軍が朝鮮半島有事を想定し、自衛隊側に要求した「対日支援要求」。米側が最も期待したのは、自衛隊による公海上での掃海活動(機雷除去)だった。
しかし、内閣法制局は「国際法上は戦争状態となり憲法9条に抵触する」との判断を下した。

   米軍艦の民間港への寄稿隻数

  これと並行するように、自衛隊内でも具体的な協議が進行していた。
在日米軍司令部から、具体的な要望が届けられたのは1994年4月。民間空港・港湾の使用、弾薬輸送、在日米軍基地の警備など1059項目に及んだ。
冨澤暉・陸幕長は「その後の周辺事態法のベースになった」。石原信雄・官房副長官も「安保再定義、ガイドライン見直しなど、すべてのスタートラインになった」と口をそろえる。
97年の安保再定義、99年の周辺事態法、03年の有事法制三法と急ピッチで進んだ。

   主な在日米軍基地

  「9.11米国テロ事件」後、基地のない民間港への入港が増えている。「港の形状や自治体、住民の反応、娯楽などの環境を情報収集」しているという。
 2009年までの7年間で37都市、155隻に達した。(外務省調べ)
 米側から事前通告があれば、入港料は不要とされる。
 空港では、長崎空港がダントツで2番目は福岡空港、「佐世保基地に滑走路がない」のが理由という。
 一方、米軍は自衛隊基地を利用することで日米の〝軍事一体化〟を進め、併せて基地の整備・維持費などが自衛隊負担なので、経費節減になるという訳だ。
 外務省は、米軍に基地を提供した以上、「米軍の運用には一切口を挟まない」としており、米軍の自由放任がまかり通っているのが現状だ。

     IMG_20180916_152647.jpg

  同シリーズを加筆・編集した本『米軍基地の現場から』(高文研)が7年前に出版されている。
 また、安保改定50年にあわせて連載された「赤旗」(共産党機関紙)の『従属の同盟』は佳作だった。
  2年後は「安保改定60年」だ。沖縄・辺野古の問題はもとより「米軍再編の現状」、「日米同盟のあり方」を根源的に問い直すことが、国会だけでなく国民一人一人に問われているのではないかと思う。

 
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九州大にファントム戦闘機墜落から50年に思う

 「エンプラ闘争」があった1968年の6月2日、九州大学箱崎キャンパス(福岡市東区)に米軍機ファントムが墜落してから50年になる。私が佐世保地区労に入局した翌日の出来事だ。

     九大にファントム墜落
     
 朝日新聞の記事(今年6月2日付)から引用すると、
 ――同事故では、板付基地に向かっていたファントムが建設中の大型計算機センターに衝突、炎上した。操縦士は脱出し、けが人はなかった。
 当時はベトナム戦争の最中で、九大総長が先頭に立って街頭デモに繰り出すなど、基地撤去を求める声が大きく広がった。現場は学生らがバリケードで取り囲み、反戦・反基地運動の象徴になった。

 ――敷地の大半が返還され、72年4月に「福岡空港」となった。
 だが、約353ヘクタールの敷地のうち滑走路や誘導路など48.5ヘクタールが今も日米地位協定に基づく日米共用の「米軍一時使用区域」で、ほかに「米軍専用区域」が2.3ヘクタールある。

――板付基地のルーツは旧陸軍が45年に完成させた「席田飛行場」。戦後、米軍が接収し、拡大が繰り返された。
 米軍機は月8千回離着陸したという。福岡市によると、45年10月から72年1月の間、米軍機の墜落・炎上は34件、不時着や燃料補助タンク落下なども含めると事故は計114件にのぼり、計20人が死亡した。

     福岡市内の米軍機墜落現場

 私たちが若い頃この事故をきっかけにして、その翌年から九州各県の労組青年部による「6.1闘争」が始まり80年代前半まで続く。
 約1万人もの青年労働者が結集して、集会とデモ行進を延々と続けたものだった。佐世保を筆頭に長崎県内からはバス数台で参加したものだ。

 ところで最近、米軍機の「緊急着陸」という事態が相次いでいる。NHKが「不時着」を「緊急着陸」と報道しているのは不正確だ。
 昨年から今年にかけて判明しているだけでも、15件もある。伊計島(2回、AH1ヘリ)、伊計島補助飛行場(2回、オスプレイ)久米島空港(1回、CH53Fヘリ)、大分空港(1回、オスプレイ)、嘉手納基地(4回、F35A、F15、F22)読谷村(1回、ヘリ)、熊本空港(1回、UH1ヘリ、AH1ヘリ)、奄美空港(2回、オスプレイ2機)、築城基地(1回、F35B)といった具合いだ。

       オスプレイ2機が奄美空港に緊急着陸
       (オスプレイ2機が奄美空港に「緊急着陸」)

 専門家は、米国防費削減による整備不足や対北朝鮮対応によるパイロットの疲労などが原因だと指摘している。
 しかし私は、1980年代に第二次朝鮮戦争を想定して、米空母などの大型艦が函館から鹿児島まで全国各地に入港し、戦闘機があえて民間空港に「緊急着陸」を繰り返したことを覚えている。
 まもなく(今月12日頃)米朝首脳会談が開かれる予定だが、〝最悪の事態〟に備えた米軍の「訓練」と思われるのだ。果たして私の考えすぎだろうか?
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「エンプラ事件から半世紀」に思う

  今年に入ってから、「エンプラ闘争50年」に関して私や「19日佐世保市民の会」関係者などへの取材が続いた。
 世界初の米原子力空母「エンタープライズ」が佐世保に入港したのは1968年1月19日。「パリ五月革命」など国際的なベトナム反戦運動が高揚していた時期。日本でも、「羽田闘争」など全国で100を超える大学紛争が起こっていた。
 当時の「エンプラ闘争」については、3年前のブログ(12月7日)に書いておいた。

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 延べ十万人を超える闘争参加者やメディアでも大きく取り上げられた闘いは前後に例をみない。あれほどの闘いから半世紀が経ち、当時を記憶する人々も稀になった。
 メディアでも、長崎新聞の連載記事(4回)を除いて大きなニュース・記事にはならなかった。「市民の会」や地区労などの講演会でも、若い参加者たちは当時の映像に興味を示さず居眠りする有様だった。

 「エンタープライズ」は6年前に前線任務から外されて、原子炉の抜き取り・解体作業を経て、昨年2月に「除籍」された。
 米議会では、「テロとの戦い」に大型空母は不要との議論もあるが、米政府は「技術者の確保と造船所の維持のために空母建造が必要」だと弁明している。
(※空母の建造はニューポート・ニューズ造船所。原潜の建造はジェネラル・ダイナミクス・エレクトリック・ボート) 

     佐世保に入港する「ワスプ」
     (佐世保に入港する強襲揚陸艦「ワスプ」)

 ところで、佐世保の米軍や自衛隊の現況を簡単にふれておきたい。
今月14日、佐世保に配備されていた強襲揚陸艦「ボノム・リシャール」が交代した。新艦は「ワスプ」である。
 同艦は、甲板を拡大・強化して戦闘機F35Bを運用できるようにしたほか、LCAC(水陸両用艇)やオスプレイも運用できる。
 佐世保には現在、強襲揚陸艦1隻・ドック型輸送揚陸艦1隻・ドック型揚陸艦2隻・掃海艦4隻である。
 ステルス・ミサイル駆逐艦(ズムワルト級)や沿海域戦闘艦配備の情報もあったが定かではない。

 自衛隊では、話題の「水陸機動団」が3月末に発足する。規模は約2100人で司令部のほか2個の水陸機動連隊を置く。
 日米両政府は、在沖海兵隊の一部がグアムに移転した後に三つ目の連隊(約600人)をキャンプ・ハンセンに配置する基本方針を確認しているという。(朝日新聞17年10月31日付)

     崎辺
     (工事が進む崎辺の水陸両用車配備地)

 先日、元TV記者や大学教授と共に水陸両用車の配備予定地(崎辺)を視察に行った。
 計画では隊舎や訓練施設・体育館などが建設されて、来月末に完了するはずの工事が半年も延びているとのこと。主な原因は、元々埋め立て地だったことから建設地盤に大量の海水が浸透していること。さらにダンプなど大型車の頻繁な往来に難色を示す周辺住民の説明会に時間をとられたと、工事現場の責任者は語っていた。

 いずれにしても防衛省は、冷戦時代の「対ソ戦略」から一転して、外洋展開著しい中国への米対抗戦略に沿う形で佐世保や沖縄・南西諸島への自衛隊配備を進めている。
 明日から始まる通常国会で野党はこうした軍備増強に対して徹底した論戦を展開してほしいと思う。
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今川正美のブログへようこそ!

生年月日 1947年8月7日
住  所 長崎県佐世保市
学  歴 佐世保北高等学校
     卒業(66年)
     佐賀大学農学部農
     学科中退(68年)
職  歴 佐世保地区労書記
       (68年)
     佐世保地区労事務
     局長(94年)
政 治 歴 衆議院議員
     (2000年・1期
      社会民主党)